目覚めると吸血鬼少女に
第3話:登校
「やばい!急がないと ︎」
月曜日の朝。いつものように起きたのだが、女子の支度には慣れていないため時間がかかってしまう。
「男の頃は歯磨きして、顔洗ってただけだったからなぁ」
髪を梳かすとこまではできるが、この長い髪を結ぶことがどうしても俺にはできなかった。そもそも、どんな髪にしたらいいのかもわからないし、無理やり結んでもボッサボサになるだけだった。
仕方なく、お母さんにやってもらう。
「もう、瑠奈もいいかげん1人で結べるようにならなきゃダメよ」
俺からすると、今日が初めて髪を結ぶことに挑戦した日だ。いいかげんもへったくれもない。
すべての支度を済ませ家を出る頃には、もう遅刻確定の時刻になっていた。
「ヤバイ」
「行ってきま〜す!」
俺は急いで学校へ向かった。だが、なんか男の頃より足が遅い気がする。それにスカートを履いているからだろう。足がなんだかスースーする。まるでパンツ一枚でいるような気分だ。
「冬でもスカートは寒いだろうな。」
そんなことを言いつつ、俺は焦って走っていたのだのだが、途中でいいことを思いついた。
「そうだ!コウモリになって飛べば間に合うかもしれない!ナイスアイディア、自分 ︎」
そう思った俺はコウモリになって学校へ向かうことにした。散々ケチをつけた能力だが、せっかく備わっているからには利用しなければもったいないだろう。
まだ、どうやってコウモリになるのかはよくわからなかったのだが、とにかく頭の中でコウモリになりたいと念じてみる。すると俺の体はだんだん小さくなっていき、翼が生え始め、少しずつコウモリの姿になっていった。
「っしゃー!成功だ ︎」
コウモリになった俺は急いで学校へ向かった。しかし、コウモリになったのは良いが、羽を羽ばたかせるのも意外に疲れてしまう。ま〜これぐらいは我慢しなければならないだろう。
学校になんとか間に合った俺は、誰もいなさそうな体育館裏でコウモリの変身を解き教室に向かった。
どうやら、無事に遅刻ギリギリで間に合ったらしい。
机につくと一人の女子が近寄ってきた。たしか、本田明里っていうやつだな。男の頃に見たことがあるぞ。
「瑠奈、今日は学校来るの遅かったね〜寝坊でもした?」
「まあねぇ〜」
寝坊した訳ではないのだが、本当は「女になっちゃって、支度が大変で遅れました〜」というのが理由だが、言えるわけがない。なので、適当な感じで返事をした。
「そういえば、彩香が来てない。最近、ちょくちょく休んでるよね。大丈夫かな?」
どうやら彩香というのは、俺と明里と仲がいい友達の事らしい。
その時、先生が教室に入ってきた。
「みんなおはよう!朝礼を始めるぞ ︎」
明里は『また後で!」と言い残し、自分の席へ戻って行った。
授業も終わり、放課後になった。
遅刻しなかったのは良かったのだが、コウモリに変身した際に通学カバンや通学靴をその場に置いてきてしまったという失態をしてしまった。そのせいで先生には「なんで道の途中でカバンと靴を忘れてくるんだ?」と怒るというより、訳が分からないというふうに説教?された。このコウモリの能力はやはり使えないようだ。そのせいでテンションだだ下がりだ。
ただでさえテンションが下がり、早く家に帰ってしまいたい気分だったのに、明里は俺を連れてどこかへ移動し始めた。
着いたのは体育館。俺はあまり動きたくないので文化部に入っている……はずだった。
だが、女になった俺はなんとバドミントン部に入部していることになっていた!
まずは更衣室に入ったのだが、更衣室では他の女子も数人着替えていて、まともに周りを見れない。
「どうしたの、顔赤いよ?」
明里が聞いてきた。
「そそそりゃ……こんなにたくさん女子が着替えてたら、見ないようにするでしょう ︎」
「何言ってるの。瑠奈だって女子でしょ!」
明里が言ってることはごもっともだが、俺は元々男。それにチキンだから直視する勇気もない。風呂でだって自分の体はあまり見ないようにしてるんだぞ。
結局、更衣室の隅っこで壁を見ながら着替えた。それにしても男子の更衣室は汗臭いが、女子の更衣室はぜんぜん汗臭くないなぁ。ん……いや、俺は別に変態ではないぞ ︎
練習を始めた。バドミントンは初めてだったのが、自分でも嘘のようにバンバン打ち返して、自分でもなかなか強いんじゃないかと思うほどだった。
「俺って、天才?」
「そうね、勉強はイマイチだけど」
「痛いとこつかないでくれる!」
練習が終わった。
「それにしても、あ〜疲れた。」
みんな、バドミントンって楽そうな部活だと思っていると思うけどそんなことはない!断じてない ︎
コートの中を素早く動き回り、シャトルを打ち返すのはかなりの体力がいる。
「なんでおれが運動部に入ってるんだよ」と、心の中で愚痴りながら俺は明里と家に帰っていた。
「そういえば、彩香から連絡があって明日は学校にこれるんだってよ ︎」
「本当に ︎でも、なんで最近、ちょくちょく休んでるんたろう?体が弱いのかな?」
彩香はルナが明里から聴く限り、なかなか学校に来ていないようだった。
「1年生のときは、そんなことなかったけど…そうだ!明日聞いてみようよ。」
「そうだね。」
その後、帰り道が違うので明里と「じゃあね〜。」と言って別れた。
女になってから初めての学校だった。緊張したが、明里といういい友達もできたしまあまあ良かったんじゃないかな。
「疲れたな〜。」
久しぶりに体を動かし、だいぶ疲れてしまった。
「今日は早めに寝とくか」
月曜日の朝。いつものように起きたのだが、女子の支度には慣れていないため時間がかかってしまう。
「男の頃は歯磨きして、顔洗ってただけだったからなぁ」
髪を梳かすとこまではできるが、この長い髪を結ぶことがどうしても俺にはできなかった。そもそも、どんな髪にしたらいいのかもわからないし、無理やり結んでもボッサボサになるだけだった。
仕方なく、お母さんにやってもらう。
「もう、瑠奈もいいかげん1人で結べるようにならなきゃダメよ」
俺からすると、今日が初めて髪を結ぶことに挑戦した日だ。いいかげんもへったくれもない。
すべての支度を済ませ家を出る頃には、もう遅刻確定の時刻になっていた。
「ヤバイ」
「行ってきま〜す!」
俺は急いで学校へ向かった。だが、なんか男の頃より足が遅い気がする。それにスカートを履いているからだろう。足がなんだかスースーする。まるでパンツ一枚でいるような気分だ。
「冬でもスカートは寒いだろうな。」
そんなことを言いつつ、俺は焦って走っていたのだのだが、途中でいいことを思いついた。
「そうだ!コウモリになって飛べば間に合うかもしれない!ナイスアイディア、自分 ︎」
そう思った俺はコウモリになって学校へ向かうことにした。散々ケチをつけた能力だが、せっかく備わっているからには利用しなければもったいないだろう。
まだ、どうやってコウモリになるのかはよくわからなかったのだが、とにかく頭の中でコウモリになりたいと念じてみる。すると俺の体はだんだん小さくなっていき、翼が生え始め、少しずつコウモリの姿になっていった。
「っしゃー!成功だ ︎」
コウモリになった俺は急いで学校へ向かった。しかし、コウモリになったのは良いが、羽を羽ばたかせるのも意外に疲れてしまう。ま〜これぐらいは我慢しなければならないだろう。
学校になんとか間に合った俺は、誰もいなさそうな体育館裏でコウモリの変身を解き教室に向かった。
どうやら、無事に遅刻ギリギリで間に合ったらしい。
机につくと一人の女子が近寄ってきた。たしか、本田明里っていうやつだな。男の頃に見たことがあるぞ。
「瑠奈、今日は学校来るの遅かったね〜寝坊でもした?」
「まあねぇ〜」
寝坊した訳ではないのだが、本当は「女になっちゃって、支度が大変で遅れました〜」というのが理由だが、言えるわけがない。なので、適当な感じで返事をした。
「そういえば、彩香が来てない。最近、ちょくちょく休んでるよね。大丈夫かな?」
どうやら彩香というのは、俺と明里と仲がいい友達の事らしい。
その時、先生が教室に入ってきた。
「みんなおはよう!朝礼を始めるぞ ︎」
明里は『また後で!」と言い残し、自分の席へ戻って行った。
授業も終わり、放課後になった。
遅刻しなかったのは良かったのだが、コウモリに変身した際に通学カバンや通学靴をその場に置いてきてしまったという失態をしてしまった。そのせいで先生には「なんで道の途中でカバンと靴を忘れてくるんだ?」と怒るというより、訳が分からないというふうに説教?された。このコウモリの能力はやはり使えないようだ。そのせいでテンションだだ下がりだ。
ただでさえテンションが下がり、早く家に帰ってしまいたい気分だったのに、明里は俺を連れてどこかへ移動し始めた。
着いたのは体育館。俺はあまり動きたくないので文化部に入っている……はずだった。
だが、女になった俺はなんとバドミントン部に入部していることになっていた!
まずは更衣室に入ったのだが、更衣室では他の女子も数人着替えていて、まともに周りを見れない。
「どうしたの、顔赤いよ?」
明里が聞いてきた。
「そそそりゃ……こんなにたくさん女子が着替えてたら、見ないようにするでしょう ︎」
「何言ってるの。瑠奈だって女子でしょ!」
明里が言ってることはごもっともだが、俺は元々男。それにチキンだから直視する勇気もない。風呂でだって自分の体はあまり見ないようにしてるんだぞ。
結局、更衣室の隅っこで壁を見ながら着替えた。それにしても男子の更衣室は汗臭いが、女子の更衣室はぜんぜん汗臭くないなぁ。ん……いや、俺は別に変態ではないぞ ︎
練習を始めた。バドミントンは初めてだったのが、自分でも嘘のようにバンバン打ち返して、自分でもなかなか強いんじゃないかと思うほどだった。
「俺って、天才?」
「そうね、勉強はイマイチだけど」
「痛いとこつかないでくれる!」
練習が終わった。
「それにしても、あ〜疲れた。」
みんな、バドミントンって楽そうな部活だと思っていると思うけどそんなことはない!断じてない ︎
コートの中を素早く動き回り、シャトルを打ち返すのはかなりの体力がいる。
「なんでおれが運動部に入ってるんだよ」と、心の中で愚痴りながら俺は明里と家に帰っていた。
「そういえば、彩香から連絡があって明日は学校にこれるんだってよ ︎」
「本当に ︎でも、なんで最近、ちょくちょく休んでるんたろう?体が弱いのかな?」
彩香はルナが明里から聴く限り、なかなか学校に来ていないようだった。
「1年生のときは、そんなことなかったけど…そうだ!明日聞いてみようよ。」
「そうだね。」
その後、帰り道が違うので明里と「じゃあね〜。」と言って別れた。
女になってから初めての学校だった。緊張したが、明里といういい友達もできたしまあまあ良かったんじゃないかな。
「疲れたな〜。」
久しぶりに体を動かし、だいぶ疲れてしまった。
「今日は早めに寝とくか」
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