学園のアイドルと同居することになりましたが・・・

seabolt

夏祭り  1

「さおりん…占いって信じる?」

「里奈…どうしたのよ。急にそんなことを」

「最近、よく当たる占い師がいるって」

「それ?本当?」

「本当よ」

というわけで沙織さんと里奈さんと亜里沙さん、そして、ペイペイちゃんの4人で行ったようだった。そして、沙織さんはその結果に激怒し、ペイペイちゃんは落ち込み、里奈さんは喜び、亜里沙さんも目を輝かせていたと聞いている。それぞれの占い結果は全く知らないのだが、そのせいかもしれない。沙織さんの俺への愛情がさらに強くなった気がする。反面、最近、ペイペイちゃんが消極的になっている。それは、沙織さんが積極的になっていることに対して、少し諦めているのかもしれないと最近思うようになってきた。そんなある日だった。この町の夏祭りが開催されることになっている。当然、沙織さんは俺と行くと言って、ペイペイちゃんと紗耶香ちゃんの意見すら聞かなくなっている。しかし、ここは3人で行くことになった。それを渋々沙織さんが聞き入れたのだった。
こうして美少女3人が一緒に並んで歩いていると周りの視線はすごいことになっていた。更にそこに亜里沙さんと里奈さんがいるものだから、俺たちの周りには人だかりができていた。そんな時だった。祭りの見物客でにぎわっている中、沙織さんが俺の手をつかんだ。

「今よ!!」

すると俺は、沙織さんとは反対側へ引っ張られて行ってしまったのだった。みんなから引き離された俺の横には、なぜか里奈さんがいて、俺の手を握っていた。

「あれ?めぐみ君だったのこの手」

「たぶん?」

俺自身誰かに手を引かれてきたのだから間違いない。けど、なぜ里奈さんが俺の手を引いたのかはよくわからない。

「ひと夏の恋…か…これって運命かも」

何やらぼそりとつぶやいた里奈さんはほほ笑んで

「めぐみ君、運命って信じる?」

「運命?なにそれ?」

「あ…いや…別に」

そう言って俺に抱き着いてきた。

「里奈さん…いきなり、どうしたんです」

いきなりハグされた俺は直立不動で固まってしまっていたのだった。



「学園のアイドルと同居することになりましたが・・・」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く