適当過ぎる勇者召喚に巻き込まれ、適当に割り当てられたスキルが《神調整》とかいう、もはやスキルとは呼べない神の力だった物語。
4 俺のスキルは⁈
再びステータス画面に視線を送る。
【☆】 1
【名前】 ルキア神調整
【LV】 1
【力】 12
【守り】 10
【速さ】 8
【賢さ】 0
【運】 5
【スキル】 ーー
・
・
・
・
・
・
ステータスの項目はまだまだたくさんありそうだけど、とりあえず冷静に順番に見ていく事にした。
「星1……ルキア神調整……何だこれ、バグってんじゃん……力12、守り10、速さ8、賢……0⁈ 賢さ0⁈ なにこれっ⁈ 俺が超頭悪いみたいじゃん⁈」
明らかな悪意を感じてしまう数値にかなり取り乱してしまった。
確かに俺には天才のような抜きん出た能力はないが、しかしそれでも一般的なスペックの高校生なんだから賢さ0はどう考えてもおかしいだろう。
4くらいはあるはずだ。
いや、3……くらいか。
まあ。賢さの値については後で勉強する等して改善するとしても。1番問題なのは、スキルだ。
【スキル】ーー
ステータス画面にはこのように表記されているが、これはいったいどういう事なのだろう?
普通に考えれば『無し』みたいな意味合いになるんだろうけれど。
でもあの時、恐らくは神様なのであろうあの謎のお爺さんは『君は生産系スキル』とか『君は命中率100%』とか言って1人1人に光の球を渡していた。そして、俺の時には『はい、これスキル』としか言っていなかったから何のスキルを貰ったのか判らないんだけど、それでも光の球は確実に貰ったので俺もみんなと同じように何かしらのスキルを貰っているはずなので【スキル】ーー はおかしいと思う。
「う~ん。いったいどういう事だ……」
俺は賢さ0の頭で必死に考えながら、ステータス画面をなんとなく左へ右へ何度も何度も動かしていた。
その時。考えるのに夢中になっていたので手元がおろそかになり、ステータス画面を上方向に動かしてしまった。
するとステータス画面からチキチキチキチキーーーーと、どこかで聞いた事のある音がした。
スマホの操作時かな?
「ーーーーん?」
今までと違った反応を見せたステータス画面を再度確認してみると、
【☆】
【名前】 ルキア神調整
【LV】 1
【力】 927 928 929……
【守り】 10
【速さ】 8
【賢さ】 0
【運】 5
【スキル】 ーー
・
・
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・
・
・
名前だけではなく、今度は力の値がバグってしまった。
「なんだ……これ」
状況が全く理解できずに俺は力の値の927の箇所を指先で軽く触れてみた。
すると、927の後ろにあった928と929の数字が消えて、
【力】 927
と、バグも治りなんだか綺麗に整った。
そして、そんな状況のステータス画面を見ているとなんだか俺の力の値が#本当に__・__#927あるように思えてきて、そしてーーーー。
俺はおもむろに立ち上がり、直径5センチはあろうかという鉄格子を両手に握り、まるでカーテンを開くようにいとも簡単に両手を広げてみせた。
鋼鉄製の鉄格子はまさかの事態にその見た目からは想像も出来ない様な『きぃ……』というか細い悲鳴をあげて、ぐにゃりと変形した。
硬く真っ直ぐである事を己が信条とし、今まで幾人もの行く手を阻んできたであろう鉄格子は今となっては、曲線美が自慢のなんとも芸術的なデザインとなった。
自分がやってのけた所業をまじまじと見て、そして。
「…………」
何も言えなかった。
【☆】 1
【名前】 ルキア神調整
【LV】 1
【力】 12
【守り】 10
【速さ】 8
【賢さ】 0
【運】 5
【スキル】 ーー
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ステータスの項目はまだまだたくさんありそうだけど、とりあえず冷静に順番に見ていく事にした。
「星1……ルキア神調整……何だこれ、バグってんじゃん……力12、守り10、速さ8、賢……0⁈ 賢さ0⁈ なにこれっ⁈ 俺が超頭悪いみたいじゃん⁈」
明らかな悪意を感じてしまう数値にかなり取り乱してしまった。
確かに俺には天才のような抜きん出た能力はないが、しかしそれでも一般的なスペックの高校生なんだから賢さ0はどう考えてもおかしいだろう。
4くらいはあるはずだ。
いや、3……くらいか。
まあ。賢さの値については後で勉強する等して改善するとしても。1番問題なのは、スキルだ。
【スキル】ーー
ステータス画面にはこのように表記されているが、これはいったいどういう事なのだろう?
普通に考えれば『無し』みたいな意味合いになるんだろうけれど。
でもあの時、恐らくは神様なのであろうあの謎のお爺さんは『君は生産系スキル』とか『君は命中率100%』とか言って1人1人に光の球を渡していた。そして、俺の時には『はい、これスキル』としか言っていなかったから何のスキルを貰ったのか判らないんだけど、それでも光の球は確実に貰ったので俺もみんなと同じように何かしらのスキルを貰っているはずなので【スキル】ーー はおかしいと思う。
「う~ん。いったいどういう事だ……」
俺は賢さ0の頭で必死に考えながら、ステータス画面をなんとなく左へ右へ何度も何度も動かしていた。
その時。考えるのに夢中になっていたので手元がおろそかになり、ステータス画面を上方向に動かしてしまった。
するとステータス画面からチキチキチキチキーーーーと、どこかで聞いた事のある音がした。
スマホの操作時かな?
「ーーーーん?」
今までと違った反応を見せたステータス画面を再度確認してみると、
【☆】
【名前】 ルキア神調整
【LV】 1
【力】 927 928 929……
【守り】 10
【速さ】 8
【賢さ】 0
【運】 5
【スキル】 ーー
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名前だけではなく、今度は力の値がバグってしまった。
「なんだ……これ」
状況が全く理解できずに俺は力の値の927の箇所を指先で軽く触れてみた。
すると、927の後ろにあった928と929の数字が消えて、
【力】 927
と、バグも治りなんだか綺麗に整った。
そして、そんな状況のステータス画面を見ているとなんだか俺の力の値が#本当に__・__#927あるように思えてきて、そしてーーーー。
俺はおもむろに立ち上がり、直径5センチはあろうかという鉄格子を両手に握り、まるでカーテンを開くようにいとも簡単に両手を広げてみせた。
鋼鉄製の鉄格子はまさかの事態にその見た目からは想像も出来ない様な『きぃ……』というか細い悲鳴をあげて、ぐにゃりと変形した。
硬く真っ直ぐである事を己が信条とし、今まで幾人もの行く手を阻んできたであろう鉄格子は今となっては、曲線美が自慢のなんとも芸術的なデザインとなった。
自分がやってのけた所業をまじまじと見て、そして。
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