俺は今日から潔癖吸血鬼
2滴目:告白
思い当たることは特にない。あるといえば夢として切り捨てていたあの出来事だ。
そう、おばあさんとの不思議な出来事。
それしかないと思った俺はおばあさんと出会ったところへ戻ってきた。
だがやはりいつも通り普通だ。
おばあさんを探しだすしかないらしい。
近所を駆け回った。3時間くらいだろうか。
そこでもう一つ思い出したのがおばあさんと関わったきっかけだ。
奥村………。
俺はこれまで無いほどのスピードで1つの場所へ向かった。
「菜々ッ!!」
「………………どした?そんなにあわてて」
行っている学校は違うがこいつが明ともう1人の幼馴染みである奥村奈々(おくむらなな)だ。
恥ずかしい話、俺が他人で触れることができるのは明と菜々くらいである。
「あれー?ゆ悠真ったら私に会いたくなっちゃったのかなー?」
「待ってくれ!突然来たのは悪いけど、今はそんなこと話してる場合じゃない!」
「ちぇっ、つまんないのー。じゃあご要件は?」
俺がこんなに慌ててるのにいつも通りのマイペース。
菜々は金髪のポニーテールといった日本人離れした髪にすこし鋭い目をしている。
それに対して性格は元気で明るくギャップに周りの男子達は一網打尽らしい。実は俺も前から菜々のことが……
「少し前におまえの家におばあさんが来なかったか!?」
「んー?そんな人はうちには来てないけど?」
いつものマイペースで菜々が答える。
「そうか、いきなりごめんな、ありがとう」
そう言って菜々の家から離れようとした途端。
「悠真、なにか困ったことでもあるの?」
菜々は普段、あまり考えごとをしているようには見えないが人の感情を察するのがとてつもなく早い。
でも菜々にはこんなことは言いたくない。
「いや、何でもないよ。心配してくれてありがとう。じゃあ俺は帰るから…」
「まって、それ。悠真のいつもの悪い癖。何かあるなら私に相談して?」
ギュッと俺の服の裾を掴んで言った。それも普段とは裏腹に真剣な眼差しで。
明日、明に相談しようと思ったが、明に相談したら爆笑されて信じてもらえないのが目に見えてきた。だったら…
「ありがとう。じゃあ聞いて欲しいことがある。少し聞いてくれ。」
こうして俺は彼女の家に入っていった。
菜々の部屋で学校の帰りの出来事を話した。
おばあさんに出会ったこと、家で倒れたこと、そして、吸血鬼になったこと。
俺は目を大きく見開いて赤黒く光った目をみせ、口を開け鋭い牙がついた歯を見せた。
「こんなことって、あるんだね…」
菜々は明らかに動揺しつつも真実を受け止めてくれた。
「これからどうするの?そんな牙人に見られたらおそらくタダじゃ済まないよ…」
真剣に自分のことを考えてくれているのを見て俺は正直ホッとした。
もっと驚いて逃げてしまうほどだったらどうしようかと思っていた。
「んで、そのおばあさんって私の家に用があるって言ってたの?」
「そこは正直俺もわからない。でもたしかにお前ん家を聞かれた。ここら辺で奥村といったらお前しかいないしな。」
「うん。そうだね…」
自分の気も紛らわせたいと色々な話をしていたが、彼女はとても深刻そうに悩んでくれていた。
そんな様子を見て少し嫌気が差してきた。もう2時間近くになってしまう。
「じゃあ俺はそろそろ帰るよ。長居してごめん。聞いてくれてありがとう。」
「あっ、もうこんな時間か!こっちも無理やり聞こうとしてごめんね。」
そうして、菜々が玄関まで見送りをしてくれた。
「悠真、何かあったらすぐ連絡して。バイバイ。」
「うん、ありがとう。じゃあね」
別れの言葉を告げて俺は家に帰った。
そう、おばあさんとの不思議な出来事。
それしかないと思った俺はおばあさんと出会ったところへ戻ってきた。
だがやはりいつも通り普通だ。
おばあさんを探しだすしかないらしい。
近所を駆け回った。3時間くらいだろうか。
そこでもう一つ思い出したのがおばあさんと関わったきっかけだ。
奥村………。
俺はこれまで無いほどのスピードで1つの場所へ向かった。
「菜々ッ!!」
「………………どした?そんなにあわてて」
行っている学校は違うがこいつが明ともう1人の幼馴染みである奥村奈々(おくむらなな)だ。
恥ずかしい話、俺が他人で触れることができるのは明と菜々くらいである。
「あれー?ゆ悠真ったら私に会いたくなっちゃったのかなー?」
「待ってくれ!突然来たのは悪いけど、今はそんなこと話してる場合じゃない!」
「ちぇっ、つまんないのー。じゃあご要件は?」
俺がこんなに慌ててるのにいつも通りのマイペース。
菜々は金髪のポニーテールといった日本人離れした髪にすこし鋭い目をしている。
それに対して性格は元気で明るくギャップに周りの男子達は一網打尽らしい。実は俺も前から菜々のことが……
「少し前におまえの家におばあさんが来なかったか!?」
「んー?そんな人はうちには来てないけど?」
いつものマイペースで菜々が答える。
「そうか、いきなりごめんな、ありがとう」
そう言って菜々の家から離れようとした途端。
「悠真、なにか困ったことでもあるの?」
菜々は普段、あまり考えごとをしているようには見えないが人の感情を察するのがとてつもなく早い。
でも菜々にはこんなことは言いたくない。
「いや、何でもないよ。心配してくれてありがとう。じゃあ俺は帰るから…」
「まって、それ。悠真のいつもの悪い癖。何かあるなら私に相談して?」
ギュッと俺の服の裾を掴んで言った。それも普段とは裏腹に真剣な眼差しで。
明日、明に相談しようと思ったが、明に相談したら爆笑されて信じてもらえないのが目に見えてきた。だったら…
「ありがとう。じゃあ聞いて欲しいことがある。少し聞いてくれ。」
こうして俺は彼女の家に入っていった。
菜々の部屋で学校の帰りの出来事を話した。
おばあさんに出会ったこと、家で倒れたこと、そして、吸血鬼になったこと。
俺は目を大きく見開いて赤黒く光った目をみせ、口を開け鋭い牙がついた歯を見せた。
「こんなことって、あるんだね…」
菜々は明らかに動揺しつつも真実を受け止めてくれた。
「これからどうするの?そんな牙人に見られたらおそらくタダじゃ済まないよ…」
真剣に自分のことを考えてくれているのを見て俺は正直ホッとした。
もっと驚いて逃げてしまうほどだったらどうしようかと思っていた。
「んで、そのおばあさんって私の家に用があるって言ってたの?」
「そこは正直俺もわからない。でもたしかにお前ん家を聞かれた。ここら辺で奥村といったらお前しかいないしな。」
「うん。そうだね…」
自分の気も紛らわせたいと色々な話をしていたが、彼女はとても深刻そうに悩んでくれていた。
そんな様子を見て少し嫌気が差してきた。もう2時間近くになってしまう。
「じゃあ俺はそろそろ帰るよ。長居してごめん。聞いてくれてありがとう。」
「あっ、もうこんな時間か!こっちも無理やり聞こうとしてごめんね。」
そうして、菜々が玄関まで見送りをしてくれた。
「悠真、何かあったらすぐ連絡して。バイバイ。」
「うん、ありがとう。じゃあね」
別れの言葉を告げて俺は家に帰った。
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