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クロ猫のクロウ

◇第9話◇ 四大騎士


【我が分身アイリスよ、目覚めよ】
「エアリス様…私は…」
【これが運命。アイリスよ、受け入れろ】
「さだめ…?…やだ…おいてかないで…」
【弱い…。本当に我の分身か?】
「わたしは…。わたしは…!」

…………………………………………………………………………………

「あ、目が覚めた!エルム、暖かいスープを」

ここ…どこだろう…?
それにこのベッド…なんか固い…。

ーー""我が分身アイリスよ、運命の子につかえよ""ーー

そういえば…この子、ユーリ…だっけ…。こんな小さい子が運命の子…?

「はい、どうぞ。熱いから気を付けてね…」
「あ、うん…。あちちっ…」

このスープなんか白濁としてる…。汚そう…。
あ、でもおいしいかも…。

「君、アイリスちゃんだよね?」
「んっ、あ、うん…」
「創造主エアリス様の分身…っていう」

ーー""弱い…。本当に我の分身か?""ーー

「私は…」
「ま、ゆっくりしてってよ!」
「ここは…?どこなの…?」
「ここは王都ヴァッフルベル。そして、国王直轄護衛部隊ドールの談話室だよ」

フェッフルベル…。エアリス様に聞いたことがある…。"欲望と妄念に囚われた醜い世界"…。

『ユーリ様。個別名称アイリスは本当の名ではありません』
「え、違うの!?」
「違うわよ」
「へぇ…。…!?え、なんで…!?」
「ペントリウス。創造主エアリス様の加護によって産み出された神樹の守護者…。守護する相手によってその能力も桁違いだけど…あなたのペントリウスはなにか特別な加護を受けてる気がする」

そういえばペントリウスのことなにも知らなかったな…。神樹の守護者とか加護とか、主である俺はモモのことなにも知らなかった気がする…。

『流石は"レイン"様。エアリス様より全知全能<スルファブレイ>を受けた方。そうです、私はエアリス様より世界を統べる力<アーク>の加護を受けました』
「アーク…?」
「アークは…」

創造神カオス様が手にしていたスキル。世界を創製する能力とも言われ、その力は"禁忌"として扱われていた。
カオスが創造神<クロノス>の称号を手にした今、その力は封印されていた筈。

「なぜ、その力をあなたが?」

なんか段々と難しい話になってきたな…。モモは創造神の元スキルを手にしていて、しかもそれは"禁忌"とかいうちょっと危ない能力なわけで…。

『それは…』
「失礼します…!」

若い男性が談話室に入ってきた。息を切らし、焦りの表情をしながら。

「エフリート様!ユーリ様!至急、団騎議話室へ…!」
「何があった?」
「東の森より愚狼種<ベルフ>がこの王都に迫っているとのこと!」

愚狼種…。盗賊まがいなことをして暮らす魔族…。
王都に迫ってきていると言うことは、襲撃…!?

「わかった。すぐに向かう。ユーリ!初仕事になるかも知れんぞ!」
「あ、あぁ…。モモ!行くぞ!」
『はい…。ではレイン様…後程…』
「あぁ…」

蟠りがあるまま俺達は談話室を出た。






ーー王都・団騎議話室ーー

「では、本題に入らせてもらう。東の森より愚狼種ベルフがこの王都に迫っているとのこと。これより誰が"討伐"するかの会議を進める」
「はっ…!」

あの取りまとめてる人が国王直轄騎士団の団長さんかな…。イケメンで強そうで魔力も溢れてる。天は二物も三物も与えたなこりゃ。
そしてこの人たちが四大騎士…。魔力が溢れ出てる…。村民なら気絶する量だな…。

「風煙の狼煙団<ゼネット>団長フルキラ。お主は誰を推薦する…?」

あの人がゼネット団の団長か…。なんかお堅いイメージだな…。冗談が通じなさそう…。

「私は消えぬ太陽団<フレオ>を推薦いたします。ここ最近の魔族討伐の殆どを成功させ、その信頼度、及び実績は誰も否定できぬものと断言できます…!」

フレオ団の団長は…あの人か。なんか感じ悪そう…。いかにも俺出来ます臭がするっていうかなんていうか…。

「安寧の森団<ロル>はどうだ?」
「団長並びにその他部隊兵共に異論はありません…」

うわ、ほっそ…!モヤシかと思ったわ!
あんな弱そうなイメージなのに団長なのか…。

「最果ての彼方<ルノワール>はどうだ?」
「はい…。私はドールに任せるべきだと」
「ドールか…」
「ドールにはあの"紅烈のエフリート"がいますし、それにどうやら"あの"神龍と契約した召喚師もいるようですし」

あ、俺のことだ…。やべ、めっちゃ注目されてる…。現世でもそうだったけど、こういうときは決まって…。

「召喚師ユーリよ、なにか言うことは?」

こうなる。

「えっと…愚狼種ベルフは断斬の森の魔族で盗賊まがいな生活をしてますが、その実態は少し違います。ベルフは…えっと…一度仕えた主を殺された、もしくは拉致誘拐された時にその力を発揮します。だから、もしかしたらその誰かを追って王都に迫っていると…思うんですが…」

やばい、空気が重い…。

「ではユーリよ。お前ならあの者達を静めることが出来ると言うのだな?」
「えっ?」
「出来るのだな?」

いやこれ、出来るって言わなきゃダメなやつですやん。もうフラグ回収しろって言ってますやん。

「で、出来ます」
「では、国王直轄護衛部隊並びに魔族守護部隊ドールに今回の一件を任ずる。全員解散!」

ですよねー…。そうなりますよねー…。

この任務が後にユーリ達の運命を喰い散らかすことになるとは、この時はだれも思っていない。



◇第9話◇ 四大騎士        fin.

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