ep.if 9話殺される覚悟

　今年ももう12月ですね。

　もうすぐ年越しの時期ですが、読者の皆様方は一体どのように過ごすのでしょうか？

　私ですか？

　私は毎年テレビ見ながらゲームやってます。

　あと餅を食べてます、美味しいです。

　では本編です、どぞ！

「うぐ､､､」

　如何に体が機械化されていると言えど神経は通っている為痛みはある。故に左腕を切り落とされる程の痛みに思わず苦痛の声を出してしまったのだろう。

「ふふっ､､､まさか、この姿を見せてまで、苦戦する相手がいるとは､､､な」

　フラフラと立ちながら落星は言った。本来左腕が無くなった程度でこのような疲弊はしない。

　そうなったのは激しい戦闘をしていたからだ。戦闘により体を動かすエネルギーが無くなり、その上一部が欠損する状態にあれば自ずと答えは見えてくる。

「覚悟は、しているだろ」

　剣先を向けながら言う零。勝負は決したと判断した優希は同時に強化魔術を解いた。

「死ぬ覚悟などとうの昔に出来ている。だがそれはお前との戦いではない」

　言うや否やその場から落星は一瞬で姿を消した。よもや逃げたかと零達は思ったがそれは違った。

「こういった行為は好かないのだが、致し方ない」

　声がする方を向くとそこには人を抱えた落星が立っていた。いや、抱えているなどという優しい言葉は適さないのかもしれない。

　なぜなら彼はその人物の首に刃を充てていたからだ。

「わかると思うが、お前らが動けばこいつにトドメを刺す」

　彼が人質にとったのは優希の父親、英樹えいきだった。故に零達はは動くことが許されなかった。

「汚い手だと思うだろう。醜い方法だと感じるだろう。しかし、君たちが悪い。君たちさえここに来なければ全て上手く行っていたんだ､､､。これくらいの代償はあって当然だろう。ああそうに違いない」

　首に充てられた刃が徐々に近づいていく様子を見ていられず優希は思わず叫んでしまった。

「止めて！」

「うるさい！そうか君はこいつが早く死ぬのを見たいんだな。だからわざわざ大声を出したんだ。そうだ、早く殺してしまえぇ！」

　だが、愉悦の笑みを浮かべながら刃を沈みこませようとする落星の目にはこれから死にゆく英樹の頭ではなく、全く別の物が写っていた。