火属性魔法しか使えないけど世界最強を目指す

一宮 カエデ

アルセナ魔法学校

今日から俺は学生だ。
俺が住む領土から少し離れたところにある国、【アルセナ国】にある【アルセナ魔法学校】。

経済的なゆとりがある貴族や優秀な農民位しか入れない歴としたお坊っちゃま、お嬢様学校である。

今日はクラス振り分け試験がある。
試験は簡単。
一次試験では知力を計り、
二次試験では魔法、
三次試験では体術や剣術の試験が行われる。

ちなみにこの試験で落とされることはない。
結果は翌日学校の掲示板に張り出される。
本当にただのクラス振り分け試験だ。

俺は一週間前から学校の寮に引っ越した。
フォーラは泣きじゃくったが、めちゃくちゃ慰めて納得してもらった。

「君がホース君の弟さんかな?」

俺を誰かが俺を呼び止める。
振り向くとそこには白いひげが生えた初老のおじさんが立っていた。

「あの、どなたでしょうか?」

「わしか? わしはこの学校の理事長じゃよ」

「あぁ、理事ちょ、理事長!?」

「そうじゃ」

いやいや、こんな俺に話しかけ……………………

「俺、兄さんみたいに魔法使えませんよ?」

「なんじゃ? そうなのか?」

やっぱり…………。

「俺、単属性しか持ってませんよ?」

「ほっほ、それでも来てくれてうれしいよ」

「ありがとうございます」

兄が言っていいた通り、理事長は優しい。
兄が夏や収穫時期に戻ってきていた。
その時に色々とお土産話を持ってきてくれたのだ。

「兄さんから聞いていた通り、優しそうな学校でよかった学校でよかったです」

「それなんだが…………少し注意をしとこうと思ってな…………」

「注意?」

「実はこの学校の農民差別はあんまり良くないんじゃよ…………」

兄さんの時にもいろいろあったんだろう。

「わかりました。 肝に銘じておきます」

「試験を受ける生徒は集まってください!」

試験の面接官が学校の校舎前に生徒を集めている。

「すいません、俺はこれで」

「おぉ、頑張っておくれよ」

俺と学園長は軽い挨拶をして別れた。

別れた後、俺は生徒が並んでいた列に並ぶ

「おらおら! どけ! 俺様を誰だと思っている!」

なんかまた嫌な奴が現れたな……。

「俺様は王家の分家であるサードル家の者だ! どけろ!」

「そーだそーだ! サードル様に道を開けろ!」

周りにとりつく雑魚が出てきた。

「君、ここでは身分差別は禁止だよ」

「っち! めんどくせーな!」

試験監督が注意してくれたお陰でサードル様はおとなしくなった。

「受験番号1から50まで最初は記述、51から100は魔法の実技、101から148までが体術の試験を行う。 それ以降の順番はこれを回していく。 以上! 場所は掲示板に張ってある。 よく注意して来るように」

俺の受験番号は138……と言うことは、最初の試験は体術か……。

俺は体術の試験へと向かった。

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