異世界から勇者を呼んだら、とんでもない迷惑集団が来た件(前編)

ドラゴンフライ山口(トンボじゃねえか!?)

17話

 何とか、天族によって支配されていたアウシュビッツ群島列国の皆さんの艦隊を解放し、アウシュビッツ群島列国とソラメク王国のあわや起こりかけていた戦争を阻止することに成功した自分は、酒に倒れた天族の方を回収してからアウシュビッツ群島列国の艦隊の旗艦に引き上げてもらいました。


「旦那には今回、本当に世話になった。全員を代表して礼を言う」


 艦隊司令を始め、旗艦の乗組員に軒並み頭を下げられて、思わず恐縮してしまいます。


「ヨホホホホ。お気になさらず。自分は成り行きでこうなったまでですし、天族の方より勝利と自由を取り返したのは紛れもなく皆さん自身のお力ですよ。それを誇り満足していただければ、自分も微力を尽くした甲斐があるというものです」


「勇者殿…旦那は本当に人ができたお方だ」


 実際のところは最後なんぞ天族の方で遊んでいましたし。
 そんな敵を侮辱するような所業さえ楽しければやってしまう自分なんぞに尊敬の眼差しを向けるならば、もう少し他にその目を向ける相手がいると思うのですが。
 そうはいっても、アウシュビッツ群島列国の皆さんの自分を見る目は一様に尊敬の眼差しに満ちていました。
 何といいますか、非常にむず痒い気分です。
 あの程度でここまで尊敬されては、この世界の株が下がる気がしてなりません。ヨホホホホ。
 いえ、謙遜ではなく実際にそう思っていますとも。むしろ申し訳ないくらいです。
 当たり前だろむしろ謝れ!と? 確かにそうですな〜。自分はろくなことしてませんし、何気に船に勝手に乗ってますし、勝手に足にしてますし…。もともとアルデバラン様との対決のために陸奥を勝手に飛び降りておきながら泳ぐこともせずに楽しているので…。しかもかなり迷惑もおかけしましたし、謝るべきですよね。
 ごちゃごちゃ言ってないでさっさと謝れ!と? は、はい〜、申し訳ありません。


「ヨホホホホ。自分はできた人間などではありませんよ。むしろ皆様にはこうして勝手に間に乗っかることを許してもらい、申し訳ないとすら思っております」


「いえいえ、めっそうもない!」


 こうしてみると、自分のことを責め立てない艦隊司令の方がよほど人ができていると思えますな。
 暴走する部下の中で、見るからに怪しい格好の自分を見ても冷静に敵ではないと見極めてくださいましたし。むしろこちらがなんども助けられています。恐縮です。


「謙遜は美徳です。それもまた誇るべき点といえましょう。しかし素直に賛美を受けることもまた人としての美点であると思いますよ」


「その言葉、そっくりそのまま勇者殿にお返しします」


 艦隊司令には見事に切り返されました。
 ヨホホホホ。この方、なかなかやりますな。


 手柄のなすり付け合いもいいですが、それよりも早めに対応するべき事柄もありますし。ここは先に引き上げた天族の方の対応をどうするか考えましょう。
 この提案により、艦隊司令殿も引いてくださいました。


 元々この天族の方を拾い上げたのは自分です。
 理由は単純に酔っ払って溺死しては敵とはいえ可哀想すぎるから、でしょうかね?
 顔は天族というだけあり、本当に美人なのですが…何といいましょうか。今の表情を見ていると残念さが右肩上がりですね。
 自分がスピリタスなんてその喉に放り込んだせいですけど。ヨホホホホ。


「ウヘヘ…ヒック」


 まだ酔いがさめていないらしく、顔は赤くなっており口は半開きで、おまけに表情がだらけきった笑顔となっています。
 これはこれで可愛いかもしれませんけど、自分は残念な方ですな〜という印象を抱きますね。
 人は外見によらずとは言いますけど、表情次第でその人の中身を推し量ることはできますよ。
 よって、始終能面で顔を隠している自分は最強のポーカーフェイスということです。
 頓珍漢が何言っているんだ、と? そう言われても仕方ないといいますか、それが事実なので反論のしようがないですね。それ以前に自分にとっては褒め言葉ですけどね、ヨホホホホ。
 いや〜、やっぱり尊敬のまなざし向けられたりするよりもこうしてけなされる方が落ち着きますな。
 変態、と? どんどん言ってください、自分にとっては褒め言葉ですよ。ヨホホホホ。


 天族の方はまだ目をさます気配がありません。
 無理に起こすわけにもいきませんし、しばらく日向の甲板で休ませておくことにしましょう。
 とりあえず彼女の身柄は自分の預かりということで、敵とはいえ今は無抵抗の捕虜(?)なので、マッチョマン揃いのアウシュビッツ群島列国の海兵には変な気を起こしてもらわないように自分が起きるまで監視することとなりました。
 大事なところは隠れていますが、ただでさえ薄着だった今の天族の方の格好はもはや全裸並みに扇情的なものとなっていますので、ひとまず適当に毛布を借りてかけておきました。
 これで凍死することはないでしょう。
 次に彼女が戦闘で負った怪我ですが、さすがに傷だらけの身体に毛布を被せるのは酷いと思いましたので、治癒魔法で軒並み無傷の状態にしておきました。火傷、擦り傷、切り傷、古傷、ガスによる目の炎症、穴ぼこになった翼、純潔はそもそも修復するまでもなく未使用でしたので、以上にあげた諸々の身の怪我をすべてを治療しておきました。
 当然、世話になる身ですので、アウシュビッツ群島列国の海兵の皆さんにも治癒魔法、回復魔法を施して全快にさせました。
 航空戦艦や潜航戦艦の方たちも負傷しているような方や疲れが出ている方、病を患っている方は旗艦に来ていただき、治療を施しました。
 これで足代の借金程度は返せたでしょうか。
 皆さんには大層感謝されました。
 ヨホホホホ。やはり元気になった患者さんから受ける感謝の言葉というのは、誰からであれ自分の救った人という実感を感じ取れますので嬉しいものですな。
 思春期高校生ならば美形の異性に取り囲まれて感謝されるのが嬉しいという方がほとんどかもしれませんが、歪んだ感性の自分にとっては向けられる感謝は等しく嬉しく心地よいものです。
 気持ち悪い、と? ヨホホホホ。自分が気持ち悪いなど、そんなわかりきったこと言われましても嬉しくありませんよ〜、照れるじゃないですか。ヨホホホホ。


 日は中天に差し掛かりそうです。
 すでに陸奥はソラメク王国にたどり着いたでしょうか?
 多分たどり着いたと思います。
 艦隊の方は整備作業から現場の確認、人員の確認、その他もろもろ多くの作業を行っているために、まだ天族の方と交戦した場所からはほとんど動いておりません。
 というか、自分が防護魔法を展開していた壁があるために北上ができません。
 いつ出てもいいように、外しておくとしましょう。皆さんの様子から、ソラメク王国と開戦するつもりはもはや微塵もないと思いますから。


「すぴー…」


 自分の眼の前では、天族の方があれだけの罵詈雑言を放っていたとは思えない幸せな寝顔を見せてまだ夢の中にいます。
 よほどいい夢なのか、その顔は子供のようにダラケきっています。
 美人が台無しですが、自分はこういう庇護欲をそそるような方の方が好印象を抱きますね。
 犯罪者め、と? グヘグヘ、グヘヘへへ…。犯罪者の思考回路というならば…自分はまさにそうなりますね〜、ウヘヘヘヘ。頰がだらけてしまいます。ヨホホホホ。
 まあ、手を出すつもりなんて微塵もないですけどね。口でほざき、目をいやらしくしても、残念ながら目の前で寝ている天族の方にその気を起こせというのは無理です。
 だって、酔っ払ってダラけた寝顔を敵艦の甲板上で見せる方ですよ? 面白い方ではありますけど、惹かれる方という印象を持つことはできないですね。中身は猪武者思考ですし。
 それに自分は女神様一筋です。他の方には目移りしません。
 むしろあの御方を見た瞬間に心を全て掻っ攫われました。自分で取り戻すことさえ放棄しています。
 本当に御美しい…。ああ、自分の乏しい脳ではあの御方の美しさを表現しきることなど到底不可能です。


「旦那? 虚空を見上げてどうしたんですか? 神官の真似事みたいなことして」


 女神様のことを思い、自分の信仰を捧げていたところ、艦隊司令がやってきました。
 信仰を捧げていた姿を神官の真似事としてみたようです。間違いではありませんね。
 女神様への信仰は済みましたので、自分は艦隊司令の方を振り向きました。


「ヨホホホホ。私事ですので、お気になさらず。何かご用でしょうか?」


 今も忙しく艦隊の海兵たちが動き回る中において、この艦隊の最高司令官が自分のようなよそ者の元を訪れるには相応の理由があるのでしょう。偶然、女神様に信仰を捧げる自分の姿を見かけて興味を持ったとしても、多忙な艦隊司令の身で要件もなく声をかけることはしないでしょう。
 なので何らかの重大な要件があったと推測できます。
 そうでもなければまず声などかけないでしょうから。
 自分の問いに対して、艦隊司令はやはりといいますか、首を縦に振りました。


「旦那にご相談したいことがありまして…」


 口調と表情を見る限り、相談しにくい内容のようです。
 首をかしげたいところですが、目の前の艦隊司令はかなり困っている様子なので、相談に乗ることにします。
 困っている方は放っておけませんから。
 面白そうな匂いがするだけだろ、と、 まあ、確かに面白そうな感じがしますので、それも理由の一つですな。要するに、いつものように利己行為一直線で周りの迷惑考えない煽り魔のままということです。ヨホホホホ。
 クソ外道が!と? ヨホホホホ。お褒めに与り恐悦至極、自分にとっては褒め言葉ですな。ヨホホホホ。


 さて、渋られても仕方ありませんし、まずはその要件を聞き出すことにします。
 自分の方から艦隊司令にその要件の内容を尋ねてみます。


「ヨホホホホ。艦隊司令殿、ここに来た時点で言わなければ損をしますよ。自分はこれでも一応、まあ一応は人族のために召喚された勇者の身です。困った相手がいれば、手を差し伸べるのは当然のことですので、遠慮せずにおっしゃってください」


「旦那…かたじけない」


 自分が促すと、艦隊司令はその要件について語りました。


「実は、斥候からの報告がありまして…我らの後方の海より神聖ヒアント帝国の艦隊が信じられない事に魔族の大軍勢との混成軍を結成して迫ってきているのです。俺もその報告を聞いたときは耳を疑ったのですが、放った斥候は口を揃えて言って来るんです。神聖ヒアント帝国の旗を掲げた艦隊と魔族の連合軍がこの艦隊の背後に、そしてその先にあるソラメク王国の南部海岸地帯を目指して進軍してきているって」


「魔族が、神聖ヒアント帝国軍と?」


 艦隊司令の話を聞いた時、耳を疑いました。
 神聖ヒアント帝国は、ネスティアント帝国に召喚された日に帝都周囲に集まっていた多数の密偵のにも関わっていると目されている、自分たち勇者にとっての要注意国家です。
 話によるとアウシュビッツ群島列国の領土である島々のさらに南の大陸に存在する国家で、人族の中では歴史が古く、人族最大の諜報機関を持っていると言います。
 今回の寝ている天族が招いたと思われるアウシュビッツ群島列国のソラメク王国に対する攻勢と推測されるこの艦隊の騒動にも裏で関わっていたと自分が考えている国家でもありますね。
 その理由は、人族国家による戦国時代と神聖ヒアント帝国の国力から推測しています。
 魔族との最初の交戦を行う位置に存在するネスティアント帝国とジカートリヒッツ社会主義共和国連邦は、周辺国家に比べて頭一つ抜きん出た軍事力を有しており、その上対魔族戦の切り札である自分たち異世界の勇者を召喚しました。これにより人族の国家の中ではほぼ最強格の力を持つに至っています。
 対して神聖ヒアント帝国はその巨大な諜報機関の力により情報網こそ勝るものの、この大国2つとまともに単独で戦える力はありません。
 そこで2つの大国の大陸、そして国境を隔てるソラメク王国とアウシュビッツ群島列国に目をつけたと思います。
 その発端が、自分たちが最初に解決したソラメク王国の子爵領の魔族による乗っ取りですね。
 あの時は当初、ネスティアント帝国はソラメク王国にその情報を流して討伐軍の派遣を要請しました。魔族の脅威がある中で、人族同士で争う暇はなく、もちろんソラメク王国は要請に応じて討伐軍を派遣しましたが、未だに1人の帰還者もありません。
 それを最終的に解決して人質を取り戻したのが、自分たち勇者でした。ほとんどカクさんと副委員長、そして鬼崎さんと足を提供してくれたケイさんの力によるものでしたが。海藤氏もケイさんを助けるために命を張りましたし、自分はその海藤氏を救いました。皆さんが大活躍した出来事ですな。
 貴様は特に何もしていないだろ、と? いや、まあ…自分でもそう思っていますけど。一番活躍していなかったということで、これでも少しは活躍したと思うのですが。ヨホホホホ。
 破壊行為という面でしか活躍していないだろ、と? …ヨホホホホ。御尤もです。返す言葉もありません。
 まあ、この件に関してはある程度解決はしています。
 問題は、そんな大事を人族最大の諜報機関を有する神聖ヒアント帝国が知らないはずがないということです。
 ここは自分の推論ですが、子爵領を魔族に占領されていることを知った神聖ヒアント帝国は、ネスティアント帝国がソラメク王国に要請したのと同じように、この情報をアウシュビッツ群島列国に渡して討伐軍の派遣を要請したのでしょう。
 そしてどさくさに紛れて2つの国を激突させて、疲弊したところを漁夫の利で2つの国家を丸ごとかすめとり、その先に控える2つの大国との決戦に向けて勢力を拡大するのが狙いだったということです。これに関しては証拠もないので自分の完全な憶測ですけど。ヨホホホホ。


 さて、アウシュビッツ群島列国の艦隊を操ったのは天族の方です。
 自分の推論とはいえ、黒幕だろうと考えている神聖ヒアント帝国の軍勢が天族とも人族とも敵対関係にある魔族とともにソラメク王国を目指して艦隊を向かわせているという事態は、こうして色々と並べてみた現状においては明らかにおかしく思えます。
 神聖ヒアント帝国が乗っ取られているにしても、それは天族の仕業のはずでしょう。ここに寝ている方が証人のようなものですし。
 しかし、斥候からの報告によれば接近しているのは天族ではなく魔族との混成艦隊とのことです。
 複数の斥候が同じ報告をしてきたというのであれば、確証はあるでしょう。おそらく間違えないはずです。
 となると、考えられるのは3つでしょうか。
 1つは神聖ヒアント帝国が天族ではなく魔族に乗っ取られているという可能性です。
 もう1つが神聖ヒアント帝国の海軍に偽装している魔族の艦隊であるという可能性です。
 最後の1つが、神聖ヒアント帝国は人族を裏切り魔族に寝返っているという可能性です。


 魔族は人族を畜生としてしかみなしません。その上プライド高いことを考慮すると、人族に偽装するなど、しかもわかりやすい偽装をする理由が思い浮かばないので却下ですね。
 そして同じ理由から神聖ヒアント帝国の寝返りもないはずです。魔族が寝返る人族をまともに受け入れるとは考えにくいですからね。


 ならばどうかという事で、残った可能性は神聖ヒアント帝国がすでに乗っ取られているという事でしょう。
 ソラメク王国の子爵領もすでに乗っ取られていましたし、乗っ取りという手段を採用したとしても何らおかしくはありません。
 考えてみれば、アルデバラン様がやってきた方向も南の海からでしたな。ヨホホホホ。
 いえ、東の海でした、申し訳ありません。
 と、ともかくです。それならばソラメク王国を目指す中で混成艦隊を持っていたとしてもなんらおかしくはありません。


 自分たちを召喚した際にはすでに神聖ヒアント帝国が完全に乗っ取られていたと仮定すれば、あの皇宮に現れた密偵たちも、すでに魔族の配下にされていたという事なのでしょうか。


 なんか、考えてみれば怪しいところが出てきますが、ひとまずそれはそれでしょう。
 艦隊というか混成軍は今もなお、ソラメク王国を目指して進軍していると言います。
 この存在は確実であり狙いも航路から推定ができているので、まずはこの混成軍をどうにかするべきでしょう。


 話を戻しますが、艦隊司令の要件というのは、この混成軍の対応を手伝って欲しいというものでした。


「旦那…俺たちはこの海峡を縄張りとする群島列国の海兵だ。黙ってよそ者の軍を、ましてや魔族の軍勢を通すなんて事はできねえ。頼む、どうか俺たちと一緒に戦ってほしい!」


 土下座をしてきた艦隊司令の方に手を置きます。


「ヨホホホホ。顔を上げて下さい艦隊司令殿」


 艦隊司令が顔を上げます。
 その懇願する目を見返して、自分は頷きました。
 そもそも、自分たちを召喚したのは魔族対抗の切り札としてです。人族の方がこうして助けを求めるならば、魔族が相手ならばなおのこと、自分にはそれに応える理由があります。
 戦闘面は期待できませんが、治癒師の癒しの術は自信があります。


「ヨホホホホ。艦隊司令殿、自分はその魔族と対抗する人族の切り札として召喚されたと聞きました。その人族の皆さんが困っている、危機にあるというのであれば、自分にはそれを助ける理由があります」


「旦那…」


「もちろん、微力ながら力添えをいたしますとも。自分でよろしければ、いくらでも皆さんのお力となりましょう。ヨホホホホ」


 自分の言葉を聞いた艦隊司令殿は深く感謝をした様子で、自分の手を強く握ってきました。


「旦那…本当にかたじけない。この天族相手に大立ち回りをした旦那だ。あんたの力があれば、俺たちの勝利は約束されたようなものだぜ!」


「ヨホホホホ。それはさすがに買いかぶりですよ。自分はそんな上等な勇者ではありませんから」


 それほど上等ではないと言いますか、治癒師という職種上戦闘能力に関しては勇者補正に依存している自分ははっきり言って勇者の中では雑魚です。
 とはいえ、自分の言葉を謙遜と受け止めた様子の艦隊司令殿は、意気も高くし艦隊の面々に向けて号令を発しました。


「よっしゃ、野郎ども! 戦闘準備だ!」


「「「「「サー、イェッサー!」」」」」


 士気も高く、アウシュビッツ群島列国の艦隊は、神聖ヒアント帝国海軍並びに魔族軍の混成軍の迎撃のために、準備に入りました。
 当然、その中には勇者として参戦する自分の姿もあります。
 ヨホホホホ。異世界の艦隊戦とは、面白そうですな〜。

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