無邪気な少女の異世界冒険記

敷島楓

第195話 祖国への帰還【世界は狭い】

店内に凄い香りのいい肉の焼ける匂いが充満している。


店内にあまり人が居なかったはずが、気づくと席に人であふれている?


「ここいつもこんなに繁盛しているの?」


「ん~~」


「初めてですねこれだけの人は?」


「初めて?」


「多分ここのお勧めを頼んだ人の顔と実際の料理を見にきた人達だと思います」


「それで見に来たついでに、料理を頼みながら酒のつまみに、お兄さんが頼んだお勧めを見乍らそれをつまみにのむのでしょう」


「それよりもSSのお肉良く保存が効くだね」


「お父さんが不思議な箱の建物を買ってきたきたんだよね最近?」


「どこで?」


「何か噂とか伝説とかに出てくるような場所にある狐族が住んでいる所があるらしいと言って王宮で働く前まで冒険者してたんだよお父さん」


「その噂の場所をたまたま見つけて入ったら意識が飛んで気づいたら地下牢の椅子に座って手を縛られている事に気づいて恐怖のあまりもう一度気絶しそうになる所に、声をかけられて見たら?」


「話しかけた人達が頭に耳がついていて尻尾を見ると狐族と同じ形だと解り、捕まっている事忘れて話しかけたて言うのがそもそもの始まりで、結局誤解は解けたけど?」


「そんで話しているうちに、縄を解いてくれて上の食堂に案内されたらしいだよね」


「そしたら自分で見た事無い物がいっぱいあって、気になる物すべてに質問して聞いて回って一日が過ぎてそれから二日目には、起きたら美味しい匂いがするからと食卓に行くと香りのいいパンが置いてあって食べてみたらあまりの柔らかさに驚いて、革命だこれは! て叫んだらしいよ話だと?」


「三日目が過ぎた時に、その狐族さん達が私達に何の用事で探しにと聞いたらお父様が、肉を保存できる物とか無いですかて聞いたらあっさりありますけど? と言われて大はしゃぎしてしまったお父さんは、何とか買えないか交渉した結果買わずに中古を譲って貰って持って帰っていたのは、いいだけどその後お礼をいいに森に言ったら会えなかったて残念がってたかな?」


絶対その家ダイトカイト様の実家だなと解ってしまい世界は狭いだなと納得した。


「お父さんに、その狐族の名前にフォルトさんて名前だったか聞いて来てくれる?」


「いいよ、料理中だからもしかしたら聞いてくれないかもだけど試しに言ってくる」


少女は、走りながら厨房へと向かっていくのが見える。


数分するとがたがたと凄い音が厨房から走って来る音が聞こえてくる。


「あ、あなた様は!」


「あの方々の知合いなのですか?」


「私の上司の冒険者仲間だった時に知り合ったと聞いてますけど?」


「それがどうしたのですか?」


「もう一度あそこに行って売って頂きたい物があるのだが、いくら探してもあそこに行けなかった事が悔しくて……」


「う~~ん」


「難しいと思いますよあそこに行くのには?」


「確か同族と知合いのみしか立ち入りが出来ないようにフォルトさんの偉い方がそうしたと聞いてます」


「それでか……」


「いくら探しても見つからなかった理由は……」


「最近そこの初代様にあってお話ならしましたけど?」


「知合いだったのか!」


「いえ上司の知合いを通しての知合いになりました」


「いつでも会えるのか?」


「どうでしょう?」


「もし会える事があったら頼みを聞いて欲しいと伝えて欲しい」


「何を頼むつもりなんですか?」


「不思議な箱の建物と言う冷せたり凍らせておく魔道具を譲ってもらったのに何が欲しいです?」


「その時に日数限定の魔法の巾着袋を渡されて、限定日数使い終わったらこんな便利な物があるなんてと思って探したと言う訳です」


ここの親父は、何か勘違いをしている。たぶんたまたまご機嫌だったダイトカイト様が渡してくれたのが箱だろうが、さすがに巾着袋は売っては貰えないだろうなと内心思ってしまう。


「ちなみにその巾着袋て値段いくらくらいだと思ってます?」


「金貨百万枚くらいだと思ってこつこつ貯めて先月やっと貯まった所です」


「それだと買えないと思いますよ?」


「最低の相場で、大きさ関係なく五種類まで持てる巾着袋が白金か一千万枚だったはずなので売られているのが……」


「え、売られているですか!」


「そうですね、ここから東南に五百キロ先にある都市があるのですが、そこの道具やに売ってますよ?」


「それとその金額だと中古で穴の開いた巾着袋がオークションで買えるか買えないかのどっちかの値段です」


「例えかっても一種類しかはいりませんよ?」


「お兄さん詳しいですね!」


「そこの都市で仕事していて今回旅行出来たのでこの都市に……」


「有難うございます」


「情報!」


「今度お暇を貰ったら探しに行ってみます」


「頑張って下さい」


「それより料理の方は大丈夫なのですか?」


「時間でなるようにしていますので大丈夫です」


「それは楽しみに待ちましょう」


こおして、このお父さんと一瞬で仲良くなり焼ける間で話を続けるのだった。

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