運命には抗えない
ep.2 24話 最強vs最強
   アネモニー、ホーリーナイトが医療班の居場所に向かうより少し前、各地の師団長達は神体強化を駆使しながら、辛くも勝利を収めていた。
   しかし、鬼滅団最強と名高いグリムだけは、未だに勝負が続いていた。そしてその相手は、
「やるな。宇宙賊幹部の中でも屈指の実力を持っていると言われるこの鎌苅と同等に殺りあえるとはな」
   鎌苅と名乗ったその人物は鎖鎌を巧みに操り、大鎌を持つグリムを近づけさせないようにしていた。
「てめぇ、ちょこまかと、、、。正々堂々殺りやがれ!」
「そんなことをしたらこちらが負ける。吾輩達は負けるわけにはいかないからな」
   自分が攻撃できないという状況にイラついているグリムに対し、どこまでも慎重にされど確実に追い込んでいる鎌苅。
   もはや勝負はついたと思われたが、彼は鬼滅団の一員でその師団長を務める男だ。そう簡単に殺すことはできるはずが無かった。
「チッ!仕方ねぇ。本当は使いたくねぇが、やるか」
「なんだ?降参か?ならば武器を捨てろ。そうすれば直ぐに楽にしてやろう」
   グリムの呟きがよく聞こえなかった鎌苅はそう返したが、それが更にグリムの闘争心に火をつけてしまった。
「降参?ああ、そうするなら今のうちにしておけ。これを使うと加減が出来ないからなぁ」
「そうか。ならば、痛ぶりながら殺してやろう!」
   彼はそう言いながら鎖鎌をこれまで以上の速さで操った。それは段々早くなっていき、まさに目にも止まらぬ速さとなりグリムに迫った。
   しかしそれは何かに当たって弾かれた。増援かと警戒した鎌苅は一瞬周りに意識を向けたが、それらしきものは無かった。
   だが、一瞬でもグリムから意識を外したのが仇となった。
「何処を見ている」
   いつの間にか目の前まで接近していたことに気付き、回避を試みようとしたが遅かった。いや、遅すぎた。神体強化しているグリムにとっては。
「ぐっ、う。なんだそれは!さっきまでと動きが全く違うではないか!」
「答える義理は無い」
   体をパワードスーツで覆っている一般戦闘員とは違い、全てを機械化している鎌苅に部位欠損に痛みなど生じる筈がない。だが、目の前にいる存在その物に恐怖を覚えてしまったことでそれが発生していた。
   故に1人では勝てないと判断し、増援を呼ぶことにした。そして、1番近くにいるのがチャン・フーだと分かり、安堵した。
   何故なら彼は、宇宙賊中1番の戦闘狂だからだ。相手が強ければ強いほど自分の糧となると思っているらしい。
「応答せよ!チャン・フー応答せよ!」
   何度か呼びかけてやっと反応した。恐らく何者かと戦っていたのだろうと鎌苅は予想をつけた。
『なんだ?手短にな』
   予想通りというかイラついた返答があった。
「予想外に強い標的が現れた。座標は送るからさっさと来い」
『、、、今、目の前にも標的はいるんだがァ?』
   戦闘狂のチャン・フーは戦闘中に通話は行わないが、例外がある。それは相手が弱い時だ。鎌苅はその事を知っていたので、彼が納得できそうな言葉を選びながら答えた。
「そんなものは後でいつでも始末できる。今目の前にいるやつは桁違いだ』
『御意』
   その言葉を最後に通話は切れた。通話している間にもグリムの猛攻は続いていたが、回避に専念することでなんとか持ちこたえていた。
「いつまで避けていられると思っている」
   そう言うと更に攻撃の速度が上がった。だが、鎌苅もまた伊達に幹部最強と言われている訳では無い。
「限界上昇」
   限界上昇、それは神体強化と似たような現象だ。これは全身を機械化しているものにしか扱えないもので、全ての動力源をフル稼働させ、通常状態の何倍もの力を発揮させるものだ。
   ただ、その代償としてエネルギーを全て使い切るまで効果が切れないので、終了すると完全に動けなくなってしまうため、その前に相手を完全に屠らなくてはならない。
「これが本気だ。さて、第2ラウンドと行こうじゃないか」
   しかし、鬼滅団最強と名高いグリムだけは、未だに勝負が続いていた。そしてその相手は、
「やるな。宇宙賊幹部の中でも屈指の実力を持っていると言われるこの鎌苅と同等に殺りあえるとはな」
   鎌苅と名乗ったその人物は鎖鎌を巧みに操り、大鎌を持つグリムを近づけさせないようにしていた。
「てめぇ、ちょこまかと、、、。正々堂々殺りやがれ!」
「そんなことをしたらこちらが負ける。吾輩達は負けるわけにはいかないからな」
   自分が攻撃できないという状況にイラついているグリムに対し、どこまでも慎重にされど確実に追い込んでいる鎌苅。
   もはや勝負はついたと思われたが、彼は鬼滅団の一員でその師団長を務める男だ。そう簡単に殺すことはできるはずが無かった。
「チッ!仕方ねぇ。本当は使いたくねぇが、やるか」
「なんだ?降参か?ならば武器を捨てろ。そうすれば直ぐに楽にしてやろう」
   グリムの呟きがよく聞こえなかった鎌苅はそう返したが、それが更にグリムの闘争心に火をつけてしまった。
「降参?ああ、そうするなら今のうちにしておけ。これを使うと加減が出来ないからなぁ」
「そうか。ならば、痛ぶりながら殺してやろう!」
   彼はそう言いながら鎖鎌をこれまで以上の速さで操った。それは段々早くなっていき、まさに目にも止まらぬ速さとなりグリムに迫った。
   しかしそれは何かに当たって弾かれた。増援かと警戒した鎌苅は一瞬周りに意識を向けたが、それらしきものは無かった。
   だが、一瞬でもグリムから意識を外したのが仇となった。
「何処を見ている」
   いつの間にか目の前まで接近していたことに気付き、回避を試みようとしたが遅かった。いや、遅すぎた。神体強化しているグリムにとっては。
「ぐっ、う。なんだそれは!さっきまでと動きが全く違うではないか!」
「答える義理は無い」
   体をパワードスーツで覆っている一般戦闘員とは違い、全てを機械化している鎌苅に部位欠損に痛みなど生じる筈がない。だが、目の前にいる存在その物に恐怖を覚えてしまったことでそれが発生していた。
   故に1人では勝てないと判断し、増援を呼ぶことにした。そして、1番近くにいるのがチャン・フーだと分かり、安堵した。
   何故なら彼は、宇宙賊中1番の戦闘狂だからだ。相手が強ければ強いほど自分の糧となると思っているらしい。
「応答せよ!チャン・フー応答せよ!」
   何度か呼びかけてやっと反応した。恐らく何者かと戦っていたのだろうと鎌苅は予想をつけた。
『なんだ?手短にな』
   予想通りというかイラついた返答があった。
「予想外に強い標的が現れた。座標は送るからさっさと来い」
『、、、今、目の前にも標的はいるんだがァ?』
   戦闘狂のチャン・フーは戦闘中に通話は行わないが、例外がある。それは相手が弱い時だ。鎌苅はその事を知っていたので、彼が納得できそうな言葉を選びながら答えた。
「そんなものは後でいつでも始末できる。今目の前にいるやつは桁違いだ』
『御意』
   その言葉を最後に通話は切れた。通話している間にもグリムの猛攻は続いていたが、回避に専念することでなんとか持ちこたえていた。
「いつまで避けていられると思っている」
   そう言うと更に攻撃の速度が上がった。だが、鎌苅もまた伊達に幹部最強と言われている訳では無い。
「限界上昇」
   限界上昇、それは神体強化と似たような現象だ。これは全身を機械化しているものにしか扱えないもので、全ての動力源をフル稼働させ、通常状態の何倍もの力を発揮させるものだ。
   ただ、その代償としてエネルギーを全て使い切るまで効果が切れないので、終了すると完全に動けなくなってしまうため、その前に相手を完全に屠らなくてはならない。
「これが本気だ。さて、第2ラウンドと行こうじゃないか」
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