宇宙の星くず

春田 よぎり

32話目 物語の中の人

好きとか
嫌いとか
愛してとか
憎んでとか
全部
どうでもよかった
本当のところ
ただ僕は
まるで
綺麗な絵を見た時みたいに
心に染み込むような
淡い愛しさを
君に感じてほしいだけだった
それは
恋愛的なものではなくて
よくわからない
無償の愛
もどかしい
手に入らない
そんな感覚
それに
君が振り回されてほしい
そうなってくれたら
なんともいえず
嬉しいのかもしれない
僕の存在が
君の心の底に
住み付けばいいと
醜い僕の
ただのわがまま
不意に抱きしめたくなるのが
恋人でも
家族でも
飼っているペット
でもなくて
会ったことも無い
この世に存在しない
僕であればいい
という
あるはずのない
よくばりな心
物語の中から
僕に憧れる
君を見ている

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