運命には抗えない
ep.3 9話 兄弟
ー王 抗命sideー
走っていると通路の壁に背を預けている男を見つけた。男は僕たち組織の仲間でコードネームはアサシン。彼はこちらから声をっけるより先に自分から声をかけてきた。
「この先だ。奴がいるのは」
開口一番に彼は言った。奴とは十中八九探索隊のリーダーのことを指している。
「ああ、偵察お疲れ様。ほかになにか変わったことは?」
彼は一瞬だけ逡巡してから答えた。
「いや、問題はない」
「そうか。ならしばらくはこの辺りの人の侵入を防いでくれ」
やれやれと言いたげな顔で了解といったアサシンはその場から姿を消した。相変わらず仕事に関する文句は言わないんだなと思いながら後ろにいる仲間たちに振り返った。
「皆も聞いた通りターゲットはこの先だ。気を引き締めるぞ」
「「「はい!!」」」
そして通路を再び進んでいると、ターゲットがいる部屋から戦闘音が聞こえてきた。だがそれも僕らが部屋の前に来た時には音はやんでいた。
一瞬だけ入るのがためらわれたが、思い切って扉をあけ放った。
「なっ」
そこには驚くべき光景があった。まず十数をこえる機械人形が無惨にも破壊されていた。次に目に入ったのは床に大量の血を流し、自らが作った血だまりに倒れる二人。そして、さきほど助けた捕虜の少女と全く同じ容姿をした少女とその隣に立つ男性。
絵面だけ見てしまえばその男性がかすんでしまうがこの男こそがターゲットである。
「おや予想よりくるのが遅かったですね。ですがそれでよかったのかもしれませんねえ。おかげで私はよきショーを見られたのですから」
この場に合わない態度とセリフで誰も声を発することすらできなかった。
「ふむ、オーディエンスが静かなのでは盛り上がりに欠けますねえ。ああ、そう言えばまだ名乗りを上げていませんでしたね」
これは失敬とでもいうように奴は言葉を続けた。
「私は墜落星。宇宙特別探索隊のリーダーです。そして,,,」
奴はわざと言葉を切り、またわざとらしく僕たちの方を、いや僕の方を見ながら言った。
「そこにいる欠陥品の実の兄です」
ep.1と物語がつながりました!
あと報告です。
 
ep.3はあと5話もしないうちにTrue Endを迎えます。
追記:脱字の修正(2020/7/24)
走っていると通路の壁に背を預けている男を見つけた。男は僕たち組織の仲間でコードネームはアサシン。彼はこちらから声をっけるより先に自分から声をかけてきた。
「この先だ。奴がいるのは」
開口一番に彼は言った。奴とは十中八九探索隊のリーダーのことを指している。
「ああ、偵察お疲れ様。ほかになにか変わったことは?」
彼は一瞬だけ逡巡してから答えた。
「いや、問題はない」
「そうか。ならしばらくはこの辺りの人の侵入を防いでくれ」
やれやれと言いたげな顔で了解といったアサシンはその場から姿を消した。相変わらず仕事に関する文句は言わないんだなと思いながら後ろにいる仲間たちに振り返った。
「皆も聞いた通りターゲットはこの先だ。気を引き締めるぞ」
「「「はい!!」」」
そして通路を再び進んでいると、ターゲットがいる部屋から戦闘音が聞こえてきた。だがそれも僕らが部屋の前に来た時には音はやんでいた。
一瞬だけ入るのがためらわれたが、思い切って扉をあけ放った。
「なっ」
そこには驚くべき光景があった。まず十数をこえる機械人形が無惨にも破壊されていた。次に目に入ったのは床に大量の血を流し、自らが作った血だまりに倒れる二人。そして、さきほど助けた捕虜の少女と全く同じ容姿をした少女とその隣に立つ男性。
絵面だけ見てしまえばその男性がかすんでしまうがこの男こそがターゲットである。
「おや予想よりくるのが遅かったですね。ですがそれでよかったのかもしれませんねえ。おかげで私はよきショーを見られたのですから」
この場に合わない態度とセリフで誰も声を発することすらできなかった。
「ふむ、オーディエンスが静かなのでは盛り上がりに欠けますねえ。ああ、そう言えばまだ名乗りを上げていませんでしたね」
これは失敬とでもいうように奴は言葉を続けた。
「私は墜落星。宇宙特別探索隊のリーダーです。そして,,,」
奴はわざと言葉を切り、またわざとらしく僕たちの方を、いや僕の方を見ながら言った。
「そこにいる欠陥品の実の兄です」
ep.1と物語がつながりました!
あと報告です。
 
ep.3はあと5話もしないうちにTrue Endを迎えます。
追記:脱字の修正(2020/7/24)
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