ぷかぷか孤島になっちゃった?
第14話 ぷかぷか孤島とドワーフ族
 俺の前にいるずんぐりむっくりのオッサンの中の1人が前に出てきて頭を下げる。
 「ワシはドワーフ王国の王、ムガルである。どうか我らの移住を受け入れてはくれぬか?」
 「「「「「えっ!?」」」」」
 お、王ですか?それもドワーフ族の? 俺は状況を呑み込めずに固まっていた。それをみてディアンヌが問いかけた。
 「ムガル王、貴方はここがどこだか分かっておられますか?」
 俺は一瞬でディアンヌの意図を理解し、島の観察眼を発動する。この魔眼は相手の嘘を見抜ける。もしここがどこか分かって来ているのであれば移住させることもあっ、そうですかと帰す訳にも行かない。ブリクスト大皇国の件があったので信用出来ないのだ。
 「いや、わからん。ワシらはブリクスト大皇国から戦争を仕掛けられ、逃げてきた。ワシらはその一派というわけじゃ。」
 ムガル王は嘆くように叫んだ。観察眼の判定は・・・白だ。嘘は言っていない。俺はディアンヌに向かって頷く。
 「わかりました。ですが、何故ゲートを使ったのでしょうか?」
 「それしか方法がなかったからじゃ。あいつらには悔しいが軍事力では全く敵わん。だからと言って抵抗せずに殺されるのも腹が立つ。ならばアイツらの最も嫌がることをしてやろうと思ったのじゃ。アイツらがワシらの国に求めておったのはドワーフ族の技術力。だから我らはゲートに入り、霧散することを決定した。
 1チーム10人と定め、1チームずつゲートに入ってバラバラになることにしたんじゃ。それでワシらはここに辿り着いたというわけじゃ。」
 つまりは戦争が嫌だから逃げ出したってわけか。理屈は分かった。同じ相手に困らせられたもので住まわせてあげたい気持ちもある。
 だが、スペースが足りない。食料も足りない。足りないものだらけだ。正直移住してもらっても出来ることがないというのが事実だ。
 「ハル、何難しいこと考えてんのよ。私にも教えなさい。」
 大精霊が俺が難しい顔をしていたことに気づいたようで声をかけてくる。
 「いや、受け入れてあげたい気持ちはあるんだけど、スペースと食料が、、、」
 すると大精霊はふっと笑った。
 「なぁーんだ、そんなことで悩んでるの? ふっふーん! 私に任せなさい! 食料問題は解決してあげるわ! それにスペースって居住スペースのことでしょう? そんなのドワーフ達に作らせればいいのよ! あいつらモノづくりには精通してるからね。そんじゃ私はちょっと野暮用があるからゲート借りるわねー。」
 わーぉ。大精霊が俺の懸念2つを一気に解消してくれたぞ。正直見直したわ。多分野暮用ってのもドワーフ族の移住のためにするべきことなのだろう。
 「マスター、私はドワーフ族を迎え入れるべきだと思います。住人が増えればマスターはレベルアップします。さらにドワーフの王が住むことによって解放される称号があります。島のためを思うなら迎え入れるべきです。」
 ・・・ドワーフ族の移住を断る理由はないな。精霊たちも別に嫌そうにしていないしむしろ嬉しそうだ。
 「わかった。ドワーフ族の移住、受け入れよう。まずは自己紹介からか。俺はハル、この島の土地神であり、そのものでもある。今はこの体に憑依してるだけで中身は男だ。よろしく。」
 「お、おう。よろしく頼む。しかし、島に人格があるとはな。びっくりじゃ。」
 「私は叡智神ディアンヌです。マスターの鑑定が進化したため神となりました。よろしくお願いします。」
 ディアンヌの紹介を聞いてドワーフ族全員が目を剥いて驚く。
 「か、神じゃと! そんな貴重な種族が・・・ それも島のスキルから生まれたじゃと!?」
 すいませーん! 俺も神なんですけどぉ!?
 「わ、私は慈愛の神、ディースです。巷では邪神と呼ばれています・・・ よろしくお願いします。」
 ドワーフ族全員が固まった。
 「邪、邪神じゃと? とんでもない! あの七勇神のディースではないか!! 彼女から与えられたスキルはそれぞれ全てが異なる。いわゆる唯一無二のスキルを得るとされておる! そんな神がここに、、、なんなんじゃ、ここは!!!」
 おい、ディース。お前邪神だと思われてないみたいじゃねぇか。あっ、ディースも予想外だったらしく口をパクパクさせてる。
 「アイネです。ホワイトエルフから産まれたダークエルフです。よろしくお願いします。」
 するとムガルは顎をさすり何かを呟いている。
そして、しばらくすると何かを思い出したようにカッと目を見開き大声で叫ぼうとしたが、それはアイネによってとめられた。 なにやら知られたくない情報らしい。まぁ、聞かれたくないなら無理やり詮索しようとは思わんけどもなんか寂しいなぁ。
 「マスター。アイネの秘密は知ってしまうとマスターを危険に晒します。なのでアイネは絶対に口をわらないでしょう。諦めてください。」
 そう言われると「はい」って言うしかなくなるじゃないかよー!
 アイネの自己紹介が終わるとちょうど大精霊が帰ってきた。俺は大精霊やちびっこ精霊達も紹介しようと思ったのだがどうせ見えないからいいと大精霊から拒否を食らってしまった。
 今度はドワーフの自己紹介。
オッサン編 武器は槌らしきものを持っている。全員モノづくりが好きらしく、家を建てるのにも協力してくれたりするらしい。
 1人目はもちろん王のムガル。髭が1番ぼうぼうで1番歳がいってそうだ。
 2人目はジャーティ。髭を二股に分けていて頭には2本の角がついたバイキングのような帽子を被っている。
 3人目はブラフム。髭は3股に別れていて先っぽは紐で結ばれている。禿げている。
 4人目はカダム。顎には髭を生やしておらず口髭だけである。髪型は何故かちょんまげだ。語尾にはござるがついていた。
 5人目はミズチ。カダムと逆であごひげしかない。頭にある毛はそれのみだ。
 マッチョな女性編 武器は斧を傍らに抱えていた。結構露出が激しめの服を着ている。
 
 1人目はミスラ。髪型はポニーテール。腹筋が割れている。ムッキムキ。凛々しい顔をしているでも実はシャイで名前を3回は聞き直した。
 2人目はシャロ。王女様。髪型はツインテールだ。ミスラとは対照的でホンワカとした顔をしていながらも性格は快活。ミスラのことを笑いながらビシバシ叩いていた。怖い。
 
 幼女編 幼女は全員、フードを被っていたので髪形が分からなかった。
 1人目はミラ。お姫様。シャロの面影を色濃く受け継いでいて優しそうな顔。見た目的には7歳ぐらい。
 2人目はチロ。少し大人びた顔つきをしているがとてもシャイで名前を聞き返したら泣かれてしまった。ディアンヌの視線がとても痛かった。
 3人目はサラ。武器に猟銃らしきものを持っている。前髪で両目が隠れている。猟銃を立派だねと褒めると猟銃についてめっちゃ語ってきた。
 みんないい人そうでよかった。
 さぁ家を建てよう!
 
 
 「ワシはドワーフ王国の王、ムガルである。どうか我らの移住を受け入れてはくれぬか?」
 「「「「「えっ!?」」」」」
 お、王ですか?それもドワーフ族の? 俺は状況を呑み込めずに固まっていた。それをみてディアンヌが問いかけた。
 「ムガル王、貴方はここがどこだか分かっておられますか?」
 俺は一瞬でディアンヌの意図を理解し、島の観察眼を発動する。この魔眼は相手の嘘を見抜ける。もしここがどこか分かって来ているのであれば移住させることもあっ、そうですかと帰す訳にも行かない。ブリクスト大皇国の件があったので信用出来ないのだ。
 「いや、わからん。ワシらはブリクスト大皇国から戦争を仕掛けられ、逃げてきた。ワシらはその一派というわけじゃ。」
 ムガル王は嘆くように叫んだ。観察眼の判定は・・・白だ。嘘は言っていない。俺はディアンヌに向かって頷く。
 「わかりました。ですが、何故ゲートを使ったのでしょうか?」
 「それしか方法がなかったからじゃ。あいつらには悔しいが軍事力では全く敵わん。だからと言って抵抗せずに殺されるのも腹が立つ。ならばアイツらの最も嫌がることをしてやろうと思ったのじゃ。アイツらがワシらの国に求めておったのはドワーフ族の技術力。だから我らはゲートに入り、霧散することを決定した。
 1チーム10人と定め、1チームずつゲートに入ってバラバラになることにしたんじゃ。それでワシらはここに辿り着いたというわけじゃ。」
 つまりは戦争が嫌だから逃げ出したってわけか。理屈は分かった。同じ相手に困らせられたもので住まわせてあげたい気持ちもある。
 だが、スペースが足りない。食料も足りない。足りないものだらけだ。正直移住してもらっても出来ることがないというのが事実だ。
 「ハル、何難しいこと考えてんのよ。私にも教えなさい。」
 大精霊が俺が難しい顔をしていたことに気づいたようで声をかけてくる。
 「いや、受け入れてあげたい気持ちはあるんだけど、スペースと食料が、、、」
 すると大精霊はふっと笑った。
 「なぁーんだ、そんなことで悩んでるの? ふっふーん! 私に任せなさい! 食料問題は解決してあげるわ! それにスペースって居住スペースのことでしょう? そんなのドワーフ達に作らせればいいのよ! あいつらモノづくりには精通してるからね。そんじゃ私はちょっと野暮用があるからゲート借りるわねー。」
 わーぉ。大精霊が俺の懸念2つを一気に解消してくれたぞ。正直見直したわ。多分野暮用ってのもドワーフ族の移住のためにするべきことなのだろう。
 「マスター、私はドワーフ族を迎え入れるべきだと思います。住人が増えればマスターはレベルアップします。さらにドワーフの王が住むことによって解放される称号があります。島のためを思うなら迎え入れるべきです。」
 ・・・ドワーフ族の移住を断る理由はないな。精霊たちも別に嫌そうにしていないしむしろ嬉しそうだ。
 「わかった。ドワーフ族の移住、受け入れよう。まずは自己紹介からか。俺はハル、この島の土地神であり、そのものでもある。今はこの体に憑依してるだけで中身は男だ。よろしく。」
 「お、おう。よろしく頼む。しかし、島に人格があるとはな。びっくりじゃ。」
 「私は叡智神ディアンヌです。マスターの鑑定が進化したため神となりました。よろしくお願いします。」
 ディアンヌの紹介を聞いてドワーフ族全員が目を剥いて驚く。
 「か、神じゃと! そんな貴重な種族が・・・ それも島のスキルから生まれたじゃと!?」
 すいませーん! 俺も神なんですけどぉ!?
 「わ、私は慈愛の神、ディースです。巷では邪神と呼ばれています・・・ よろしくお願いします。」
 ドワーフ族全員が固まった。
 「邪、邪神じゃと? とんでもない! あの七勇神のディースではないか!! 彼女から与えられたスキルはそれぞれ全てが異なる。いわゆる唯一無二のスキルを得るとされておる! そんな神がここに、、、なんなんじゃ、ここは!!!」
 おい、ディース。お前邪神だと思われてないみたいじゃねぇか。あっ、ディースも予想外だったらしく口をパクパクさせてる。
 「アイネです。ホワイトエルフから産まれたダークエルフです。よろしくお願いします。」
 するとムガルは顎をさすり何かを呟いている。
そして、しばらくすると何かを思い出したようにカッと目を見開き大声で叫ぼうとしたが、それはアイネによってとめられた。 なにやら知られたくない情報らしい。まぁ、聞かれたくないなら無理やり詮索しようとは思わんけどもなんか寂しいなぁ。
 「マスター。アイネの秘密は知ってしまうとマスターを危険に晒します。なのでアイネは絶対に口をわらないでしょう。諦めてください。」
 そう言われると「はい」って言うしかなくなるじゃないかよー!
 アイネの自己紹介が終わるとちょうど大精霊が帰ってきた。俺は大精霊やちびっこ精霊達も紹介しようと思ったのだがどうせ見えないからいいと大精霊から拒否を食らってしまった。
 今度はドワーフの自己紹介。
オッサン編 武器は槌らしきものを持っている。全員モノづくりが好きらしく、家を建てるのにも協力してくれたりするらしい。
 1人目はもちろん王のムガル。髭が1番ぼうぼうで1番歳がいってそうだ。
 2人目はジャーティ。髭を二股に分けていて頭には2本の角がついたバイキングのような帽子を被っている。
 3人目はブラフム。髭は3股に別れていて先っぽは紐で結ばれている。禿げている。
 4人目はカダム。顎には髭を生やしておらず口髭だけである。髪型は何故かちょんまげだ。語尾にはござるがついていた。
 5人目はミズチ。カダムと逆であごひげしかない。頭にある毛はそれのみだ。
 マッチョな女性編 武器は斧を傍らに抱えていた。結構露出が激しめの服を着ている。
 
 1人目はミスラ。髪型はポニーテール。腹筋が割れている。ムッキムキ。凛々しい顔をしているでも実はシャイで名前を3回は聞き直した。
 2人目はシャロ。王女様。髪型はツインテールだ。ミスラとは対照的でホンワカとした顔をしていながらも性格は快活。ミスラのことを笑いながらビシバシ叩いていた。怖い。
 
 幼女編 幼女は全員、フードを被っていたので髪形が分からなかった。
 1人目はミラ。お姫様。シャロの面影を色濃く受け継いでいて優しそうな顔。見た目的には7歳ぐらい。
 2人目はチロ。少し大人びた顔つきをしているがとてもシャイで名前を聞き返したら泣かれてしまった。ディアンヌの視線がとても痛かった。
 3人目はサラ。武器に猟銃らしきものを持っている。前髪で両目が隠れている。猟銃を立派だねと褒めると猟銃についてめっちゃ語ってきた。
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