異能力で異世界充実 ―非現実の扉―

田所舎人

第222節

 新しい朝。
 外の騒がしさに目が覚めた。
 アイリスもいないことから外で何かが起きたのかと慌てて武器類を装着し、外に出た。


「カズキ様、おはようございます」


 アイリスが何事も無いかのように挨拶をしてくる。どうやら、俺の勘違いだったらしい。
 アイリスの他にハリソンとフラン、それからクリスティーナ親衛隊の制服を着たアベル人が六名。
 俺は状況を把握できず、ハリソンに目配せをした。


「カズキ様、こちらはレオ副隊長よりカズキ様のお手伝いに派遣された方達だそうです」


 ハリソンからの紹介を皮切りにその六名の中でも一番年上っぽい男が前に一歩出る。


「私はクリスティーナ王女親衛隊、工兵部隊所属、石組のリーダー、ジョン・ソーンであります!」


 ジョン・ソーンと名乗った男はとても訓練された敬礼を見せてくれた。真面目そうな風貌をしており、第一印象は堅物。石組ってのは俺らでいう突貫野郎Aチームみたいな組織名だろうか。
 ジョンの挨拶に続き、残りの五人も続く。


「同じく石組所属、フレデリック・ギバードであります!」


 フレデリックは三十路ぐらいの男。第一印象は面長でハンサムな男だ。俺は丸顔のせいか、こういった面長なハンサム顔は少し羨ましくなることがある。


「同じく、バリー・パーカーであります!」


 バリーは筋肉質な大男。ただし、シーク人とは違い褐色肌ではない。ヒゲを蓄えており、親衛隊の制服を着ていなければ山男かと見間違えそうだ。第一印象はもちろん山男。


「同じく、アリソン・ブルックスであります!」


 このメンツの中で唯一の女性だ。二十代前半の知的美人な雰囲気を纏っている。真ん中分けをしており、おでこを広く見せているせいだろうか。第一印象は博物学研究員とかそんな感じ。


「同じく、ベイリー・スコットであります!」


 まだ少年と呼ぶに相応しい若い小柄な男が敬礼をする。女性のアリソンよりも数センチ低い。今この場にいるメンツで言えば、アイリスが一番小さくてその次がベイリー、次にアリソンって感じだ。髪は短く、声が男にしては高い。第一印象としては可愛がられる男子中学生って感じだ。


「同じく、ウィリアム・ホルフォードであります!」


 顔に傷のある二十代後半の男、よく見ると手にも裂傷の痕が生々しく残っている。工兵というよりも全英で戦っている方が様になっていそうだ。第一印象は制服を着た傭兵。


「えーっと……俺は神崎一樹。よろしく」


 自分でよろしくと言っておいてなんだが、何をよろしくすればいいのだろうか。


「とりあえず、朝飯にしようか」

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