モンスターのスキルを奪って進化する〜神になるつもりはなかったのに〜(修正中)
第36話:とある御伽噺話
説明会です。眠たくなると思いますので姿勢を楽にして読むといいです。
朝。寝間着から着替えてから朝食を食べてローズ先生を待つ。暫く待っているとドアを開けてローズ先生が入ってくる。
「本日は前回に中断したところから再開します。まだまだ教えないといけないところがあるのでペースを少し早くします。付いてこれなくなったら言ってください」
「はい」
『遥か昔、人間は獣人、魔族、エルフ、ドワーフ、妖精族と戦争をしていた。戦争の理由は種族としての力への嫉妬、資源を巡ってーーなど、キリがないほど挙げられる。
最初は異種族が圧倒していたが、次第に人間が圧倒するようになる。一騎当千の異種族でも万の人間、10万の人間、100万の人間に襲われてはひとたまりも無い。
当初は獣人、魔族、エルフ、ドワーフ、妖精族達も人間と和解しようとしていたが家族や愛する人、友を殺された憎しみによる復讐は更なる憎しみを呼び、戦争はより悲惨になっていった』
『そんなある時、『魔界』と呼ばれる世界より『邪神』と呼ばれる存在が攻めてきた。そんな軍団に近くにいた兵士達が襲いかかるが『腕の一振り』‥‥‥たったそれだけで万の軍勢が殺された。
人々は畏怖し命乞いをした。そんな人々に邪神はこう言った。『妾はこの世界を滅ぼす。理由はない。ただの暇潰しだ』と。その話を聞いた人間の諸王、獣人の王『獣人王』、魔族の王『魔王』、エルフの王、ドワーフの王、妖精族の王『妖精王』は一時戦争を休戦、協力してこの存在を討つ事を決めた。
そんな時、各種族の中でも一番強い者が創造神の使途に任命された。使徒に命じられたものに与えられた使命は『世界を守れ』、ただこれだけだった』
『使徒と各種族の軍団、邪神とその手先による闘いは苛烈を極めた。人々は勇気を出して邪神と闘い遂に使徒達が邪神に魔界へと追い返した。その時、邪神は『妾は再びこの地に攻め入ろう。その時まで精々束の間の休息を味わうが良い』と不穏な言葉を残して魔界へと去っていた。
各種族の王は戦争を完全に止め、来るべき日に備えるために協定を結んだ。それから1000年‥‥‥今では差別もなくなり人々が平和に暮らしていると云う‥‥‥しかしそれが数多くの犠牲の末に手に入れたものだという事を忘れてはならない‥‥‥』
「以上が世界に伝わるおとぎ話のような実話です。所々、わからない単語があったかもしれませんがそれは後々知っていきましょう」
そんな闘いが有ったのか‥‥‥悲惨すぎるな‥‥‥。
「ともあれ、このようなことが二度と起きぬように人々を差別したりしてはいけません。分かりましたか?」
「はい‥‥‥」
というかもともと人を差別する気なんてないし、今の話を聞いたらなおさら差別なんてしないよ。逆に今の話を聞いた後でも差別できるならその人は『真性のドS』かクソ野郎だ。
「気を取り直して、授業を再開します」
何回も同じ話をしていたらどんなに悲惨な話でも慣れるか‥‥‥。
「本日お教えするのはスキルの獲得方法です」
何!?スキルの獲得方法だと!?続けてくれ。
「『スキル』の獲得方法は二種類あります。一つ目は『親から受け継ぐ』、二つ目は『後天的に自力で獲得する』です。一つ目の代表的な例が『祝福の儀』ですね。ですが、『祝福の儀』を受けなくても10歳になればスキルは発現します。でもほとんどの人は『祝福の儀』を受けます」
「二つ目は‥‥‥そうですね~【鑑定】の獲得方法を教えましょうか。【鑑定】の獲得方法は実に簡単です。ただ目を閉じて『情報を得たい。人のことを知りたい。モノのことを知りたい。モンスターのことを知りたい。』などなんでもいいですから『知りたい』と思うことです。ですが、非常に獲得しづらいスキルな上に効果もレベルが低いうちは使い物にもならないので獲得はお勧めしません」
「今教えた【鑑定】は何の変哲も無い普通のスキルーー『普通スキル』と呼ばれています。【剣術】は武術のスキルーー『武術スキル』と呼ばれています。基本的に『武術スキル』は後天的ーーつまり、『祝福の儀』を受けた後でも自力で獲得できます。【火魔法】などの魔法のスキルーー『魔法スキル』は自力では獲得できないです。ですが自力でなければ獲得できるとされています。自力以外で獲得する方法で代表的なものはこの『能力巻物』を使うことです」
ローズ先生はポーチ型の魔法袋から巻物を取り出した。
「この『能力巻物』に書かれていることを読み上げると能力巻物に刻まれている『能力』を得ることができます。が、大抵の能力巻物は一度使用すると二度と使用できない使い捨てのものです。そのため非常に高値で取引されてます。能力巻物は『ダンジョン』もしくは『迷宮』と呼ばれている場所の宝箱から手に入ります」
「その他には『特殊スキル』や『固有スキル』、『種族固有スキル』があります。これらも説明していきましょう。『特殊スキル』というのは特殊な条件を満たすか特定の場合になったら発現するスキルです。その効果は強力なものが多くスキルを欲しがる人が多いです。残念ながら『特殊スキル』の獲得方法は一つも解明されていません。まあ、解明されたらされたで犯罪に利用する人が増えるから解明されない方がいいのかもしれませんね」
「『種族固有スキル』は種族固有スキルと言われていますがその種族しか所持していないわけではなくその種族が必ず所持しているだけでその種族以外の種族が獲得できないわけでは無いです。少しややこしい説明になりましたね。うーん‥‥‥必ずそのスキルをその種族が所持ーー持っているというのが分かれば十分です」
「最後に説明するのは『固有スキル』です。『固有スキル』は世界でただ一人もしくは一体しか所持できないスキルのです。その効果は千差万別ーー色々あり、そのどれもが強力無比ーーとてつもない力を持っています。このスキルだけは生まれた時に与えられるもので『祝福の儀』を受けた後に獲得することは絶対に儀不可能です。ただやはり何事にも例外があるように『固有スキル』にも例外があります。その例外とは同じ『固有スキル』を持つ人が現れたことです。より詳しく言うと、『固有スキル』を持っている人が死んだ後、同じ『固有スキル』を所持する人が現れたようです」
「これにて本日の授業は終わりです。ですので‥‥‥起きてください」
「ふぇ~?んん~‥‥‥あと5分だけ~‥‥‥」
「はぁ‥‥‥あと5間だけですよ」
「おっけ~‥‥‥すぅすぅ‥‥‥」
ーー5分後
「シズナ様、起きてください」
「あと10分‥‥‥」
「起きませんね‥‥‥それに時間が増えてますし‥‥‥『気づけ薬』でも飲ませたら起きますかね‥‥‥」
いま‥‥‥なに、か‥‥‥ふ、おんな‥‥‥ことば、がきこ‥‥‥えたような‥‥‥。俺は虚ろな意識の中そう思った。
次の瞬間、俺の口の中に苦味が広がった。またなのか!?
俺は咄嗟の拒絶反応によって何か吐いた。また液体だ‥‥‥ということはこれは『気付け薬』か‥‥‥。
「起きましたか?」
あー‥‥‥怒ってらっしゃるよ、ローズ先生。どうしよう‥‥‥。
「ごめんなさい」
俺は頭を下げて謝った。これで許されるかな‥‥‥。
「はぁ‥‥‥退屈なことなのは自覚しているので大目に見ます。が、あまり寝ないようにしてください。寝てしまうと教えている意味がありませんので」
「はい」
『はい』と言ったが正直‥‥‥あまり守れるとは言えないな。
「これにて本日の授業は終わりです。ではシズナ様、さようなら」
「さようなら」
何気に怒られたのこれで2回目だな‥‥‥3回目にならないようにしなくちゃ!!
神様関係の話を入れるとどうしても短くなったので水増しにスキルの話を入れました。作者からしても何書いてんだ?ってなっているので深く理解する必要はないです。
簡単にまとめると、戦争あった→邪神来た→団結して闘った→邪神、魔界へバイバイ、以上です。
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