第212話　祖国への帰還【懐かしの味】

急に、ふと思い出す。最近は自炊せずにカゼフ様とご飯に行か仕事しながら食べるかのどっちかだったが、そう言えば私自炊出来たんだっけ？


「ヒメちゃん！」


「はい、ハク様！」


「！？」


「様て誰だよヒメちゃん？」


「何か密室の部屋で呼ばれて少し驚いただけです」


「凄い静かになっている！」


「あ、あのうどうされましたかハク？」


「ヒメちゃんに食べて欲しい料理があるだけど？」


「食べてくれる？」


「いや、ほら…ハクてば……まだ早いって、告白の返事もしてないのに！」


「おぉぉぃ」


「ヒ　メ　ち　ゃ　ん」


「戻っておいで～」


「あれここお店だね？」


「どこまで戻るの！」


「じ…冗談だよ！」


「きりないからあれだけど、ここの厨房借りて良い？」


「材料とかも借りて良い？」


「未来の夫になるかもしれないから今のうちに、私の味を見てもらおうかと思ってね」


「ハクは、自炊できるタイプなの？」


「これでも家庭科一番良いんだよ？」


「あ、ごめん…」


「えっち！」


「ま、まだしてないし！」


「い、今…私の心の声を聞こえたでしょ！」


「何も聞こえないけど？」


「不器用で、炊事洗濯が苦手なヒメちゃんだぞ！」なんて聞いてないから大丈夫！？


「やっぱり聞こえてるじゃないかぁぁぁぁぁ！」


「そんなに褒めなくても、何も出ないよヒメちゃん？」


「この流れで、何処の要素に褒めてる言葉があったの！」


「味のり食べて空腹を紛らわしたあの日？」


「それとも運動中に擦れちゃって痛いからと言って、バンドエイドを乳房に貼って痛みを軽くした件？」


「まてまてまて！」


「あれ、おかしいぞ？」


「私の個人情報がもれまくりなんですけど！」


「大丈夫ヒメちゃんは、いまのままで十分可愛いよ？」


「嬉しくないし、可愛くないし！」


「さてと、遊ぶのはここまでにして、ちょっとお昼を作って来る。味は濃いめか薄めか教えてね」


「ここは、濃い味が食べたいな？」


「いつでも言ってくれたら、私のでいいならあげるけど？」


「ハクは、さっきから下ネタが多いいよ！」


「解るヒメちゃんてもしかして、むっ」と発言する前に小さい手で塞がれる。


「そこは、ヒメちゃん解ってないな？」


「マウスか唇で防がないと駄目だよ？」


「あれ、なんで私怒られてるの？」


「怒ってないよ、からかっているだけだよ？」


「ハク何だか、私に告白してから返事出すて言った瞬間に、私の事意地悪するようになった！」


「気のせいじゃない？」


「そんな事は…」


「こんなに可愛いヒメちゃんにするわけないでしょ？」


「ハ、ハクそこ何触ろうとしてるの？」


「ちぃ～」


「ばれたか！」


「ばれたかじゃなくて、見え見えだよその動き？」


「て、何処に入れるつもりだったの？」


「あ、ん？」


「背中に、魔法で冷やした手を入れたら面白いかなと思って……」


「それ絶対に、私が泣かされるよね！」


「大丈夫だよ？」


「涙は、私が舐めて止めてあげるから安心して！？」


「ハクちゃんて料理まだ？」


「警告の時間が過ぎてくるからそろそろかな？」


「じゃ～」


「ちょっと厨房借りてきますね」


そして、私は部屋を出るのだった。


「ハクが居ないとつまらないな～」


「いつも一人で楽しむ部屋が、ちょっと居ただけでこんなに変わるんだなと実感した」


ハクが座ってた場所の上に乗って、ゴロゴロしてみたり……ハクの座布団がハクの甘い匂いがすると胸がドキドキしてくる」


すると、鼻孔の中に温かみを感じる香りがする。近づくとハクが料理に手間をかけて、更にこの匂いを嗅異だ時と同じだと、気づく……


「ヒメちゃんお待たせ――」


「鍋の様な物に材料を入れた物に見えるが、凄く甘ずっぱい匂いもする」


「昔よく食べていた料理なんだよね、味の再現をするのに結構苦労したのがこれかな？」


「頂きます」と言って容器に入った温かみのあるスープ…


「ハクこれて、あれだよね？」


「あれが解らないけど、ポトフて言う料理らしいよ？」


「お母様が亡くなる頃には、良く作って貰えたんだよね……」


「何処かで元気な気持ちになる」


「この味は、良く冒険していた時に、料理当番の時に味わった味と同じな感じがする」


「こ、これってまさか！」


「言わなっくて、いいよそれが正解だから…」

「私は、ハクが作ってくれた心から温まるポトフと言うのを食べながら昔のメンバーとの思い出に浸ってしまう」


「ねぇ～」


「ハク？」


「何かあったの？」


「ヒメちゃんの顔何か悩んでる？」


「ん～～とね」


「ハクの料理食べてたらね、ジャンヌちゃんの顔が浮かぶの！」


「解らないけど、凄く心が一瞬寂しくなって、会いたいなと言うの……」


「でも、念話しても色々他にもしたけど？」


「見つからないの！」


「ヒ　メ　ち　ゃ　ん」


「落ち着いて、僕は、ここに居るよ？」


「君の面影と声と料理で、大事な物がよみがえって来て、なんか凄く切なくなっちゃったぁぁぁぁぁ」


僕の胸の中でゆっくりと大泣きしながら段々と、呼吸が和らぎ眠ってしまう。


起こすのは、流石に可哀想だから今回だけ特別に、私の膝枕を貸してあげるねと言って、おでこに軽くキスをして頭をゆっくりなでる。


すると、ヒメちゃんは……


「ハクの馬鹿！」


「エッチだよ、ハクは～」


「ムニュ～ムニュ～ムニュ～」


「それでも心が温かいから私は、ハクの事がス…スゥースゥー」と寝息が聞こえる。


お疲れ様ゆっくりお休みと髪をなでながら僕は、囁くのだった。