少年愛玩ドール

成瀬瑛理

魂の儀式

数日後、商人が骨董品を売りに屋敷に訪れた。彼は直ぐさま商人に怒鳴って怒りを露にした。
「このウソつきのペテン師め……! 人形に話かけても返事はかえってこなかったぞ!?」
そう言って彼は激怒した。
「当たり前ですよ。だって人形なんですから返事は返って来ませんよ?」
「な、何だと……!? やはり貴様はペテン師だな!」
ローゼフはそう言って彼を見ながら目を細めたのだった。
「いいですかローゼフ伯爵、そのままでは只の人形です。この前そう言ったでしょ?」
「なんだと……!?」
アーバンが呆れた表情で言い返すと、ローゼフは急に頭がカッとなった。
「この前、その話を言いかけましたら途中で貴方様の使用人に外に閉め出されましてね。あの日は冷たい雨の中を…――」
「ええい、うるさい黙れ! 早くこの人形をなんとかしろ!」
ローゼフは機嫌悪そうに言い返すと、商人に人形を乱暴に押し付けた。
「……わかりました。では、今から人形に魂を宿らす儀式を始めましょう」
「魂の儀式…――!?」
その言葉に彼は目を細めた。
「この人形に魂を宿らす事が出来るのは、この人形の主人となる者だけです。ですから今から私の指示に従って下さい」
「何故わたしがペテン師のお前の指示など……!」
彼は命令されることに不愉快だと感じると、あからさまに態度に出た。
「では、このままでよろしいですか?」
アーバンがそう言い返すと、ローゼフは舌打ちをしてイラついた表情を見せた。
「うるさい奴だ、いいからさっさとやれ……!」
ローゼフがそう言って返事をすると、商人は言われるままに指示を出したのだった。

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