学園のアイドルと同居することになりましたが・・・

seabolt

疲れた

「「はぁ~」」

夕食の前に俺と沙織さんはため息をした。そんな光景を不思議そうに見ている紗耶香ちゃんが

「どうしたの?二人とも」

その言葉にお互い顔を上げて目があった途端

「「はぁ~」」

溜息が出た。

なんでも沙織さんの方もかなり興味津々な女子達に囲まれたとかで、大変だったらしい。俺はというと、男子生徒たちから

「どうなんだ?水樹さんと毎晩一緒に寝ているのか?それともお風呂も一緒なのか?」

「この~!!」

などと質問攻めだったのは言うまでもない。

疲れた

ただその一言しか出ない。明日も学校だけどどうしようかと思っている。すると紗耶香ちゃんが

「私が恋人ですって言えばいいじゃん!!」

「それは無理!!」

俺の言葉に顔をムッとさせた

「なんで?」

俺と沙織さんが学校で付き合っていることは前にも話して理解しているからだろう、紗耶香ちゃんは納得してくれない。逆に俺の横に座って

「何故なの?」

俺の手を引っ張ってとぐずりだす始末。その光景を見て沙織さんが

「紗耶香!!やめなさい!!」

すると紗耶香ちゃんは逆切れして、ずばりと

「はっきりとおねぇちゃんがお母さんって言えばいいじゃん!!」

「それだけは嫌!!」

拒否する沙織さんに突っ込む紗耶香ちゃん

「なんで?」

「いやなものは嫌」

「「う~!!」」

とうとう沙織さんと沙耶香さんが

「「ふん!!」」

いがみ合ってしまう始末、

どうすることも出来ない俺が二人を諭す。すると沙織さんが俺の方を上目使いで見て

「いっそのこと私達、夫婦のふりでもする?」

「「へ?」」

無謀なことを言い出しだのに驚く俺と沙耶香ちゃんだった

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