運命には抗えない
8話 訓練①
終魔学園の朝は早い。朝5時に起床し、部屋の掃除をして、朝食、身支度、そして7時までに学園の訓練場に行き、8時まで自主訓練を行う。その後、8時半までに各自教室の椅子に座っていなければならない。何故こんなにもハードなスケジュールを続けていられるのかは、また別の話で。
今日この日も零はそんな生活を送っていた。
朝のHRの時間に担任の先生が
「今日の連絡は、、、というかみんな知ってると思うが、みんなが待ちに待った魔法の訓練だ。1日かけてその使い方を学んでもらう。基礎やなんかは出来ると思うが、確認の意味も込めて行うので全員参加だ。それ以外は特にはないかな。それじゃあ、朝のうちに先生に提出する課題やなん、、、」
と、今日もこんな感じで朝は過ぎていった。そんな変な感傷に浸っていた零の肩をバシバシと叩く人がいた。
「よっ、相棒。今日もしけた面してんなあ」
この人は、零の親友邉田維真である。その名の通り変態である。全く持ってこんな名前を付けた両親は何を考えているのか分からないが、そこは置いておこう。しかもこの変態の好きなタイプというのが、幼女と熟女というのだからどうしようもない。
「誰がしけた面だよ。もし、俺なんだとしたらいつものことだろ?いちいち指摘すんなよ」
「ははは、そんなだから彼女出来ねぇんだよ」
「ア?今なんつった?」
「うーん?なんの事だかさっぱりわかんなぁ?おっ、もうこんな時間か。そろそろ行かないと先生に怒られちまうな。んじゃあ先に行ってくるわ」
「おい、待てって、、、あいつの足こんなに早かったのか。まいいや、俺も早く行かないと」
そうやって零が行動を開始する頃にはクラスメイト達の半数が既に教室から消えていた。
、、、
そして、訓練場にクラスメイト、、、というか魔法剣士学科1年の全員が集まり、1列に並んだことを確認して、担任の先生が
「よーし、全員集まったな?今から授業を始める。言い忘れていたが、今日の課題クリアしたやつはそこでもう帰っていいからな?頑張ってくれよ?」
「「「おおーー!!」」」
「うん、いい返事だ。それじゃあまず空気中から魔素を練り上げてくれ。そうだな、形は丸をイメージするとやりやすいぞ」
流石は終魔学園の生徒と言うべきか、もしくは先生の助言のおかげか、難なく全員が練り上げることが出来た。
「みんな出来たか?次に自分の使いたい魔法の属性を意識してくれ。ただし、火、水、風、土の4属性のうち火を抜いた3属性にしてくれ。意識したら、それを練り上げた魔素に移すようにしてくれ」
これもまた、難なく、、、では無いが全員が出来ていた。しかし、魔法の発動において1番難しい場面が次の行程である。
「よし、次が魔法発動においての最後の行程だ。今出来ているその魔素を横にある的に当ててくれ」
先も言った通り、1列に並んでいるので互いに同じ的を狙うということは無い。狙うことは無いが、当たる場所が同じなんてことは保証されない。なぜなら、
「うわあああああ、変なところにとんでくよおおお」
「ちょ、おま、なに俺の的当ててんだよ」
「仕方ないじゃない。私だって魔法使うの初めてなんだから」
、、、とまあ、ご覧の通りである。先生はこの反応を見越していたのか、落ち着いた声色で言った。
「おーい、みんな落ち着け。冷静にしていないと魔法なんて使えないぞー」
そう声をかけると生徒達は落ち着いた。このことから分かるようにこの先生は人望が厚いことが伺える。そしてそれに応えるように、生徒の半数弱が的に当てることが出来た。その中には零と維真の姿も見受けられる。
「よし、お前らには次のステップに言ってもらう。魔法を実践で使うに当たってこんなに悠長にしている暇はないと言うのは分かるだろう?そこでこれらの行程を全て、、、そうだな、今日は魔法初日だし10秒、そう10秒でとなえて見せろ。もちろん私の前でな?出来たら帰っていいぞ」
この時生徒達の顔は絶望に染まったことだろう。なぜなら、ここまでに実に1分以上かかっているのだ。それを10秒でとなえろというのはいささか無理がある。だが、実際の所学園に来ている以上単位というのが存在する。単位を取るには授業に出席しなければならない。早く帰るということはそれだけ単位を失うという事だ。
それなのに何故こんなことを先生が言うのかと言うと、例外が存在するからである。それは何かと言うと、特に優秀な生徒には自主訓練を行って貰った方がその生徒のためになる、という方針のことである。それもその通りでわざわざ知ってることを教えてもらうことほど、退屈なものは無い。
そして今回の授業で優秀な成績を撮ったと認めてもらえれば、単位を喪失しなくて済むのである。
、、、まあ、結局誰も出来なかったのだが。ちなみに1番優秀だったのは、維真の22秒である。
今回初の2000文字でしたが、如何でしたか?今回は頑張って文字数を増やしてみたのですが、、、
誤字脱字の報告は随時受け付けております
今日この日も零はそんな生活を送っていた。
朝のHRの時間に担任の先生が
「今日の連絡は、、、というかみんな知ってると思うが、みんなが待ちに待った魔法の訓練だ。1日かけてその使い方を学んでもらう。基礎やなんかは出来ると思うが、確認の意味も込めて行うので全員参加だ。それ以外は特にはないかな。それじゃあ、朝のうちに先生に提出する課題やなん、、、」
と、今日もこんな感じで朝は過ぎていった。そんな変な感傷に浸っていた零の肩をバシバシと叩く人がいた。
「よっ、相棒。今日もしけた面してんなあ」
この人は、零の親友邉田維真である。その名の通り変態である。全く持ってこんな名前を付けた両親は何を考えているのか分からないが、そこは置いておこう。しかもこの変態の好きなタイプというのが、幼女と熟女というのだからどうしようもない。
「誰がしけた面だよ。もし、俺なんだとしたらいつものことだろ?いちいち指摘すんなよ」
「ははは、そんなだから彼女出来ねぇんだよ」
「ア?今なんつった?」
「うーん?なんの事だかさっぱりわかんなぁ?おっ、もうこんな時間か。そろそろ行かないと先生に怒られちまうな。んじゃあ先に行ってくるわ」
「おい、待てって、、、あいつの足こんなに早かったのか。まいいや、俺も早く行かないと」
そうやって零が行動を開始する頃にはクラスメイト達の半数が既に教室から消えていた。
、、、
そして、訓練場にクラスメイト、、、というか魔法剣士学科1年の全員が集まり、1列に並んだことを確認して、担任の先生が
「よーし、全員集まったな?今から授業を始める。言い忘れていたが、今日の課題クリアしたやつはそこでもう帰っていいからな?頑張ってくれよ?」
「「「おおーー!!」」」
「うん、いい返事だ。それじゃあまず空気中から魔素を練り上げてくれ。そうだな、形は丸をイメージするとやりやすいぞ」
流石は終魔学園の生徒と言うべきか、もしくは先生の助言のおかげか、難なく全員が練り上げることが出来た。
「みんな出来たか?次に自分の使いたい魔法の属性を意識してくれ。ただし、火、水、風、土の4属性のうち火を抜いた3属性にしてくれ。意識したら、それを練り上げた魔素に移すようにしてくれ」
これもまた、難なく、、、では無いが全員が出来ていた。しかし、魔法の発動において1番難しい場面が次の行程である。
「よし、次が魔法発動においての最後の行程だ。今出来ているその魔素を横にある的に当ててくれ」
先も言った通り、1列に並んでいるので互いに同じ的を狙うということは無い。狙うことは無いが、当たる場所が同じなんてことは保証されない。なぜなら、
「うわあああああ、変なところにとんでくよおおお」
「ちょ、おま、なに俺の的当ててんだよ」
「仕方ないじゃない。私だって魔法使うの初めてなんだから」
、、、とまあ、ご覧の通りである。先生はこの反応を見越していたのか、落ち着いた声色で言った。
「おーい、みんな落ち着け。冷静にしていないと魔法なんて使えないぞー」
そう声をかけると生徒達は落ち着いた。このことから分かるようにこの先生は人望が厚いことが伺える。そしてそれに応えるように、生徒の半数弱が的に当てることが出来た。その中には零と維真の姿も見受けられる。
「よし、お前らには次のステップに言ってもらう。魔法を実践で使うに当たってこんなに悠長にしている暇はないと言うのは分かるだろう?そこでこれらの行程を全て、、、そうだな、今日は魔法初日だし10秒、そう10秒でとなえて見せろ。もちろん私の前でな?出来たら帰っていいぞ」
この時生徒達の顔は絶望に染まったことだろう。なぜなら、ここまでに実に1分以上かかっているのだ。それを10秒でとなえろというのはいささか無理がある。だが、実際の所学園に来ている以上単位というのが存在する。単位を取るには授業に出席しなければならない。早く帰るということはそれだけ単位を失うという事だ。
それなのに何故こんなことを先生が言うのかと言うと、例外が存在するからである。それは何かと言うと、特に優秀な生徒には自主訓練を行って貰った方がその生徒のためになる、という方針のことである。それもその通りでわざわざ知ってることを教えてもらうことほど、退屈なものは無い。
そして今回の授業で優秀な成績を撮ったと認めてもらえれば、単位を喪失しなくて済むのである。
、、、まあ、結局誰も出来なかったのだが。ちなみに1番優秀だったのは、維真の22秒である。
今回初の2000文字でしたが、如何でしたか?今回は頑張って文字数を増やしてみたのですが、、、
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