無邪気な少女の異世界冒険記

敷島楓

第295話 母方の知合いと種族の新規出会い【おまけ⑯【語り部】】

お風呂で身体をほぐした後、ご飯を食べにギルド内にある食堂に行く―― そこには、昼間だと言うのに凄く活気があり多くの人が騒いで飲んでいるのが見られる。ただ右奥の大きなテーブルだけが何故か使われず周りにあまつた席に、座れないだろうと言うくらいに人が座り大いに騒いでいる。不思議とその視線を見ていると、凄くチャラい男が近寄ってくる。


「おい、そこの兄ちゃん?」


「そんなにべっぴんさんを引き連れているだからこっちにもお酌しろよ?」


どうやら命知らずの見た感じランクが低そうな人だったが、その仲間たちがいきなりウィンお姉様の肩を摑み連れて行こうとするとリーヴスラシルの動きが早くそのままその男を最近学んだ背負い投げをして、さらに手首を後ろにまわし押さえつけると何人かの仲間達がそれに気づき加勢に加わろうとすると、ヴァンパイアの双子の兄弟が何かしらのスキルを使い場空気を支配する。その後ろからお母様とお姉さんが現れた。現状は、何となく察している様子で、ギルドマスターに問い詰めに言っている。が、始めに喧嘩を売られたカゼフお兄様は、いつ殴ったか解らないスピードで、何人かを気絶させている。


「てめぇ~ら」


「誰に喧嘩売っていやがるんだ?」と場の空気が一瞬にして寒気を襲う程の力が働いている。それまで他のお客さん達も何故かこちらを見て食事を中断するやいなか視線が全てガゼフお兄様に向けられる。見た目的にも若くそして、こんなに美人を連れている様な男が視界に入って、食堂冒険者Vsガゼフお兄様の構図が出来上がりつつあった。その様子をみていたユウキ君のお姉さんが、ガゼフお兄様の後ろから近づいて、喧嘩腰の男共に、たった一言を言う。


「静まりなさい――」


「そして、正座と共に頭を下げなさい!?」と声に出して言うと男共は、何も言えず床に全員正座で、頭を下げていて顔をあげられない状態になっていた。そこに、空気を読んで一緒にお母様と年配の男性が一緒に歩いてくる。


「オイてめぇ~ら?」


「たかがCランクの分際で、この方々に喧嘩をうってるのか?」と少し離れた位置からそん声が聴こえてくるのが、解った。それで、騒ぎの発端はなにか聞いてくると、年配のお歳りにみえる男性が、拳を握りリーヴスラシルの近くに行くと、男の頭を足で踏みつける。


「お前が元の喧嘩を売ったやつだな?」と顔面が床にめり込みながらもひっしに返事が返ってくる。このままスマシュしてもいいですか、今後の為に一生使えない様にと何やら不気味な発言があるが、ユウキ君のお姉さんが、この薬で、枯らしてしまうのがいいじゃないかしら、どうせ私達以外でもたぶん悪い事うらでしてるのでしょうから、今後の反省もかねて、ふっかけてきた連中に飲んでもらえば今回の件は、許してあるし、直ぐに動かなかったマスターは、取りあえずこの薬を飲む事と契約状三年間遊べなくなると言う条件付きなら今回の事不問にするけど? どうするか三秒で決めてねと、冷たい声でカウントの声が聞こえると、罰を犯した者は、迷わず飲み干した後ギルドを出ていくのが見える。ギルドマスターも股間を抑えて一言つぶやいてからいつもの調理場へと向かうのだった。

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