少年愛玩ドール

成瀬瑛理

激情

「いいでしょう、答えてあげます。そんな理由など簡単なことです。貴方が1人で寂しそうにしていたから、私は貴方に玩具を与えてあげただけです」
「何……!?」
「それに十分、人形遊びは楽しんだでしょ? オーランド様の言う通り、貴方は長年の孤独から立ち直った。それでいいじゃないですか? 一体、何がまだ不満なんですか? さあ、その剣でピノを殺して契約を解除するのです――」
彼がそう話すとローゼフは頭の中がカッとなった。
「貴様まで狂ったかアーバン!!」
ローゼフは彼から衝撃な話を聞かされると、怒りで拳が震えた。そして、激しい感情を胸の奥でたぎらせた。
「どうやらわからないようなので、私からも貴方様に説明してあげましょう。愛玩ドールはその者が誕生させた瞬間からマスターとなる権利があるのです。当然、自分がその子の生みの親になるのですから何をされても人形は、マスターを受け入れなくてはならないのです。それが愛でも愛じゃなくてもね…――」
彼はそう話すとローゼフのもとに近づいた。アーバンは彼に近づくと、ニコリと笑いながら優雅な素振りで話しかけた。
「誕生させた時点で貴方は愛玩ドールと誓約を交わしたようなものです。一度交わされた誓約は、そのマスターが死に至るまで永遠に交わされます。まさに永遠の愛とも言えるでしょう。実に美しい話だとは思いませんか?」
ローゼフはその話を聞くと大きな衝撃を受けた。
「何……!?」
「そしてマスターが死んで初めてドールは、長い呪縛から解放されるのです。しかし、いくら愛玩ドールと言えでも中には自分が気に入らなかったり、愛が覚める者もいるかも知れません。だから愛玩ドールと誓約を解除したい者は、あることをするのです。それが魂の慰めの儀式とよばれる。通称、ドール殺しの儀式でございます」
アーバンは彼にその事を話すと優雅にお辞儀した。ローゼフは衝撃的な話を聞かされると、その場で激しく動揺したのだった。

「少年愛玩ドール」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く