運命には抗えない
ep.3 8話 現人神
ー王 抗命sideー
爆風に吹き飛ばされながらもどうにか受け身をとった。
「クソッ。生存者は声を上げろ!」
数秒待って誰の声も上がらなかった。仕方なく1人で向かおうとした所に声を掛けられた。
「お主もまた、抗うか」
「誰だ!」
だが、ここで初めて自分がありえない場所にいることに気がついた。そこは限りなく白い空間だった。
「我か?我が名はアベル。お主らと同様の存在にして神となることを選んだ愚か者だ」
アベルと名乗った少女は自らを神と名乗った。しかし、そんなことを到底受け入れられるわけが無い。
「神?そんなふざけたことを聞いているんじゃ、、、」
「そうか、お主には戯れに聞こえておるのだな。じゃが、現人神という言葉くらいは聞いたことがあるじゃろう」
現人神。確か人でありながら神となったものをそう呼ぶらしいが。
しかし、今はどうでも良いことだ。僕は早々に次の質問をすることに決めた。
「なら、今すぐここから出して欲しい。僕には、僕達にはやるべきことがあるんだ」
「それは分かっておる。我も闇雲に管理室を抜け出している訳では無いからな」
(管理室?なぜ今その単語が出てくる。どうやら、話があって話しかけている様だし、情報も引き出して損はないか、、、)
僕の思考を知ってか知らずかアベルは話し出した。
「我がお主を呼んだのは警告する為じゃ。このまま行けば自体は悪化し、たちまちお主は死ぬじゃろう」
「僕が、死ぬ?」
「そうじゃ。だから、お主はここで引き返して船内の小型船専用の港に行くといい。あそこに居る者達ならば必ずや力となるだろう」
つまり、このアベルという少女は未来予知とでも呼べる能力を持っていて、それで僕の死を予見して安全な場所まで誘導している、と。
なるほど文面を見れば僕には得しかないな。そこで僕はフッと笑った。
この行動を肯定と捉えたのかアベルは再び話し始めた。
「乗ってくれるか、であれば、、、」
「断る」
「なに?」
完全に乗り気だと勘違いをしていたアベルが初めて不快感を示した。
「考えてもみろ。敵か味方かもわからん相手の話を真に受けるわけがないだろう」
「はぁ、では聞こう。お主に探索隊とやらの長を殺めることが出来るか」
「愚問だ。人なんて今まで何度も殺し、、、」
「お主に、長を殺めることが出来るか」
「、、、」
なるほど、アベルは分かっているのだ。僕と奴との関係が。
「やはりな。じゃが、安心せい。心同じくするもの達がおるからの。さあ、仲間が待っておるぞ」
途端に気が遠くなると同時にからだの至る所が痛むのを感じた。
「リーダー!しっかり!しっかりしろ!」
「待って!意識が戻ったみたい」
「お前ら」
なんだが妙な夢を見ていた気がするが気の所為だろう。
「全員無事か?」
「はい、問題なく揃っています。如何致しましょう」
「このまま進もう。目標は目と鼻の先だ」
「「「了解!!」」」
僕達はまた走り始めた。だが、心のどこかで夢の内容が思い出せないことに不安を感じていた。
爆風に吹き飛ばされながらもどうにか受け身をとった。
「クソッ。生存者は声を上げろ!」
数秒待って誰の声も上がらなかった。仕方なく1人で向かおうとした所に声を掛けられた。
「お主もまた、抗うか」
「誰だ!」
だが、ここで初めて自分がありえない場所にいることに気がついた。そこは限りなく白い空間だった。
「我か?我が名はアベル。お主らと同様の存在にして神となることを選んだ愚か者だ」
アベルと名乗った少女は自らを神と名乗った。しかし、そんなことを到底受け入れられるわけが無い。
「神?そんなふざけたことを聞いているんじゃ、、、」
「そうか、お主には戯れに聞こえておるのだな。じゃが、現人神という言葉くらいは聞いたことがあるじゃろう」
現人神。確か人でありながら神となったものをそう呼ぶらしいが。
しかし、今はどうでも良いことだ。僕は早々に次の質問をすることに決めた。
「なら、今すぐここから出して欲しい。僕には、僕達にはやるべきことがあるんだ」
「それは分かっておる。我も闇雲に管理室を抜け出している訳では無いからな」
(管理室?なぜ今その単語が出てくる。どうやら、話があって話しかけている様だし、情報も引き出して損はないか、、、)
僕の思考を知ってか知らずかアベルは話し出した。
「我がお主を呼んだのは警告する為じゃ。このまま行けば自体は悪化し、たちまちお主は死ぬじゃろう」
「僕が、死ぬ?」
「そうじゃ。だから、お主はここで引き返して船内の小型船専用の港に行くといい。あそこに居る者達ならば必ずや力となるだろう」
つまり、このアベルという少女は未来予知とでも呼べる能力を持っていて、それで僕の死を予見して安全な場所まで誘導している、と。
なるほど文面を見れば僕には得しかないな。そこで僕はフッと笑った。
この行動を肯定と捉えたのかアベルは再び話し始めた。
「乗ってくれるか、であれば、、、」
「断る」
「なに?」
完全に乗り気だと勘違いをしていたアベルが初めて不快感を示した。
「考えてもみろ。敵か味方かもわからん相手の話を真に受けるわけがないだろう」
「はぁ、では聞こう。お主に探索隊とやらの長を殺めることが出来るか」
「愚問だ。人なんて今まで何度も殺し、、、」
「お主に、長を殺めることが出来るか」
「、、、」
なるほど、アベルは分かっているのだ。僕と奴との関係が。
「やはりな。じゃが、安心せい。心同じくするもの達がおるからの。さあ、仲間が待っておるぞ」
途端に気が遠くなると同時にからだの至る所が痛むのを感じた。
「リーダー!しっかり!しっかりしろ!」
「待って!意識が戻ったみたい」
「お前ら」
なんだが妙な夢を見ていた気がするが気の所為だろう。
「全員無事か?」
「はい、問題なく揃っています。如何致しましょう」
「このまま進もう。目標は目と鼻の先だ」
「「「了解!!」」」
僕達はまた走り始めた。だが、心のどこかで夢の内容が思い出せないことに不安を感じていた。
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