モンスターのスキルを奪って進化する〜神になるつもりはなかったのに〜(修正中)

刺身食べたい

第4話:3年間(後編)

ーー2歳

   1歳の時から練習していたおかげか、ある程度喋れるようになった。まだまだ、所々拙い箇所があるが日常会話は成り立つであろう。
   早速、会話してみたいと思い、メイドに話しかけた。

「シズナ様、お食事です」
「だりがどう」

   緊張したせいであまり練習の成果が出なかったが、意図は伝わっただろう。

「し、シズナ様が喋ったっっっーーー!?」

   メイドの驚きようも無理はない。俺は一度もメイドが居る時には練習をしていないからだ。案の定、メイドは驚いた。今まで一度も喋らなかった赤ちゃんが喋ると嬉しいだろう。
   しかし、メイドさんは立ったまま、した。‥‥‥流石にこの反応は予想外だった。まさか、失神するとは‥‥‥そんなに驚くことか?

「レマ、一体どうしたの!?」

   ドアが勢い良く開き、母さんが入って来た。

「レマ、レマ!!しっかりしなさい!!」

   母さんがメイドさんを揺さぶっている。‥‥‥揺らしすぎだろ。そのままだと、気持ち悪くなって吐くぞ。

「はっ!?奥様!?シズナ様がーー」
「シズナが‥‥‥シズナがどうしたの!?」
「ーー喋りました!!私に『ありがとう』と!!」
「それは本当!?今日はお祝いよ!!」

   女性同士で盛り上がっている‥‥‥母さんは親バカだな‥‥‥。


ーー3歳

   言葉の呂律がだいぶ回るようになった。これも日頃の練習のおかげだ。3歳になった頃から、本の読み聞かせが始まった。いかにもファンタジーらしいドラゴンやら悪者やらに囚われたお姫様を勇者が助けるといった話だ。
   『ヒーローが悪者を倒してヒロインを助ける』といった風な物語が多い。んで、それを読んでーー読んでもらってーー思ったのが、どこの世界でもこんな風な物語が好まれているということだ。まあ、理にかなっているから当然かもしれないが。
 ただ、前世で読んでいた『ダークファンタジー』モノが無かった。あの手のものは意外と好きだったから、読めないのは少し悲しい。

   他には、身長が伸びたおかげでジャンプすればドアノブに手が届いて部屋の外に出れるようになった。ただ、着地に失敗すると痛いのが難点だ。
   そうして、部屋の外に出ることに成功するのだがーーすぐに人に見つかって部屋に戻されてしまう。部屋に戻されないためには人に見つからないほうがいいのだろうが‥‥‥この家は人が多い。それに、隠れることができる場所が少ない。
   ということで、別の方法を考えることにした。

   部屋を抜け出して家を探索していたら、案の定すぐに見つかってしまった。ここで、さっき考えた方法を試そう。
   その方法とはーー『うるうる目』だ!

   赤ちゃんの可愛さを利用したこの方法はーー見事に成功した。

「うっ‥‥‥し、仕方ないですよ。少しだけですからね」

   この方法は相手に罪悪感を強制的に持たせるというある意味卑怯な方法だ。‥‥‥しかし、探索の為に使うのなら『許される』『許されない』などと、訳のわからないノリツッコミを一人でしているーー脳内でーー間に連れてこられたのはリビングだった。
   リビングはリビングなんだろうけど‥‥‥広すぎる‥‥‥。あまり使い道が無さそうだなぁ~。

   リビングの後は、キッチン、書斎を見て回り部屋に戻った。

   これが今から3年前と2年前とつい最近の話だ。実際にはもっともっと色々あったがあまり覚えていない。楽しかったような気はするが‥‥‥。

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