復活魔王の国家建国!

しゃけちゃづお。

プロローグ

静寂。暗闇。
まるで出口のない迷宮に閉じこめられているようだ。

寒い。孤独が蝕む。
水の中で身動きが取れない感覚にとても似ている。

どこかも分からない闇の中に私はいた。
一寸先は闇、と言うが一寸前も闇らしい。

もうどれくらいたっただろうか。

そんな場所を長い、長い間歩き、もがき、苦しみ続けた。

歩く…とは言うが、進む感覚もなければ足に来る感覚もない。

空腹。体力も衰弱していくのがわかる。

そんな中、一筋の光が見えた。

蛍…? のような小さな光だ。

小さくとも暖かい、不思議な光だ。

進むにつれて少しずつ大きくなり私の身を包んだ。

まるで、暗い部屋の中にいたのにいきなり電気がついたように。


………その瞬間だった。
パァっとあたりの景色がいきなり変わったのである。


長い間暗闇しか見えなかった私にはとても眩しく、かつ鮮やかな光景だった。




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