Messiah

嘉禄(かろく)

White of the equinoctial week



僕は、ある日の夜普通に眠っている…はずだった。
ふと目を開くと、まだ夜明け前で真っ暗だった。

何で目が覚めて…?

状況を伺おうとすると、突然何かに首を掴まれる。
そのまま絞められ、呼吸が困難になる。


「…っ…!離し…!」


抵抗しようとしても相手の力が強すぎて解けない。
僕も前より戦えるようになったはずなのに…!
周りにいる皆が慌てふためき、窓が勢いよく開いて月明かりが射し込む。

それで、僕の上に乗っている人の顔が見えた。


「…雅、志…?」


どうして…?

掴む手を剥がそうと爪をたてるようになっていた僕の手を、もう震えて力が入らなくなってきた手を雅志に向けて伸ばす。
けれど、手は届かず落ちていったのを最後に僕の視界はブラックアウトした─



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