神が遊んだ不完全な世界
主人公(仮)と鍛錬2
  目を覚ますと、見知らぬ部屋だった。
  というのはただの錯覚で、昨日から俺に当てがわれた部屋だった。
  長旅で自然と日の出、日の入りに就寝していたため、外は綺麗な朝焼けだった。
  部屋を出ると、この屋敷の住人は既に起床しているのか、生活音がする。
  昨日、浄化さんと雪村君と話して二人の部屋の場所を教えて貰ったため、まずは雪村君の部屋を訪れてみた。
  トントン。
「雪村君、起きてる?」
「ああ、野村さんですか。どうぞ」
  雪村君はキッチリとした姿。寝起き姿の俺とは大違いだ。
  雪村君の部屋はサッパリしており、内装は俺の部屋と大差なく、ちゃぶ台と座布団、タンスに押し入れ。そんななか、俺が一番気になったのは、
「あ、三味線だ」
「野村さん、三味線弾けるんですか?」
「あ、いや、弾けるわけじゃないけど…」
  元の世界と同じ楽器があるだけでも、テンションが上がる。
「雪村君は三味線、弾ける?」
「はい、父から教わったので」
  雪村君はササニシキの商家の次男。実家はササニシキの南部にあるらしい。
  元々は長男の一鷹さんがこの道場に通っており、雪村君は兄を慕って道場に通うようになったらしい。
「今度、聞かせてよ。雪村君の演奏に興味があるな」
「はい、分かりました。今夜の修行の後にでも」
  にこりと笑う雪村君。思春期特有のニキビやそばかすのない綺麗な肌。コイツ、モテるな。
  俺たち二人は浄花さんの部屋に向かった。
  これから朝の鍛練が始まるからだ。
  余談だが、雪村君は既に『桜』を習得しているらしい。凛ちゃんや浄花さん、皐月ちゃんも習得しているらしい。
「ジョーカー、入るよ」
  雪村君はノックをすることもなく、戸を開く。
  浄花さんはまだ寝ていた。
「ジョーカー!早く起きないと師匠にまた怒られるよ!」
  ゆさゆさと浄花さんの体をゆする雪村君。この姿だけを見ると、だらしない兄を起こすしっかりものの弟のようだ。
「ん?ああ、雪鷹か…。あ、おう。今起きる」
  のっそりと布団から起き上がり伸びをする。
「よう、野村。お前も来てたか」
  布団を畳みながら挨拶をする。
「はい、おはようございます」
  挨拶を返しながら、部屋の様子を見渡す。
  浄花さんの部屋は雪村君の部屋に比べると少し物が多く感じる。
  ついでだから、彼についても少し話そう。
  彼の実家はササニシキの名士であり、彼は次期当主となる。
  彼の父親は師範である若草さんとは兄妹弟子だそうだ。彼の父親は妹弟子に息子を預け、色々な経験と実力をつけさせようとした。
  そんな彼は今では師範代理。昨日のように師範がいないときに門下生の指導を任されているだとか。
  雪村君曰く、浄花さんは面倒見が良く皆に慕われているだとか。
  まぁ雪村君に起こされている辺り、そうは見えないが。
  俺達三人は外へと出て、井戸から水を汲み、顔を洗う。
「そうだ。昨日、野村の歓迎会を開いてやろうと思って、野村の部屋に行ったら、ぐったりしたお前を氷室が寝かせてたが、何かあったのか?」
「ん?」
  そんなことがあったのか?確か昨日は師範に稽古をつけてもらって、外にランニングをしに出て、帰ってきて…
「たぶん、疲れて倒れた所を氷室さんに介抱してもらったんじゃないですかね?」
「そうか。確かにお前の体は貧弱いからな。慣れないことに体が悲鳴を上げたんだろ」
  貧弱は余計じゃい。
「後で氷室さんにお礼を言わないとな」
  俺達三人は屋敷を出て道場に向かう。道場入り口に腕を組んで、俺達待っていた師範がいた。
「今日から朝の仕事が二人から三人になった。野村、分からないことがあったら、ジョーカーか雪鷹に聞け。お前は奴から頼まれたからには私が直々に教えるが、それ以外はこいつら二人と同じことをしてもらう」
  師範は目線を浄花さんに向ける。そして、浄花さんは一つ咳払いして朝の仕事について話し始めた。
「朝の俺達の仕事は食料の調達だ。昨日、お前が食った肉があっただろ。あれも俺達が調達した物だ。食料は俺達だけじゃなく、大勢の門下生の分もある。この意味が分かるか?」
  分かりたくなくても分かる。
  昨日、門下生の数はざっと見て100前後。
  それだけの人数の食料ともなれば、カナリの量だ。
  更に付け加えると道場に通う彼らはどう考えても食欲旺盛だ。
  その食料をこの二人が調達していたのか…。
「今日は野村がいるからな、米にするか」
「米、、、ですか?」
「そう、米だ。師範の持つ広大な土地に田畑を作ってる。師範が雇っている山田さんから食料を受けとるんだ」
「山田さんって?」
「田畑を耕して120年の怪物だ。ただ言えることは土がある土地では彼を怒らせない方がいい。文字どおり土に還る羽目にあう」
「なんか凄い人物っぽいですね」
「ああ。害虫が涌くという理由で、北西の広大な土地でデカイクレーターを作った人物だ」
(どんな人物だよ…)
「その時、穴を開けたのが素手らしい。魔術師なのにだ」
「なるほど」
  なにが成る程なのか。
「ここから西に走って10分の距離だ。道なりだから分かるだろう」
「はい」
「じゃあ行くぞ」
  その瞬間、雪村君と浄花さんは高速で走って行く。
(走るって『桜』かよ!!)
  確かに朝練ならば、これぐらいが当たり前なのかも知れないが…。
  俺も彼らに追い付こうとする。
  懐から小瓶を取り出す。それは『森の雫』の原液を薄めて瓶に詰めた携帯用アイテムだ。
  それで木の板を生成し、『蓮』で追い付こうとするが、さすがにあの高速には追い付かない。原付とスポーツカーぐらいの差はある。
  どんどん引き離されている俺。その俺の隣で並走する師範。
「おっ!?う、っとととっと」
  あまりの驚きにバランスを崩しそうになる。
「体術の鍛練で魔術使ってんじゃねぇ!」
  思いっきり腹を蹴られた。痛いっす。
「あの二人に追い付けとは言わないが、魔術は使うな。昨日、話しただろ?体を動かさないと体内魔素は活性しないんだ。分かったらさっさと走れ!」
「オッス!」
  何故か師範に蹴られた腹は痛まなかった。器用な蹴りをする師範だ。
  走りながら考え事をしていた。
  浄花さんは走って10分だと言っていた。それは浄花さん基準だ。昨日の師範の桜は秒速30メートルだ。分速に直すと毎分1,8キロ。時速だと毎時108キロだ。リアルに高速だった。
  それから逆算すると大体18キロ先に山田さんがいる田畑があることになる。
  俺は考えることをやめた。
  走るなか、周りの風景を見渡す。清涼な空気。舗装されていない砂利道。人工物の欠片もない景色。再び思う。今更に思う。
  ココは俺のいた世界ではないと。
  こうして独りになると時々思う。
  どうして俺はココにいるんだろう?
  まるで自分探しの旅だ。
(俺はどうやってここに来たんだっけ?
  走る。
(確か、大学の通学中だったかな。駅の階段を降りる途中だったかな)
走る。走る。
(気づいたらノギスの近くの野原で寝てたんだったかな)
  地面を蹴る。
(そして、衛兵の依頼を受けたユニさんとウリクさんに出会う)
  地面を蹴って前へ進む。
(ユニさんに連れられてギルドのライルさんやルルさんに出会った)
  ギルドの証のある腕を振る。
(そして、ユニさんに連れられてリリスちゃんがいる武器屋に行ったんだよな)
  少しだけ軽い腰回り。
(その次の日には、キリスさんに魔術について指南してもらった)
  腕のブレスレットが光る。
(そして、キリクさんに連れられてルゥさんに出会った)
  胸元のペンダントが跳ねる。
(その帰りに気紛れに寄った薬屋に訪れてジルちゃんに出会った)
  懐の銀貨袋が音を鳴らす。
(暫くすると俺は神威の塔から追いかけられるようになった)
  少しだけ磨り減った靴底で地を駆ける。
(最初に立ち寄った村で盗賊に襲われたこともあったな)
  胸元の小瓶の中身が波打つ。
(そして、俺はササニシキに辿り着き、若草師範の門下生になった)
  足形の土で汚れたお腹。
(そして今は、こうやって走ってる)
  刈り取られた田畑が見えてくる。
  大きな体と小さな体の男が立ってる。
「思ったり早かったな」
  息の荒い俺の背中を叩く浄花さん。
  冷たい水を差し出す雪村君。
  俺は携帯の時計を見る。
  走り始めて20分が経っていた。
(俺、成長してる)
  というのはただの錯覚で、昨日から俺に当てがわれた部屋だった。
  長旅で自然と日の出、日の入りに就寝していたため、外は綺麗な朝焼けだった。
  部屋を出ると、この屋敷の住人は既に起床しているのか、生活音がする。
  昨日、浄化さんと雪村君と話して二人の部屋の場所を教えて貰ったため、まずは雪村君の部屋を訪れてみた。
  トントン。
「雪村君、起きてる?」
「ああ、野村さんですか。どうぞ」
  雪村君はキッチリとした姿。寝起き姿の俺とは大違いだ。
  雪村君の部屋はサッパリしており、内装は俺の部屋と大差なく、ちゃぶ台と座布団、タンスに押し入れ。そんななか、俺が一番気になったのは、
「あ、三味線だ」
「野村さん、三味線弾けるんですか?」
「あ、いや、弾けるわけじゃないけど…」
  元の世界と同じ楽器があるだけでも、テンションが上がる。
「雪村君は三味線、弾ける?」
「はい、父から教わったので」
  雪村君はササニシキの商家の次男。実家はササニシキの南部にあるらしい。
  元々は長男の一鷹さんがこの道場に通っており、雪村君は兄を慕って道場に通うようになったらしい。
「今度、聞かせてよ。雪村君の演奏に興味があるな」
「はい、分かりました。今夜の修行の後にでも」
  にこりと笑う雪村君。思春期特有のニキビやそばかすのない綺麗な肌。コイツ、モテるな。
  俺たち二人は浄花さんの部屋に向かった。
  これから朝の鍛練が始まるからだ。
  余談だが、雪村君は既に『桜』を習得しているらしい。凛ちゃんや浄花さん、皐月ちゃんも習得しているらしい。
「ジョーカー、入るよ」
  雪村君はノックをすることもなく、戸を開く。
  浄花さんはまだ寝ていた。
「ジョーカー!早く起きないと師匠にまた怒られるよ!」
  ゆさゆさと浄花さんの体をゆする雪村君。この姿だけを見ると、だらしない兄を起こすしっかりものの弟のようだ。
「ん?ああ、雪鷹か…。あ、おう。今起きる」
  のっそりと布団から起き上がり伸びをする。
「よう、野村。お前も来てたか」
  布団を畳みながら挨拶をする。
「はい、おはようございます」
  挨拶を返しながら、部屋の様子を見渡す。
  浄花さんの部屋は雪村君の部屋に比べると少し物が多く感じる。
  ついでだから、彼についても少し話そう。
  彼の実家はササニシキの名士であり、彼は次期当主となる。
  彼の父親は師範である若草さんとは兄妹弟子だそうだ。彼の父親は妹弟子に息子を預け、色々な経験と実力をつけさせようとした。
  そんな彼は今では師範代理。昨日のように師範がいないときに門下生の指導を任されているだとか。
  雪村君曰く、浄花さんは面倒見が良く皆に慕われているだとか。
  まぁ雪村君に起こされている辺り、そうは見えないが。
  俺達三人は外へと出て、井戸から水を汲み、顔を洗う。
「そうだ。昨日、野村の歓迎会を開いてやろうと思って、野村の部屋に行ったら、ぐったりしたお前を氷室が寝かせてたが、何かあったのか?」
「ん?」
  そんなことがあったのか?確か昨日は師範に稽古をつけてもらって、外にランニングをしに出て、帰ってきて…
「たぶん、疲れて倒れた所を氷室さんに介抱してもらったんじゃないですかね?」
「そうか。確かにお前の体は貧弱いからな。慣れないことに体が悲鳴を上げたんだろ」
  貧弱は余計じゃい。
「後で氷室さんにお礼を言わないとな」
  俺達三人は屋敷を出て道場に向かう。道場入り口に腕を組んで、俺達待っていた師範がいた。
「今日から朝の仕事が二人から三人になった。野村、分からないことがあったら、ジョーカーか雪鷹に聞け。お前は奴から頼まれたからには私が直々に教えるが、それ以外はこいつら二人と同じことをしてもらう」
  師範は目線を浄花さんに向ける。そして、浄花さんは一つ咳払いして朝の仕事について話し始めた。
「朝の俺達の仕事は食料の調達だ。昨日、お前が食った肉があっただろ。あれも俺達が調達した物だ。食料は俺達だけじゃなく、大勢の門下生の分もある。この意味が分かるか?」
  分かりたくなくても分かる。
  昨日、門下生の数はざっと見て100前後。
  それだけの人数の食料ともなれば、カナリの量だ。
  更に付け加えると道場に通う彼らはどう考えても食欲旺盛だ。
  その食料をこの二人が調達していたのか…。
「今日は野村がいるからな、米にするか」
「米、、、ですか?」
「そう、米だ。師範の持つ広大な土地に田畑を作ってる。師範が雇っている山田さんから食料を受けとるんだ」
「山田さんって?」
「田畑を耕して120年の怪物だ。ただ言えることは土がある土地では彼を怒らせない方がいい。文字どおり土に還る羽目にあう」
「なんか凄い人物っぽいですね」
「ああ。害虫が涌くという理由で、北西の広大な土地でデカイクレーターを作った人物だ」
(どんな人物だよ…)
「その時、穴を開けたのが素手らしい。魔術師なのにだ」
「なるほど」
  なにが成る程なのか。
「ここから西に走って10分の距離だ。道なりだから分かるだろう」
「はい」
「じゃあ行くぞ」
  その瞬間、雪村君と浄花さんは高速で走って行く。
(走るって『桜』かよ!!)
  確かに朝練ならば、これぐらいが当たり前なのかも知れないが…。
  俺も彼らに追い付こうとする。
  懐から小瓶を取り出す。それは『森の雫』の原液を薄めて瓶に詰めた携帯用アイテムだ。
  それで木の板を生成し、『蓮』で追い付こうとするが、さすがにあの高速には追い付かない。原付とスポーツカーぐらいの差はある。
  どんどん引き離されている俺。その俺の隣で並走する師範。
「おっ!?う、っとととっと」
  あまりの驚きにバランスを崩しそうになる。
「体術の鍛練で魔術使ってんじゃねぇ!」
  思いっきり腹を蹴られた。痛いっす。
「あの二人に追い付けとは言わないが、魔術は使うな。昨日、話しただろ?体を動かさないと体内魔素は活性しないんだ。分かったらさっさと走れ!」
「オッス!」
  何故か師範に蹴られた腹は痛まなかった。器用な蹴りをする師範だ。
  走りながら考え事をしていた。
  浄花さんは走って10分だと言っていた。それは浄花さん基準だ。昨日の師範の桜は秒速30メートルだ。分速に直すと毎分1,8キロ。時速だと毎時108キロだ。リアルに高速だった。
  それから逆算すると大体18キロ先に山田さんがいる田畑があることになる。
  俺は考えることをやめた。
  走るなか、周りの風景を見渡す。清涼な空気。舗装されていない砂利道。人工物の欠片もない景色。再び思う。今更に思う。
  ココは俺のいた世界ではないと。
  こうして独りになると時々思う。
  どうして俺はココにいるんだろう?
  まるで自分探しの旅だ。
(俺はどうやってここに来たんだっけ?
  走る。
(確か、大学の通学中だったかな。駅の階段を降りる途中だったかな)
走る。走る。
(気づいたらノギスの近くの野原で寝てたんだったかな)
  地面を蹴る。
(そして、衛兵の依頼を受けたユニさんとウリクさんに出会う)
  地面を蹴って前へ進む。
(ユニさんに連れられてギルドのライルさんやルルさんに出会った)
  ギルドの証のある腕を振る。
(そして、ユニさんに連れられてリリスちゃんがいる武器屋に行ったんだよな)
  少しだけ軽い腰回り。
(その次の日には、キリスさんに魔術について指南してもらった)
  腕のブレスレットが光る。
(そして、キリクさんに連れられてルゥさんに出会った)
  胸元のペンダントが跳ねる。
(その帰りに気紛れに寄った薬屋に訪れてジルちゃんに出会った)
  懐の銀貨袋が音を鳴らす。
(暫くすると俺は神威の塔から追いかけられるようになった)
  少しだけ磨り減った靴底で地を駆ける。
(最初に立ち寄った村で盗賊に襲われたこともあったな)
  胸元の小瓶の中身が波打つ。
(そして、俺はササニシキに辿り着き、若草師範の門下生になった)
  足形の土で汚れたお腹。
(そして今は、こうやって走ってる)
  刈り取られた田畑が見えてくる。
  大きな体と小さな体の男が立ってる。
「思ったり早かったな」
  息の荒い俺の背中を叩く浄花さん。
  冷たい水を差し出す雪村君。
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  走り始めて20分が経っていた。
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