少年愛玩ドール

成瀬瑛理

愛玩人形

「このビスク・ドールは他の人形とは遥かに違います。これこそがまさに究極のドールでございます。きっと貴方様も驚くに違いません。今から話すことは他言無用です。誰にもこのことを話してはなりません。いいですねローゼフ様……?」
商人のただならぬ言葉に彼は頷いた。
「ああ、わかった。これはお前と私だけの秘密だ」
商人は人形を手に取ると真剣な表情で話し始めた。
「最初に言いますが貴方様は霊の存在を信じておられます。それこそ超自然現象や、神や天使や、悪魔さえ信じておられます」
「そうだ。だったらなんだと言うのだ?」
「まさにそこなんです! 今から話すことはまさにそれなのです!」
アーバンは興奮気味の様子で話すと軽く咳払いをした。
「ゴホン……いいですかローゼフ様、これは特別な骨董品でございます。きっと今まで貴方様がみてきた骨董品とは遥かに違います。タロット占いも、水晶占いも、ウィジャボードも、霊との交霊術よりも、遥かに魅力的なものです」
商人の言葉に思わず聞き返した。
「知っていたのか……?」
「はい、貴方様の執事が私にそう話したのです。貴方様がオカルトに手を出していることを嘆いていました」
その話に頭がカッとなると、舌打ちをして愚痴をこぼした。
「あのおしゃべり執事め……!」
「この人形を一言で例えると、摩可不思議な人形でございます。もっと砕いて言いますとこの人形は人の愛を欲しがる人形です!」
「あ、愛……? 愛を欲しがる人形……? バカな、急に何を言っているのだお前は……!?」
彼はその言葉に思わず反応すると、両手で胸ぐらを掴んで問い詰めた。

          

「少年愛玩ドール」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く