運命には抗えない
ep.if 4話 計画の始まり
投稿遅れてしまって申し訳ありません<(_ _)>
「銘は神崇刀、仇なす者へを断ち切る刀だ」
纏っていた雰囲気が180度回るように変わった。だが、萎縮する零に近寄る影があった。
「周りにいた人達の治療は一通り終わったよ。援護くらいはさせてよね」
影とは優希の事だ。今まで戦闘に参加していなかった理由がこれだった。
そして、戦うことに集中して周りが見えなくなりかかっていた零にとって彼女は救いになり、彼の精神を安定させた。
「冥土の土産に幾つか教えてやろう」
刀を構えながら言う落星に零と優希は身構える。
「さっき捨てたアレは君のクローンだ。と言っても外見だけを似せた作り物だがね」
衝撃の事実に驚く二人。だがそれも無理のない話なのかもしれない。
「俺は今日この日君たち二人と対峙する事を予見していた。本来ならば一人ずつ始末しようとしたが仕方がない」
「おい待て、何時から予見していたんだ?クローンを作るなんて一週間やそこらで出来るのか?」
彼は堪らず質問してしまった。だが、質問の隙に攻撃しようとはせず、落星はニヤリと笑った。
「まさか。いくら発達した現代の技術を駆使しても外見を似せるだけでも最低2週間かかる。ましてや隅々まで精巧に作ろうものならその倍の期間が必要だろうな」
隅々、その単語に顔をしかめる優希。誰だってお前の身体を存分にみせてもらったと言われれば同じような反応を取るだろう。
彼女を無視し、彼は演説をするかのように続けた。
「俺がクローンを作り始めたのは2年前、丁度ウィード星に墜落した時だ」
ー墜 落星sideー
俺たち地球人は常に食糧難と隣り合わせだ。宇宙居住区が無数にあり、中には農業のみの場所もある。
それでも地球人全員のお腹を満たすには全く不十分だった。故に農作が可能な星を探し、見つけては農業技術をありったけつぎ込んだ。
この一連の作業が俺の所属する宇宙特別探索隊の主な仕事だ。地球人の未来がかかっている為それなりの報酬が約束されている。
だが、どれだけ報酬を貰おうとも人一人で買える食料には制限がある。制限があるのは餓死者を出来るだけ減らす為である。
その事に不満を覚えた事は無かったし、むしろ真っ当な判断だと思っていた。
政治家を主とした上流階級の人間たちが私腹を肥やしているなどということを知らなければ。
それを知った当時俺は政治家を志していたが辞めた。
当然だった。汚いモノの下で媚びを売って生きるくらいなら、自ら茨の道を進む方が気が楽だった。
そうして探索隊に入隊した。この頃には様々な人脈が出来ていた。同時に許されざる行為を働いていた政治家達は軒並み政界から消えていた。
言わなくても分かるだろう。ありとあらゆる人脈を使い俺が殺した事実を隠蔽した。もちろん空いた穴に同じような人間を生まないように信用できる人間を配属した。
ここで信用出来る人間とは何も俺の知り合いという訳では無い。許されざる政治家達によって圧迫されていた真っ当な人間の事だ。
これで奴らの分の食料は浮いた。これで少しは食糧難が解決するかと思ったが甘かった。
まるで足りないのだ。だから次に行ったのは犯罪者の解放だ。
解放と言っても条件がある。彼らにとってのメリットは監獄から出られることと武装が可能ということ。
何故武装させるかは条件を知れば自ずと分かるだろう。
デメリット、つまり条件とは地球人を襲わない、地球人からの食料の提供の禁止、地球人を襲うありとあらゆる勢力への対処等様々だ。
何故武装させるのかは理解出来ただろう。
そしてここで重要なのは二番目の条件だ。これにより監獄に囚われていた数多くの囚人の食料を浮かせることに成功した。
だが、これでも足りなかった。
足りないことを知った俺は考えていた最終手段を取った。
「銘は神崇刀、仇なす者へを断ち切る刀だ」
纏っていた雰囲気が180度回るように変わった。だが、萎縮する零に近寄る影があった。
「周りにいた人達の治療は一通り終わったよ。援護くらいはさせてよね」
影とは優希の事だ。今まで戦闘に参加していなかった理由がこれだった。
そして、戦うことに集中して周りが見えなくなりかかっていた零にとって彼女は救いになり、彼の精神を安定させた。
「冥土の土産に幾つか教えてやろう」
刀を構えながら言う落星に零と優希は身構える。
「さっき捨てたアレは君のクローンだ。と言っても外見だけを似せた作り物だがね」
衝撃の事実に驚く二人。だがそれも無理のない話なのかもしれない。
「俺は今日この日君たち二人と対峙する事を予見していた。本来ならば一人ずつ始末しようとしたが仕方がない」
「おい待て、何時から予見していたんだ?クローンを作るなんて一週間やそこらで出来るのか?」
彼は堪らず質問してしまった。だが、質問の隙に攻撃しようとはせず、落星はニヤリと笑った。
「まさか。いくら発達した現代の技術を駆使しても外見を似せるだけでも最低2週間かかる。ましてや隅々まで精巧に作ろうものならその倍の期間が必要だろうな」
隅々、その単語に顔をしかめる優希。誰だってお前の身体を存分にみせてもらったと言われれば同じような反応を取るだろう。
彼女を無視し、彼は演説をするかのように続けた。
「俺がクローンを作り始めたのは2年前、丁度ウィード星に墜落した時だ」
ー墜 落星sideー
俺たち地球人は常に食糧難と隣り合わせだ。宇宙居住区が無数にあり、中には農業のみの場所もある。
それでも地球人全員のお腹を満たすには全く不十分だった。故に農作が可能な星を探し、見つけては農業技術をありったけつぎ込んだ。
この一連の作業が俺の所属する宇宙特別探索隊の主な仕事だ。地球人の未来がかかっている為それなりの報酬が約束されている。
だが、どれだけ報酬を貰おうとも人一人で買える食料には制限がある。制限があるのは餓死者を出来るだけ減らす為である。
その事に不満を覚えた事は無かったし、むしろ真っ当な判断だと思っていた。
政治家を主とした上流階級の人間たちが私腹を肥やしているなどということを知らなければ。
それを知った当時俺は政治家を志していたが辞めた。
当然だった。汚いモノの下で媚びを売って生きるくらいなら、自ら茨の道を進む方が気が楽だった。
そうして探索隊に入隊した。この頃には様々な人脈が出来ていた。同時に許されざる行為を働いていた政治家達は軒並み政界から消えていた。
言わなくても分かるだろう。ありとあらゆる人脈を使い俺が殺した事実を隠蔽した。もちろん空いた穴に同じような人間を生まないように信用できる人間を配属した。
ここで信用出来る人間とは何も俺の知り合いという訳では無い。許されざる政治家達によって圧迫されていた真っ当な人間の事だ。
これで奴らの分の食料は浮いた。これで少しは食糧難が解決するかと思ったが甘かった。
まるで足りないのだ。だから次に行ったのは犯罪者の解放だ。
解放と言っても条件がある。彼らにとってのメリットは監獄から出られることと武装が可能ということ。
何故武装させるかは条件を知れば自ずと分かるだろう。
デメリット、つまり条件とは地球人を襲わない、地球人からの食料の提供の禁止、地球人を襲うありとあらゆる勢力への対処等様々だ。
何故武装させるのかは理解出来ただろう。
そしてここで重要なのは二番目の条件だ。これにより監獄に囚われていた数多くの囚人の食料を浮かせることに成功した。
だが、これでも足りなかった。
足りないことを知った俺は考えていた最終手段を取った。
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