運命には抗えない
ep.2 2話 道筋
ースミスsideー
一人旅は良い。物思いにふけろうと勝手だからだ。思えば最近は旅をしないでただ武器ばかり打っていたな。
たまにはこうやってのんびりするのも悪くない。まあ、1歩城を出れば鬼は何時出てきても不思議ではない。そういう意味では完全にのんびりはできないのだがな。
そんなことを考えていたからだろうか。まだ城を出て数時間もしていないにも関わらず鬼が現れた。数は2体。どちらも3メートル程のゴブリンだ。
一般兵なら、2体現れたら即その領域から離脱し、応援を要請するのだが、オレはその必要が無い。
これは別に自信や自尊心からくるものでは無い。単に奴らよりオレの方が強い。それだけだからだ。
だから、オレの身長とだいたい同じくらいの大きさ、つまり、2メートル弱あるハンマーに手をかけた。その状態で鬼に近づいていった。
まだ、構えない。充分な距離まで近づくまでは絶対に構えない。まだ鬼は気づいていない。だから、まだ近づける。もう少し。もう少し、、、。
突然、片方の鬼の耳がピクリと動いた。刹那、オレはそいつの頭にハンマーを叩きつけた。恐らく、いや確実に殺した。
もう片方の鬼は何が起きたか理解出来ていないらしい。いくら知性がないと言えど、本能はある。
そして、仲間が殺されたと理解し、咆哮を上げようとするその前に同じように頭を叩き潰した。
これが鬼を最も効率よく倒す方法だ。卑怯だと思うかもしれないが、これが1番人類の生存率を高めるのだから人は誰も咎めはしない。
そして、何事も無かったかのようにまた歩き出した。こんなことは日常茶飯事だ。
そう、この命のやり取りが日常なのだ。もし、争いがなくなった日常があるのならば是非とも体験したいものだな。争いがなければきっとあんな所で死の狭間をさまような子供もいなかっただろうに。
ともあれ、戦い、、、いや、殲滅は終わったのだ。オレは鬼がいないか辺りを確認し、再び歩き出した。
あと数日はこんな状況が続くのだ。無為に警戒しても仕方が無い。何も無い時は、目的地を目指す事だけを考えた方が良いのだから。
スミスがフェルム鉱山に向かっている途中に人類の生存域の中で1番大きい城、つまり、王都にて鬼を専門に討伐する組織、鬼滅団の団長任命式が行われていた。
「白銀の天使よ。汝を第10師団鬼滅団団長に命ずる。今後はその名に恥じぬ活躍を期待する。願わくば、汝が憎き鬼共を駆逐せんことを」
そういったのは、王都で一番偉い王だった。また、代々人類を生き永らえさせてきた者たちの末永でもある。
そして、ヴァルキリーと呼ばれたその人、それは幼き頃に鬼に両親を目の前で殺された少女の成長した人だった。腰まで伸びていた銀髪は肩口で切りそろえられ、パッチリと開いていた可愛らしい蒼眼は厳しく細められていた。
もし、彼女の過去を知るものがいるとすれば、皆こう答えるだろう。「あの人は、外見だけを似せた完全なる別人」だと。
そう、彼女は、神器の力を手にし、圧倒的な力を手に入れたのだ。出なければいくら神器を持っていないとはいえ幾つもの修羅場を駆け抜けてきた1師団の団長になる事など夢のまた夢だからだ。
「必ず、お言葉に応えてみせましょう。私のこの命に変えても」
彼女、ヴァルキリーはそう応え、王から第10師団鬼滅団団長の証である直径2センチ程のバッチを受け取った。バッチには威厳ある龍が刻印されている。それを胸に取り付け、高らかに宣言した。
「私は今この瞬間誉ある王の矛となった!故にここにいる皆に誓おう。必ず全ての鬼を殺し、人類に平和を捧げて見せようと!」
「「「おおおぉぉぉぉぉ!!!」」」
また、ほぼ同じその頃違う場所では、
「では、これにて我が道場の全行程を修了したとする。あとの人生好きに生きるが良い」
「分かりました」
そこには師とその弟子がいた。だが、今彼らの間に実力の差はなく、師の技術は全て弟子に教えた状態である。
「して、お主は親を探すのだったな」
「はい」
そう彼には親がいなかった。物心着いた時には既にこの道場にいて、当たり前のように剣を振っていた。
では何故そんな彼がデカルタ流なんて言う流派を身につけていたか。それは彼が10歳になった時気が付いたら出来るようになっていたという。彼自身も今日までその悩みを解決できずにいた。
「その道はこの道場で行ってきた如何なる試練よりも厳しい道のりだということは理解しておるな?」
「勿論です」
「それではお主に2つ名を授けよう。、、、アネモニー、この言葉の意味はお主が考えるのだ」
「アネモニー、、、」
「では行け!お主の武運を祈ろう」
「はい!ありがとうございます!」
そうして彼は旅に出た。アネモニーという新しき名前と共に。
筆が進まない、、、。
どう繋げようか、、、。
せめて満足できるものにしたい、、、。
追記:ヴァルキリーの見た目を変更、金髪を銀髪に、碧眼を蒼眼(2019/9/4)
一人旅は良い。物思いにふけろうと勝手だからだ。思えば最近は旅をしないでただ武器ばかり打っていたな。
たまにはこうやってのんびりするのも悪くない。まあ、1歩城を出れば鬼は何時出てきても不思議ではない。そういう意味では完全にのんびりはできないのだがな。
そんなことを考えていたからだろうか。まだ城を出て数時間もしていないにも関わらず鬼が現れた。数は2体。どちらも3メートル程のゴブリンだ。
一般兵なら、2体現れたら即その領域から離脱し、応援を要請するのだが、オレはその必要が無い。
これは別に自信や自尊心からくるものでは無い。単に奴らよりオレの方が強い。それだけだからだ。
だから、オレの身長とだいたい同じくらいの大きさ、つまり、2メートル弱あるハンマーに手をかけた。その状態で鬼に近づいていった。
まだ、構えない。充分な距離まで近づくまでは絶対に構えない。まだ鬼は気づいていない。だから、まだ近づける。もう少し。もう少し、、、。
突然、片方の鬼の耳がピクリと動いた。刹那、オレはそいつの頭にハンマーを叩きつけた。恐らく、いや確実に殺した。
もう片方の鬼は何が起きたか理解出来ていないらしい。いくら知性がないと言えど、本能はある。
そして、仲間が殺されたと理解し、咆哮を上げようとするその前に同じように頭を叩き潰した。
これが鬼を最も効率よく倒す方法だ。卑怯だと思うかもしれないが、これが1番人類の生存率を高めるのだから人は誰も咎めはしない。
そして、何事も無かったかのようにまた歩き出した。こんなことは日常茶飯事だ。
そう、この命のやり取りが日常なのだ。もし、争いがなくなった日常があるのならば是非とも体験したいものだな。争いがなければきっとあんな所で死の狭間をさまような子供もいなかっただろうに。
ともあれ、戦い、、、いや、殲滅は終わったのだ。オレは鬼がいないか辺りを確認し、再び歩き出した。
あと数日はこんな状況が続くのだ。無為に警戒しても仕方が無い。何も無い時は、目的地を目指す事だけを考えた方が良いのだから。
スミスがフェルム鉱山に向かっている途中に人類の生存域の中で1番大きい城、つまり、王都にて鬼を専門に討伐する組織、鬼滅団の団長任命式が行われていた。
「白銀の天使よ。汝を第10師団鬼滅団団長に命ずる。今後はその名に恥じぬ活躍を期待する。願わくば、汝が憎き鬼共を駆逐せんことを」
そういったのは、王都で一番偉い王だった。また、代々人類を生き永らえさせてきた者たちの末永でもある。
そして、ヴァルキリーと呼ばれたその人、それは幼き頃に鬼に両親を目の前で殺された少女の成長した人だった。腰まで伸びていた銀髪は肩口で切りそろえられ、パッチリと開いていた可愛らしい蒼眼は厳しく細められていた。
もし、彼女の過去を知るものがいるとすれば、皆こう答えるだろう。「あの人は、外見だけを似せた完全なる別人」だと。
そう、彼女は、神器の力を手にし、圧倒的な力を手に入れたのだ。出なければいくら神器を持っていないとはいえ幾つもの修羅場を駆け抜けてきた1師団の団長になる事など夢のまた夢だからだ。
「必ず、お言葉に応えてみせましょう。私のこの命に変えても」
彼女、ヴァルキリーはそう応え、王から第10師団鬼滅団団長の証である直径2センチ程のバッチを受け取った。バッチには威厳ある龍が刻印されている。それを胸に取り付け、高らかに宣言した。
「私は今この瞬間誉ある王の矛となった!故にここにいる皆に誓おう。必ず全ての鬼を殺し、人類に平和を捧げて見せようと!」
「「「おおおぉぉぉぉぉ!!!」」」
また、ほぼ同じその頃違う場所では、
「では、これにて我が道場の全行程を修了したとする。あとの人生好きに生きるが良い」
「分かりました」
そこには師とその弟子がいた。だが、今彼らの間に実力の差はなく、師の技術は全て弟子に教えた状態である。
「して、お主は親を探すのだったな」
「はい」
そう彼には親がいなかった。物心着いた時には既にこの道場にいて、当たり前のように剣を振っていた。
では何故そんな彼がデカルタ流なんて言う流派を身につけていたか。それは彼が10歳になった時気が付いたら出来るようになっていたという。彼自身も今日までその悩みを解決できずにいた。
「その道はこの道場で行ってきた如何なる試練よりも厳しい道のりだということは理解しておるな?」
「勿論です」
「それではお主に2つ名を授けよう。、、、アネモニー、この言葉の意味はお主が考えるのだ」
「アネモニー、、、」
「では行け!お主の武運を祈ろう」
「はい!ありがとうございます!」
そうして彼は旅に出た。アネモニーという新しき名前と共に。
筆が進まない、、、。
どう繋げようか、、、。
せめて満足できるものにしたい、、、。
追記:ヴァルキリーの見た目を変更、金髪を銀髪に、碧眼を蒼眼(2019/9/4)
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