少年愛玩ドール

成瀬瑛理

真実の愛、そして永遠

彼にとって少年との出会いは、かけがえのない大切な出会いだった。少年は彼の目の前に突然現れた。そして、孤独で寂しかった心を埋めてくれた少年に彼はいつしか次第に惹かれた。それと同時に、自分に甘えてなついてくる少年が可愛くてしょうがなかった。その少年が自分の目の前からまさに今、消えてしまいそうな儚い現実に、彼は天を憎まずにはいられなかった。唇を噛み締めて震える彼に、ピノは思い立ったように呟いた。
「ねえ、ローゼフ……。ボクはローゼフにとって、役に立ったかな……?」
「何を言っているんだ急に……!?」
彼はとっさに言い返した。
「聞いてローゼフ……」
「ピノ……?」
「ローゼフは一人ぼっちで、寂しかったんだよね……?」
「ああ、そうだ…――」
「ローゼフはボクを誕生させる時、心の中で何を願ったの……?」
ピノはローゼフの顔をジッと見つめると、手を握り返した。
「私は……」
彼は口を閉ざすとピノの顔を見つめた。そして、俯いた表情でポツリと、自分の思いを口に出した。
「私はあの時、話し相手が欲しかったんだ……。そして一緒に笑って笑顔になれるような、そんなたった一人の友達が私は欲しかった…――!」
ローゼフはその言葉を口に出すと、堪えていた涙が瞳からスッと溢れ落ちた。
「だからあいつに人形の話を持ちかけられた時、私はウソでもいいからそう願った。そして、お前が私のもとに現れた…――。お前は優しくて明るくて思いやりがあるとても素直で可愛いドールだ。まさにお前は私が描いた人形だった……。はじめは戸惑ったが、お前のその無垢で純粋な心に私は強く惹かれたんだ。お前の愛が私を孤独から救ってくれた……。ありがとうピノ、お前に出会えて私は本当に幸せだった…――」
彼はピノの冷たい手を両手で優しく包むと、震えた声で感謝の言葉を伝えた。

          

「少年愛玩ドール」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く