Messiah
In the world only of nothing…
「…自分だけの武器が欲しい?」
「うん…誰に頼めば造ってもらえるかな」
俺は、ある日宋流兄さんの部屋にお邪魔してすぐに聞いてみた。
銃やナイフを扱えるのはいいけど、海斗のメサイアとしても俺一人で戦う時にも使える俺だけの武器が欲しくなった。
「どんな武器が欲しいの?」
「えっと…細身の大剣で、曲がったら面白いななんて…無理かな」
「…曲がる剣…でも持ち歩きどうするつもり?」
「鞘に入った状態で背負う」
「ふーん…武器作りなら、鴉に聞いてみたら?
黒咲さんとか作ってくれそう」
「わかった、聞いてみる」
というアドバイスを受けて、俺は鴉の元に行った。
事情を話すと、梓音兄さんが困ったように頭をかいた。
「流石にそれは作れないな…でも、ちょっと頼めそうな知り合いいるから言ってみる。
少し待ってろ」
「うん、ありがとう」
それから一ヶ月ほどあと、突然梓音兄さんに呼ばれた。
「用事ってなに?」
「頼まれてたもんが届いたんだ、ほら」
何かを投げられて、驚いて受け取るとそれは大剣だった。
「これ、もしかして…」
「お前の望み通りになってるかどうかは、演習場で試してこい」
「うん、ありがとう」
大剣を背負って演習場に向かう。
少し俺は背が伸びたので、歩くにも支障は無かった。
中に入って、的目掛けて抜くと思った通り巻きついてスパッと切れた。
引っ張ると普通の硬い剣のように形が形成される。
「…凄い、注文通りだ。
どんな材料で作られてるんだろ…これがあれば、俺でも戦える…」
鞘にしまい、俺は上機嫌で部屋に戻ったのだった-
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