Messiah
Rage of the doll
これは、私…草薙伊織が、自分の正体を知った直後の話。
偶然雛森さんと任務で組んだ事があった、その時私は無茶な戦い方をしたらしく雛森さんに止められた。
「…おい、そんな戦い方じゃもたねーぞ」
「…構いません、どうせ私は使い勝手のいい道具です。
私は使い捨てられる人形だったんですよ、一嶋晴海の!」
私がそう言うと、雛森さんは何の感情も浮かんでいない目で私を見てこう言った。
「…それがなんだって言うんだ?」
それを聞いて、私は『ああ、この人もか』と思った。
「…やはり貴方もそうなんですね…私が壊れても、どうなってもいいと思ってる!
分かりました、それなら私も相応の態度を取らせてもらいます」
私がそう言い捨てて去ろうとすると、雛森さんは私の腕を掴んで止めた。
「…そうじゃない、どうして分からない?
お前が人形だってことが何になる?それがお前の枷になるか?
違うだろ、お前はお前だ。
そんな事実くそくらえって思うなら、足掻いてみろよ」
雛森さんは腕から手を離して去っていった。
「…随分簡単に言ってくれますね」
目を閉じて思考を落ち着ける。
その後私は雛森さんのあとを追うのだった─
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