Messiah
Doll crazy about the urge to kill
─まだだ、もっと
目が覚めてから、俺はずっと殺ししかしていない。
北方連合の規則に反した者、潜り込んだスパイ…普通の人間からしたら厄介払いされるような仕事だろうが、俺にはこれが一番向いていた。
時にはサクラが来ることもあった、けど誰が来ようが関係ない。
誰だろうが殺すだけ。
「…くく、ここは退屈しなくていい。
飽きる間もないほど殺していいやつが山ほどいる。
大体がクソほど弱いけど、まあ量でなんとかなんだろ」
俺は周囲に倒れた奴らを見回して笑った。
そういう俺も奴らの返り血で真っ赤だ。
けど汚いとは思わなかった、寧ろ満たされた感じがした。
「いい気分だ…けど足りない、殺していいやつはどこにいる?」
殺しをしない俺なんて、生きる意味を失ったも同じ。
もし殺しを禁じられたなら、それは俺の飼い殺しというものだ。
殺しを求めてふらふらと歩き出す、そこでふと一人のサクラが脳裏を過ぎった。
「…あの時、俺を呼んだサクラ…負傷してたから弱かったけど、本来は強いんだろうなぁ…本気、見せてくれねーかなぁ…会いてーなぁ、殺しがいがありそうだ」
あいつを殺したい。
殺せば、見たことない景色と感覚が味わえる気がする。
俺の中に湧き上がった衝動に、俺は笑みを抑えることは不可能だった─
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