NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?
第9話A 勇者はどうしても仕返しがしたい。みたい?
奴らは回復アイテムを仕入れると言っていたので、とりあえず奴らが行きそうな薬剤店を一通り探してみたが姿は見つからなかった。
この街はそれ程広くないので、すぐ追いつけるだろうと思っていたが中々見つからない。
よもや街の外に出てしまったか?そうなると俺が追いかけるのは不利になる。今のこの勇者という職業のままでは街の外に出るパスが取得出来ない。あれだけ啖呵切ったんだ。見つけられなくておめおめと帰ってきたなんて流石に恥ずかしすぎるぞ。ソレこそまさに自分で自分の尊厳をドブに捨てるような物だ。必死に探そう。
「~~~~!!」
なんだ?DM専用端末がある方か?女の人の叫び声が聞こえたような気がした。
「やめてよ!ちょっと放して!誰か助けてよ!!」
いた!奴らだ!エルフの女の子にちょっかいを出してる。どうやらその子が持ってる岡持ちの中身を奪おうとしているみたいだ。案の定、周りの住民はプレイヤーに関わろうとはせず、みんな怪訝そうな顔をしているが見て見ぬふり。だがそれもココまでだ。
「やめろおまえら!!」
「うん?誰?」
確かたくやみたいな名前だったと思ったが、3人のプレイヤーのリーダー格の手から女の子を引きはがす。捕まっていた女の子の顔を見てこっちが驚く。
「げぇっ!マリーナ!」
「きゃ!ってマルマルさん!?・・・今あなた私の顔みてゲーッって言ったでしょ!!」
「いやいや~気のせいだって、あはは。それで、あいつ等に何されてたの?」
「なんか急に言いがかり付けて配達中のお弁当を取ろうとしたのよ!」
「あーなるほど。このゲームじゃ回復に飲み薬使うと『苦い』感覚我慢しなきゃならんもんなぁ。だから食べ物状の回復手段さがしてたのか。どうりで薬屋探しても見つからん訳だなぁ、『お子ちゃま舌』だと冒険も辛いな!!」
子供扱いされた事に3人のプレイヤーは露骨に嫌そうな態度を取る。
「は?マジで誰これ?むかつくんだけど?」
「野良のぼっちプレイヤーでしょ?クラン何も入ってないよコイツ」
「ゆうしゃゼロ?ダブルオー?変な名前」
「名前のことだけはてめえ等に言われたくねーよ。俺は勝手にこの名前になったけど、お前等そのプレイヤー名自分で付けたんだろ?それともお母さんに付けてもらったのか?」
更にカチンときたみたいな顔をしてる。流石『ガキ』だけあってあおり耐性がないな。マリーナに小声で、「街の入り口に衛兵さん立ってるから呼んできて、あと頼りになりそうな人いたらその人の所に逃げて」と促し後ろに走らせる。
「ねぇ!まじでキモイんだけど?なんでゲームの中で正義ぶってんのさ?」
「すいませーんウチら邪魔すんならクランの人呼ぶけど?いい?てか呼ぶ。みんなでボコろ。」
「こいつぜってーキモオタだよ。モテないからゲームの女の子に良いところ見せてんだよ。」
「レベル3でケンカ売るとかなめてるでしょ?雑魚にも程あるし。」
きたきた、ドンドンヒートアップしてる!この調子だ。
「出すのは口だけか?あ?」
「は?そっちがちょっかいだして来たし!!まじむかつく!」
「こいつ友達いねーよ。だから一人でゲームやってんだよ」
「うちら3人リア友で仲良いし連携鍛えてるのに勝てるわけねーだろ」
「 ・・・だから、出すのは口だけかって?あ?」
リーダ格の前にずいっと出る。半歩退いた。もう少し。
「こいつ、さっき道具屋にいた奴じゃね?」
「おう、よく覚えてたな。」
「ウチらが入った時ビビって何も言えねーまま立ってたから、コンピュータだと思ってたよ。」
「あぁ、あれか。確かにビビったよ。店に入るなりいきなり物盗み始めるとかどんだけ腐った親から見放されて育てばこんな思考回路の『ガキ』に育つのかと思ってね。」
「ハァッ!?」
「おうおうわりい。ついママの悪口言っちまって悪かったな。ママはお前みたいなクソをたまたま産んだだけで悪くないもんなぁ!」
そこまで言うと「すーぱーたくや神」は思いっきり勇者の顔面を殴りつけた。流石にレベル差がある分パワーが強く、その場には踏みとどまれなかった。が、良し!
「・・おいおい、後ろの金魚のフンは黙ってみてるだけか?」
顔を擦りながら立ち上がり、更に後ろにいた「きっくんPAPA」「最強☆えんま☆」に追い打ちを掛ける。
「みんな!やっちまえ!!」
勇者はあっという間に囲まれ、ボコボコにされる。周りで見てる住民は可哀相な顔をこちらに向けているが一向に助けようとはしなかった。だがこれが『良い』!残りHPをきっかり1に残されて、リンチは終わった。勇者は仰向けに地面に倒れ、3人は肩で息を付いている。
「なんだよコイツ!口ほどにもねーじゃん!!」
「ザコがほざくなよな!」
「早く行こ、こんなの相手にしてる暇ないよ」
3人は口々にバカとかアホとか『小学生』お決まりの悪口を上からかぶせ、その場から去ろうとする。勇者は5メートルほど離れてから弱々しく立ち上がり、タクヤ神の後頭部に棍棒を投げつける。
「いちッ!?オイ!!!」
「どこに行く?勝負は付いてねーぞ。それとも物盗むのは出来ても、人殺す勇気はねーのか?あぁ?」
「ぶっ殺す!!!」
その台詞を言い終わらないうちに、「すーぱーたくや神」は剣を抜き勇者を切りつける。クリティカルが決まる音が聞こえると、自分の体から真っ赤な血が吹き出すのがほぼ同時に見えた。『視界が真っ赤に染まる』。
Aパート終了→
この街はそれ程広くないので、すぐ追いつけるだろうと思っていたが中々見つからない。
よもや街の外に出てしまったか?そうなると俺が追いかけるのは不利になる。今のこの勇者という職業のままでは街の外に出るパスが取得出来ない。あれだけ啖呵切ったんだ。見つけられなくておめおめと帰ってきたなんて流石に恥ずかしすぎるぞ。ソレこそまさに自分で自分の尊厳をドブに捨てるような物だ。必死に探そう。
「~~~~!!」
なんだ?DM専用端末がある方か?女の人の叫び声が聞こえたような気がした。
「やめてよ!ちょっと放して!誰か助けてよ!!」
いた!奴らだ!エルフの女の子にちょっかいを出してる。どうやらその子が持ってる岡持ちの中身を奪おうとしているみたいだ。案の定、周りの住民はプレイヤーに関わろうとはせず、みんな怪訝そうな顔をしているが見て見ぬふり。だがそれもココまでだ。
「やめろおまえら!!」
「うん?誰?」
確かたくやみたいな名前だったと思ったが、3人のプレイヤーのリーダー格の手から女の子を引きはがす。捕まっていた女の子の顔を見てこっちが驚く。
「げぇっ!マリーナ!」
「きゃ!ってマルマルさん!?・・・今あなた私の顔みてゲーッって言ったでしょ!!」
「いやいや~気のせいだって、あはは。それで、あいつ等に何されてたの?」
「なんか急に言いがかり付けて配達中のお弁当を取ろうとしたのよ!」
「あーなるほど。このゲームじゃ回復に飲み薬使うと『苦い』感覚我慢しなきゃならんもんなぁ。だから食べ物状の回復手段さがしてたのか。どうりで薬屋探しても見つからん訳だなぁ、『お子ちゃま舌』だと冒険も辛いな!!」
子供扱いされた事に3人のプレイヤーは露骨に嫌そうな態度を取る。
「は?マジで誰これ?むかつくんだけど?」
「野良のぼっちプレイヤーでしょ?クラン何も入ってないよコイツ」
「ゆうしゃゼロ?ダブルオー?変な名前」
「名前のことだけはてめえ等に言われたくねーよ。俺は勝手にこの名前になったけど、お前等そのプレイヤー名自分で付けたんだろ?それともお母さんに付けてもらったのか?」
更にカチンときたみたいな顔をしてる。流石『ガキ』だけあってあおり耐性がないな。マリーナに小声で、「街の入り口に衛兵さん立ってるから呼んできて、あと頼りになりそうな人いたらその人の所に逃げて」と促し後ろに走らせる。
「ねぇ!まじでキモイんだけど?なんでゲームの中で正義ぶってんのさ?」
「すいませーんウチら邪魔すんならクランの人呼ぶけど?いい?てか呼ぶ。みんなでボコろ。」
「こいつぜってーキモオタだよ。モテないからゲームの女の子に良いところ見せてんだよ。」
「レベル3でケンカ売るとかなめてるでしょ?雑魚にも程あるし。」
きたきた、ドンドンヒートアップしてる!この調子だ。
「出すのは口だけか?あ?」
「は?そっちがちょっかいだして来たし!!まじむかつく!」
「こいつ友達いねーよ。だから一人でゲームやってんだよ」
「うちら3人リア友で仲良いし連携鍛えてるのに勝てるわけねーだろ」
「 ・・・だから、出すのは口だけかって?あ?」
リーダ格の前にずいっと出る。半歩退いた。もう少し。
「こいつ、さっき道具屋にいた奴じゃね?」
「おう、よく覚えてたな。」
「ウチらが入った時ビビって何も言えねーまま立ってたから、コンピュータだと思ってたよ。」
「あぁ、あれか。確かにビビったよ。店に入るなりいきなり物盗み始めるとかどんだけ腐った親から見放されて育てばこんな思考回路の『ガキ』に育つのかと思ってね。」
「ハァッ!?」
「おうおうわりい。ついママの悪口言っちまって悪かったな。ママはお前みたいなクソをたまたま産んだだけで悪くないもんなぁ!」
そこまで言うと「すーぱーたくや神」は思いっきり勇者の顔面を殴りつけた。流石にレベル差がある分パワーが強く、その場には踏みとどまれなかった。が、良し!
「・・おいおい、後ろの金魚のフンは黙ってみてるだけか?」
顔を擦りながら立ち上がり、更に後ろにいた「きっくんPAPA」「最強☆えんま☆」に追い打ちを掛ける。
「みんな!やっちまえ!!」
勇者はあっという間に囲まれ、ボコボコにされる。周りで見てる住民は可哀相な顔をこちらに向けているが一向に助けようとはしなかった。だがこれが『良い』!残りHPをきっかり1に残されて、リンチは終わった。勇者は仰向けに地面に倒れ、3人は肩で息を付いている。
「なんだよコイツ!口ほどにもねーじゃん!!」
「ザコがほざくなよな!」
「早く行こ、こんなの相手にしてる暇ないよ」
3人は口々にバカとかアホとか『小学生』お決まりの悪口を上からかぶせ、その場から去ろうとする。勇者は5メートルほど離れてから弱々しく立ち上がり、タクヤ神の後頭部に棍棒を投げつける。
「いちッ!?オイ!!!」
「どこに行く?勝負は付いてねーぞ。それとも物盗むのは出来ても、人殺す勇気はねーのか?あぁ?」
「ぶっ殺す!!!」
その台詞を言い終わらないうちに、「すーぱーたくや神」は剣を抜き勇者を切りつける。クリティカルが決まる音が聞こえると、自分の体から真っ赤な血が吹き出すのがほぼ同時に見えた。『視界が真っ赤に染まる』。
Aパート終了→
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