神が遊んだ不完全な世界
主人公(仮)と魔人化
  ―――お前、水を魔素に還元しただろ?
  ユニさんは確かにそう言った。
「何でそう思うんですか?」「魔人化するほどの魔力を吸収したんだ。それこそ、魔玉を摂取しないと起こりえないんだ。それと水が無くなったことだ。呼吸や食事で魔素が回復することはあるが、コップ一杯の水での魔素回復なんてたかがしれてる。なら、水を還元したら?純粋な魔素なら、魔玉に匹敵する」
  なるほどと思った。
「お前、前にこんな経験しなかったか?」
  思い当たる節はあった。留置所で床石に触れたときだ。あのときは変な感覚を覚えたが、今回は感じなかった。何故か?
  違いはある。明確な違いが。それは、水が俺の魔素によって発生したこと。つまり、あの床石は自分の魔素で作られたものではないから不快な感覚にとらわれたんだ。
「過去に一度だけあります…」
「どこで何を還元したんだ?」
「それは…」
  言いにくい。まさか、留置所の床を消しただなんて…。
「人を還元したのか?」
「違います!」
  思わず怒鳴ってしまった。
―――魔人化したとき、ユニさんの首筋が白く光ってただなんて…。
  そんなわけ…
「ならいいんだ」
  ユニさんは椅子に座って背もたれに背を預ける。
「圭介はその力をどこまで使いこなせる?」
「全然です…」
「なら決まりだ。その力はできるだけ使うな。なんでも還元できるとしたら、それは危ない。それに今回は私がいたからいいが、外で魔人化なんてしてみろ。私以外の衛兵に殺されるぞ」
「!?殺されるって!」
「魔人化ってのは本当に危ないんだ。魔素の保有量はそのまま力になるからな。一般的には自分の限界を知ってそれを高めたり、効率よく魔術を使うんだが、魔人化には限界はない。魔素ってのは脳、つまり頭に蓄えられるんだが限界を越えるってのは頭を傷つけることなんだ。だから理性なんかを忘れる」
「なら、俺も…!」
「安心しろ。初期症状は本能の表面化だ。さっきも言ったろ。素人の魔術師の魔人化事態は珍しくない」
  とりあえず、安心はしたが今の話はヤバイ。脳を傷つけるってことは死ぬ可能性もあったんじゃないか?
「とにかく、圭介は魔素のコントロールを覚えろ。そうすれば、魔人化はしなくなる」
「はい、分かりました」
  とにかく、魔術はこの世界でもステータスになるんだ。魔術は今後も使うことになるはずだ。それに魔素のコントロールで魔人化を阻止できるなら、やらなければならない…。
「コントロールって言っても、どうすればいいんですか?」
「それは明日教えてやるから今日はもう寝ろ。顔色が優れないやつには教えられん」
  早く聞きたかったが、指摘されて初めて気付いたが、頭の中は血の気がなく、貧血で倒れる前兆の感覚。
「分かりました。では、明日お願いします」
  俺はそう断って、言い渡された自室のベッドへと泥のように眠った。
―――幕間―――
「御愛読頂き誠に有り難う御座います。作者(自称)です。今回選んだ野村圭介には意外な力がありました!それも見越してのチョイスなんですがね!今後の展開が楽しみです!世界は日本。野村圭介君が道に迷わないようにと、私なりの配慮です!彼は運良く、世話好きで本好きな、ユニリアス・キニアリブに興味を持たれて、居住地を運良くてにいれました。主人公である彼は日本人、痩身中背の若干厨二と呼ばれる奇病に冒されて異世界に憧れているので、なんと!こちらの世界にご招待!彼も魔具や魔術、モンスター退治に胸を踊らせています!彼にはもっと楽しませてもらいたいですね!ではでは、異世界転移初日の長い長い異世界導入編もこれにて閉幕。次回からはノギス編、開幕です!」
  ユニさんは確かにそう言った。
「何でそう思うんですか?」「魔人化するほどの魔力を吸収したんだ。それこそ、魔玉を摂取しないと起こりえないんだ。それと水が無くなったことだ。呼吸や食事で魔素が回復することはあるが、コップ一杯の水での魔素回復なんてたかがしれてる。なら、水を還元したら?純粋な魔素なら、魔玉に匹敵する」
  なるほどと思った。
「お前、前にこんな経験しなかったか?」
  思い当たる節はあった。留置所で床石に触れたときだ。あのときは変な感覚を覚えたが、今回は感じなかった。何故か?
  違いはある。明確な違いが。それは、水が俺の魔素によって発生したこと。つまり、あの床石は自分の魔素で作られたものではないから不快な感覚にとらわれたんだ。
「過去に一度だけあります…」
「どこで何を還元したんだ?」
「それは…」
  言いにくい。まさか、留置所の床を消しただなんて…。
「人を還元したのか?」
「違います!」
  思わず怒鳴ってしまった。
―――魔人化したとき、ユニさんの首筋が白く光ってただなんて…。
  そんなわけ…
「ならいいんだ」
  ユニさんは椅子に座って背もたれに背を預ける。
「圭介はその力をどこまで使いこなせる?」
「全然です…」
「なら決まりだ。その力はできるだけ使うな。なんでも還元できるとしたら、それは危ない。それに今回は私がいたからいいが、外で魔人化なんてしてみろ。私以外の衛兵に殺されるぞ」
「!?殺されるって!」
「魔人化ってのは本当に危ないんだ。魔素の保有量はそのまま力になるからな。一般的には自分の限界を知ってそれを高めたり、効率よく魔術を使うんだが、魔人化には限界はない。魔素ってのは脳、つまり頭に蓄えられるんだが限界を越えるってのは頭を傷つけることなんだ。だから理性なんかを忘れる」
「なら、俺も…!」
「安心しろ。初期症状は本能の表面化だ。さっきも言ったろ。素人の魔術師の魔人化事態は珍しくない」
  とりあえず、安心はしたが今の話はヤバイ。脳を傷つけるってことは死ぬ可能性もあったんじゃないか?
「とにかく、圭介は魔素のコントロールを覚えろ。そうすれば、魔人化はしなくなる」
「はい、分かりました」
  とにかく、魔術はこの世界でもステータスになるんだ。魔術は今後も使うことになるはずだ。それに魔素のコントロールで魔人化を阻止できるなら、やらなければならない…。
「コントロールって言っても、どうすればいいんですか?」
「それは明日教えてやるから今日はもう寝ろ。顔色が優れないやつには教えられん」
  早く聞きたかったが、指摘されて初めて気付いたが、頭の中は血の気がなく、貧血で倒れる前兆の感覚。
「分かりました。では、明日お願いします」
  俺はそう断って、言い渡された自室のベッドへと泥のように眠った。
―――幕間―――
「御愛読頂き誠に有り難う御座います。作者(自称)です。今回選んだ野村圭介には意外な力がありました!それも見越してのチョイスなんですがね!今後の展開が楽しみです!世界は日本。野村圭介君が道に迷わないようにと、私なりの配慮です!彼は運良く、世話好きで本好きな、ユニリアス・キニアリブに興味を持たれて、居住地を運良くてにいれました。主人公である彼は日本人、痩身中背の若干厨二と呼ばれる奇病に冒されて異世界に憧れているので、なんと!こちらの世界にご招待!彼も魔具や魔術、モンスター退治に胸を踊らせています!彼にはもっと楽しませてもらいたいですね!ではでは、異世界転移初日の長い長い異世界導入編もこれにて閉幕。次回からはノギス編、開幕です!」
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