鐘の紋使い
001.神の空間
――さて、どこから話を始めればいいのか……。というか、なぜこんなことになってしまったのか。俺は、とても、とても後悔して不安になっているーー
「どーしてこんなところに放り出されなきゃならないんだよぉおおおお」
見渡せば、何も知らない、何もわからない草原だけがそこにあった。
♢♢♢♢♢
俺の名前は羽島徹。受験期真っ只中の高校三年生だ。
最近、というか高校三年生になって以降、俺は一流大学を目指して勉強が趣味と言えるほど勉強をしていた。
八月に入るまで俺は毎日学校から帰れば勉強。土日休日も勉強。まあやり始めたらちょっと楽しくはなって来ていたのだが、それでもやはりストレスがたまっていきていたのだろう。
……二十三時に勉強に疲れて、ちょっとネットで『剣と魔法のファンタジーな世界へ行くには』と検索するほどには。
そこで俺は三ページほど進んだ先に「魅惑の異世界生活!~これで貴方も魔法の国へ~」というサイトを見つけてしまった。
ほんのちょっぴりだけ期待した俺は、そのサイトを開いた。
思えば、これが全ての始まりだった。
そのサイトには異世界がどのような魅力に溢れているか。どんな可愛い子が沢山いるのか。たくさんの種族、魔物、ギルド。そこには、まるでRPGのような世界が広がっている。
……そんなことがつらつらと書いてあった。
そのサイトにまんまと引っ掛かった俺はページの最後に貼ってあった「さあ!貴方も異世界へ!」というリンクを押した。
「はーい、ポチッとな」
……躊躇いもせずに。今では後悔しかない。
「ん? ……あぁあああああああああああああ」
リンクを押した直後ネットから青白い光が溢れた。あまりの眩さに俺は両腕で顔を覆い、光が落ち着くのを待った。
そして、眩い光が治った後、目を開けた先は……なんとびっくり! 自分の部屋から真っ白でぼんやりとした知らない部屋に飛ばされたよ! ネットのリンクで実際の人が飛ばされるなんて本当にびっくりだね!
で、その先には一人の男の神さまみたいな人がいた。正確には、一柱か。
そいつの容姿は整っており、長い艶やかなまつげや薄紫色の短髪やキリッとした眉、何よりこちらを見透かすような目はくっきりと大きく、不覚にも俺は、俺が今まで見た中で一番かっこいいと思ってしまった。
また、その男の服装は白い燕尾服のようなものを着ており、両手に手袋をつけていた。
俺は急速な環境の変化についていけず、ぽかーんと目の前の男性を見つめることしかできなかった。
俺のその様子を見て、奴は目を細めニヤリと口を歪めた。
そして奴はこう言ったーー
「うっわ、まじで人きた! おもしろ!」
……取り敢えず殺意だけはすげぇ湧いたことを覚えている。
「どーしてこんなところに放り出されなきゃならないんだよぉおおおお」
見渡せば、何も知らない、何もわからない草原だけがそこにあった。
♢♢♢♢♢
俺の名前は羽島徹。受験期真っ只中の高校三年生だ。
最近、というか高校三年生になって以降、俺は一流大学を目指して勉強が趣味と言えるほど勉強をしていた。
八月に入るまで俺は毎日学校から帰れば勉強。土日休日も勉強。まあやり始めたらちょっと楽しくはなって来ていたのだが、それでもやはりストレスがたまっていきていたのだろう。
……二十三時に勉強に疲れて、ちょっとネットで『剣と魔法のファンタジーな世界へ行くには』と検索するほどには。
そこで俺は三ページほど進んだ先に「魅惑の異世界生活!~これで貴方も魔法の国へ~」というサイトを見つけてしまった。
ほんのちょっぴりだけ期待した俺は、そのサイトを開いた。
思えば、これが全ての始まりだった。
そのサイトには異世界がどのような魅力に溢れているか。どんな可愛い子が沢山いるのか。たくさんの種族、魔物、ギルド。そこには、まるでRPGのような世界が広がっている。
……そんなことがつらつらと書いてあった。
そのサイトにまんまと引っ掛かった俺はページの最後に貼ってあった「さあ!貴方も異世界へ!」というリンクを押した。
「はーい、ポチッとな」
……躊躇いもせずに。今では後悔しかない。
「ん? ……あぁあああああああああああああ」
リンクを押した直後ネットから青白い光が溢れた。あまりの眩さに俺は両腕で顔を覆い、光が落ち着くのを待った。
そして、眩い光が治った後、目を開けた先は……なんとびっくり! 自分の部屋から真っ白でぼんやりとした知らない部屋に飛ばされたよ! ネットのリンクで実際の人が飛ばされるなんて本当にびっくりだね!
で、その先には一人の男の神さまみたいな人がいた。正確には、一柱か。
そいつの容姿は整っており、長い艶やかなまつげや薄紫色の短髪やキリッとした眉、何よりこちらを見透かすような目はくっきりと大きく、不覚にも俺は、俺が今まで見た中で一番かっこいいと思ってしまった。
また、その男の服装は白い燕尾服のようなものを着ており、両手に手袋をつけていた。
俺は急速な環境の変化についていけず、ぽかーんと目の前の男性を見つめることしかできなかった。
俺のその様子を見て、奴は目を細めニヤリと口を歪めた。
そして奴はこう言ったーー
「うっわ、まじで人きた! おもしろ!」
……取り敢えず殺意だけはすげぇ湧いたことを覚えている。
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