無邪気な少女の異世界冒険記

敷島楓

第281話 母方の知合いと種族の新規出会い【おまけ②【語り部】】

眩い光に、包まれた後暗くて狭い部屋なのか不明だが、温かみを感じる。


目を開こうとしたが開けない。


何か声が聞こえてきた。


「そろそろ生まれそうね~」


「どんな男の子が生まれるのかしら?」


サイカも楽しみでしょ?


呼ばれた男ルーンシタインベル・サイカノーズこの家の父親だ。


二番目の子供が、男の子で長男なんて私達の家もこれで安泰ね。


ほらサイカお腹の子元気に動いてる。


お腹に耳を当ててみて、元気の良い子供よ。


確かに、元気よく動いてる。


後一~二週間くらいて話だから生まれたら親戚同様豪華に祝おう。


それにしてもエリーさっきから何を子供に聞かせてるのだ?


呼ばれた女性ルーンシタインベル・エリースノーこの家の母親だ。


将来の為に、魔法の書を読んであげてるのよ。


これを読むとお腹の子よく元気に動くから将来期待の子供かもね。


そう言えばローズの顔を見ないけど何処に出かけたんだい?


呼ばれた女性は、一番初めの長女で、ルーンシタインベル・フェアリーローズという。


うちにある書庫だけでもかなりあるけど追加で本を頼みに、ラザ商会に依頼に行っているのよ?


二人そろって、そんな書庫だらけにして大丈夫なのかい?


だってサイカ考えてもみてよ?


私の旧家と貴方の旧家で歴史ある家の子供で、長女のローズがあれだけの魔導士なのよ?


期待したってばちは、あたらないでしょ?


それに、あなたの家系で600年前に、勇者と呼べる遠い祖父もいらっしゃるのだから・・・


それを考えると年数的にも、凄い子供が出来る気がしてしょうがないの!


エリーそんなに、興奮するとお腹の子供に響くから少し落ち着いて・・・


「確かに、そうね」


どうやら僕は、まだ母親であるお腹の中にいるようだ。


そして、先ほどから聞こえてくる言葉は、ここで言う魔法の類だろう。


さっきは、癒し系の一番低い順から読み上げて、最高ランクまで読んでる声が聞こえた。


昔から本を読むのが好きだった僕は、言っている意味が理解できたのと何故か不思議と家で読んでいた本と似た感じを感じている。


次は、六代魔法属性の火魔法について、声が聞こえてくる。


たぶんここに転生する前は、色々と聞かせていたのだろう。


後、何度も何度も同じ本を読んでいる感じがした。


それから結構時間が過ぎた頃には、五代魔法の水・火・風・土・光まで読んで、闇のあたりで僕は、眠りへと落ちるのだった。


それから毎日読書のように、聞かされる魔法書・・・


六代魔法全部が僕の頭に暗記される。


そろそろ違う本も聞きたいなと思っていると?


姉のローズの声が聞こえてくる。


お母様この間頼んでいたラザ商会の依頼していた召喚魔法についてと時空魔法初級・中級・上級・アレンジ版が手に入ったよ?


それは、面白そうな本ね。


時空魔法全種類を今日から読み始めるわ。


私は、召喚魔法に興味あったからこっちを読むね。


後、錬金術についての本は、まだこないて言っていたからそれも楽しみにしていてお母様。


そして、僕は、時空魔法のシリーズを一週間読み続けられる。


これで、時空魔法も原理と基礎などが知識として僕の「脳」へと刻まれる。


そんな感じで、数日経った頃母親が、急に子供が生まれそうと部屋のベットへと横になり・・・


家中は、ばたばたと医者や家族が見守る中僕は、数時間後に出産されるのだった。


出産されて、まもなくするとお父様に当たる人が、僕に名前を付ける。


お前は、ルーンシタインベル家のユウキと言う名前を頂いた。


そして、盛大なパーティーが翌日行われるのだった。


後、お母様のおかげで、色々な魔法類の言語なども身について生まれたが、まだ生まれたてのようで上手く喋れない。


話しができるのは、早くても一歳頃だろう。


そんな事を考えていると、神父さんらしき人間が僕の所へ来る。


なにか箱らしい物を持ってやってきた。


その箱には、指輪らしきものがある。


元に居た世界に付けていた家族からの贈り物の指輪に似ている。


何やら呪文を唱えて、僕の右人差し指へと指輪をはめ込む。


馴染むかのように、指輪ははまる。


この世界では、子供が生まれた際へそのおを神に捧げると神器と呼べる代物が授けられる習わしがあるらしい。


それによって、出現するアイテムは、様々らしい・・・


僕の場合は、指輪みたいだ。


お母様と呼べる女性は、その指輪をみて感動している。


どうやら良い代物らしいものが、出たのだと認識してもよかったが・・・


その指輪は、やはり元の世界で家族の絆として貰った。


誕生日の品だった。


それを僕は見て、心の片隅で泣いてしまう感情があったが、赤子が泣いているのとしか今は、囚われない。


そして、疲れるように涙がこぼれると共に・・・


僕は、深い眠りへと落ちる。

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