異世界転生した俺は最強の魔導騎士になる
第10話
身体強化によって底上げされた身体能力はハイオークの動きを上回るものだった。
しかし、深々と突き刺さった槍の怪我の影響により、左腕は満足には動かせない。
おまけにこの小さな身体だ。
身体への負荷は大きい。
あまり長時間この強化状態を維持させるのは危険かもしれない。
安全に戦う上でも飛翔してハイオークとの距離を取りたかったが、片腕が使い物にならないせいで飛翔の魔法も扱えなくなっている。
飛翔の魔法は全身のバランスを保って魔力操作しなければならないからだ。
やはり、こんな事になる前にリリアさんから治癒魔法の高位魔法をもっと学んでおくべきだった。
身体の状態は最悪。
ならば、短期決戦で終わらせる。
風魔法を身に纏い、速度を上げて地を駆ける。
三匹のハイオークのうち二匹はバレット・ショットを食らっているが、そんなものは無かったかのように素早く動いて俺へと迫ってくる。
まずはこの素早い動きを止めるべきだ。
俺は右手をハイオーク達へと掲げ、光の球を放つ。
その弾速は遅かったが、ハイオークの三匹はそれを警戒しながら見つめる。
注目してくれて、何よりだった。
直後、その光の球は爆発し、閃光を放つ。
魔法のフラッシュバンである。
三匹のハイオークはあまりの眩しさに目を覆う。
これでコイツらの視界はしばらく使い物にならないはず。
すかさず俺はアイス・ジャベリンを作り出し、それを双剣のハイオークに放つ。
ハイオークは防ぐ事も出来ず、その胸に氷の槍が突き刺さり、身体を凍らせていく。
直後、ハイオークが雄叫びを上げるとその身体を侵食する氷を吹き飛ばした。
それだけじゃない。
身に付けていた黒金の鎧も弾け飛ぶ。
赤い目はより強い輝きを放ち、身体から蒸気のようなオーラが放たれている。
この状態……知識としてだけは知っている。
狂乱の闘気。
理性を外し、代わりに身体能力を飛躍的に引き上げる荒技だ。
さっきまでとは段違いの速度で迫るハイオーク。
他の二匹も雄叫びを上げ、バーサーク化し、視界を取り戻したようだった。
目前に迫る双剣の刃。
即座に形成したバレット・ショットを三発放つ。
胴体を三発貫くが怯むことすらしない。
逆に魔法を放った俺の隙を見て、その反撃の一薙ぎが俺の胸を掠める。
咄嗟に身を引かなければ首が飛んでいた。
冷や汗をかく俺だが、安堵するのはまだ早い。
一薙ぎを空を斬ったハイオークはその勢いそのまま一回転し、二本の長剣が再度薙ぎ払われる。
即座に構築する厚い土壁。
薙ぎ払いがそれを切り裂いていく最中、土壁を急速に変性させ鉄に変える。
二本の長剣は鉄の塊に包まれ微動だにしない。
その出来事に驚愕したハイオークは動きを止める。
動きの止まったハイオークの顔面に向けて手を翳す。
放つのは火炎の噴射魔法、フレイム。
その火炎を凝縮させ、更に火力を一気に高める。
ジノのように長時間は使えないが、瞬間的な発動なら俺にも出来る。
火炎の噴射の上をいく一筋の熱線。
ヒートブラストである。
ハイオークの頭を熱線が突き抜け、大穴をあける。
少々グロい光景だが、そんな事に構っている暇はない。
膝を落とすハイオークごと、大振りされた大斧が切り裂き俺へと迫る。
飛び退いて回避し、即座に魔法構築。
休む暇などありやしない。
土魔法と水魔法を組み合わせ、魔法を発動させる。
すると、大斧を持ったハイオークの足元が泥濘み始める。
地面が沼に変わり、足がとられたハイオークは歩くこともままならない。
その沼のような地面を変質させ、急速に固めていく。
足首までが固められたハイオークはその足を引き抜こうと、足元に目をやっている。
動けないハイオークに手を向けて、魔法陣を展開する。
放ったのは長い疾風の刃、ゲイルブレイド。
それはまるで巨大なカマイタチのよう。
風の刃は動けないハイオークの胴体を両断する。
膨大な血飛沫を撒き散らして生き絶えるハイオーク。
俺は最後に残ったピッチフォークを待ったハイオークに目を移す。
あと一匹。
最後のピッチフォークを持ったハイオークは大楯を構えて突進してきていて、もう目前まで来ていた。
もう一度地面を泥濘みに変えようと魔法を展開するが、それを察知したハイオークは地面から大きく跳躍し、俺にピッチフォークを投げつけて来る。
俺も身体強化によって跳ね上がった反射神経により、寸前で躱す。
しかし、魔法の構築は中断されてしまった。
地面に降り立ったハイオークはもう一度跳躍し、そのまま盾を構えて突っ込んでくる。
こちらもサッカーボールほどの石の塊を作り出し、宙に浮かせる。
それに右手を添えて変性させると鉄の塊の砲丸に変わる。
砲丸の前に魔法陣を展開、水魔法によって強力な水圧の放水を生み出し、砲丸を吹っ飛ばす。
その放出さられる水に回転も加え、貫通力と速度も上がる。
目の前に迫るハイオークは盾ごと吹っ飛ばされる。
盾は大きくひしゃげ、貫通力のある放水が身体にぶち当たり巨体が吹っ飛ばされる。
地面を転がるハイオーク。
すぐ様俺はそこから魔法陣の色を変え、風魔法へと変化させる。
風魔法による大気の操作により、凍てつく竜巻を放つ。
体勢を立て直そうとしているびしょ濡れのハイオークに凍りつくような烈風が当たると、たちまちその身体が凍りだす。
地面もろともガチゴチに固め、風が吹き抜けた一面が凍りつき、キラキラと煌き出す。
それを見届けて、俺はガックリ膝を落とし、掲げた手を下ろす。
突き刺さった槍を掴み、勢いよく引き抜く。
激痛が走り、視界が一瞬真っ赤に染まる。
カランっと切断されて短くなった槍を地面に落とし、直ぐに傷口に治癒魔法をかける。
痛ぇ。
正直、死ぬかと思った。
戦いが終わった事で力が一気に抜ける。
治癒魔法の傷を癒やすヒーリングと、自然治癒力を高めるリジェネーションを併用して使っていく。
みるみる傷口は塞がっていく。
しかし、その肩も服も自分の血で真っ赤に染まっている。
痛みも傷口が塞がってはずなのに、未だに残っている。
俺は一旦身体強化と身体硬化を解いた。
身体が急激に重くなる。
これを使った後の倦怠感は凄まじい……。
かなり身体に負荷をかけてしまったようだ。
俺はゆっくり立ち上がり、自衛団の人達の下に向かう。
皆意識は失っているが、息はある。
壊れた材木の下敷きになってる人を助け出し、広い地面に並べて治癒魔法をかけ、応急処置をしておく。
これでなんとかなる。
良かった……。
一人も死ぬことは無かった。
教会に行って、早くこの人達を救護してもらわないと。
教会へと足を向けると、背後からビキビキッと音がした。
おい、まさか……っ!?
振り返れると、ハイオークの氷像にヒビが入っていく。
ヒビは瞬く間に広がり、バキンッ!と音を立ててその氷が砕け、中からハイオークが出てくる。
雄叫びを上げ、こちらをギロリと睨みつけてきた。
なんつう奴だよ、どんだけ頑丈なんだ?
いや、凍らせる前に身体硬化を高めたのか!?
それで身体を守りやがったのか?
未だ狂気のオーラを放ち続けているハイオーク。
数歩歩き出した後に、一気に駆け出してきた。
狙いを定められないようにジグザグに走って距離を詰めてくる。
物を考えるような理性は吹き飛んでいるはず。
きっと直感で狙われないように動いているのだろう。
俺は両手を地面につけると、広範囲の炎の壁を作り上げる。
その紅蓮の炎は高くそびえ立つ。
フレイムウォールである。
この熱と炎の勢いがあれば近付く事など……。
しかし、その炎の壁を突き抜け、ハイオークは体当たりをしてきた。
驚く間も無く、俺の小さな身体は吹き飛ばされた。
まるで車に跳ねられたかのように地面を転がり、地面に倒れ伏す。
グッタリ地面に倒れ込んだまま、身体が動かなくなる。
全身が軋み、骨も至る所が折れてるようで、激痛が至る所から走る。
口の中も切れたようで、血の味がする。
身体硬化も身体強化も解いてしまった事が致命的だった。
倒れ込んだまま動くことも出来ない。
ハイオークは身体を未だ燃やしながら、倒れている俺に近付いてくる。
燃えていることなど気にもとめていない。
俺は闇に落ちそうになっている意識を必死に保つ。
そして辛うじて動く片腕震えながら空に掲げ、光の球を打ち上げる。
その光の球は空高く舞い上がり、大きな光を放つと、直ぐに消え去った。
無茶する前に呼べって言われたけどな。
無茶し過ぎちまった。
悪い、ジノ。
お前が来るまでは持ち堪えさせるつもりだったんだけどさ……。
そして意識が段々と薄れていく。
瞼が重い。
閉ざされる視界の隅で、隣に降り立つ影を見た。
あぁ、やっぱりお前は……。
呼んだら、すぐ来てくれるんだな。
「悪ぃな……ジノ……」
「すまなかったな、シン。
こちらも急いで来たのだが。
村の周りに散らばったオークを駆除するのに時間がかかってしまった」
そう言って俺をゆっくり抱き起すジノ。
「あとは任せろ」
その言葉を耳にすると、俺は安心して目を閉じる。
この身体でこんだけやれば、上等だったろ?ジノ。
でも、俺はもっと強くなるからよ。
それまでは……もう少し、頼らせてくれよ……。
そして俺の意識は闇に落ちていった。
しかし、深々と突き刺さった槍の怪我の影響により、左腕は満足には動かせない。
おまけにこの小さな身体だ。
身体への負荷は大きい。
あまり長時間この強化状態を維持させるのは危険かもしれない。
安全に戦う上でも飛翔してハイオークとの距離を取りたかったが、片腕が使い物にならないせいで飛翔の魔法も扱えなくなっている。
飛翔の魔法は全身のバランスを保って魔力操作しなければならないからだ。
やはり、こんな事になる前にリリアさんから治癒魔法の高位魔法をもっと学んでおくべきだった。
身体の状態は最悪。
ならば、短期決戦で終わらせる。
風魔法を身に纏い、速度を上げて地を駆ける。
三匹のハイオークのうち二匹はバレット・ショットを食らっているが、そんなものは無かったかのように素早く動いて俺へと迫ってくる。
まずはこの素早い動きを止めるべきだ。
俺は右手をハイオーク達へと掲げ、光の球を放つ。
その弾速は遅かったが、ハイオークの三匹はそれを警戒しながら見つめる。
注目してくれて、何よりだった。
直後、その光の球は爆発し、閃光を放つ。
魔法のフラッシュバンである。
三匹のハイオークはあまりの眩しさに目を覆う。
これでコイツらの視界はしばらく使い物にならないはず。
すかさず俺はアイス・ジャベリンを作り出し、それを双剣のハイオークに放つ。
ハイオークは防ぐ事も出来ず、その胸に氷の槍が突き刺さり、身体を凍らせていく。
直後、ハイオークが雄叫びを上げるとその身体を侵食する氷を吹き飛ばした。
それだけじゃない。
身に付けていた黒金の鎧も弾け飛ぶ。
赤い目はより強い輝きを放ち、身体から蒸気のようなオーラが放たれている。
この状態……知識としてだけは知っている。
狂乱の闘気。
理性を外し、代わりに身体能力を飛躍的に引き上げる荒技だ。
さっきまでとは段違いの速度で迫るハイオーク。
他の二匹も雄叫びを上げ、バーサーク化し、視界を取り戻したようだった。
目前に迫る双剣の刃。
即座に形成したバレット・ショットを三発放つ。
胴体を三発貫くが怯むことすらしない。
逆に魔法を放った俺の隙を見て、その反撃の一薙ぎが俺の胸を掠める。
咄嗟に身を引かなければ首が飛んでいた。
冷や汗をかく俺だが、安堵するのはまだ早い。
一薙ぎを空を斬ったハイオークはその勢いそのまま一回転し、二本の長剣が再度薙ぎ払われる。
即座に構築する厚い土壁。
薙ぎ払いがそれを切り裂いていく最中、土壁を急速に変性させ鉄に変える。
二本の長剣は鉄の塊に包まれ微動だにしない。
その出来事に驚愕したハイオークは動きを止める。
動きの止まったハイオークの顔面に向けて手を翳す。
放つのは火炎の噴射魔法、フレイム。
その火炎を凝縮させ、更に火力を一気に高める。
ジノのように長時間は使えないが、瞬間的な発動なら俺にも出来る。
火炎の噴射の上をいく一筋の熱線。
ヒートブラストである。
ハイオークの頭を熱線が突き抜け、大穴をあける。
少々グロい光景だが、そんな事に構っている暇はない。
膝を落とすハイオークごと、大振りされた大斧が切り裂き俺へと迫る。
飛び退いて回避し、即座に魔法構築。
休む暇などありやしない。
土魔法と水魔法を組み合わせ、魔法を発動させる。
すると、大斧を持ったハイオークの足元が泥濘み始める。
地面が沼に変わり、足がとられたハイオークは歩くこともままならない。
その沼のような地面を変質させ、急速に固めていく。
足首までが固められたハイオークはその足を引き抜こうと、足元に目をやっている。
動けないハイオークに手を向けて、魔法陣を展開する。
放ったのは長い疾風の刃、ゲイルブレイド。
それはまるで巨大なカマイタチのよう。
風の刃は動けないハイオークの胴体を両断する。
膨大な血飛沫を撒き散らして生き絶えるハイオーク。
俺は最後に残ったピッチフォークを待ったハイオークに目を移す。
あと一匹。
最後のピッチフォークを持ったハイオークは大楯を構えて突進してきていて、もう目前まで来ていた。
もう一度地面を泥濘みに変えようと魔法を展開するが、それを察知したハイオークは地面から大きく跳躍し、俺にピッチフォークを投げつけて来る。
俺も身体強化によって跳ね上がった反射神経により、寸前で躱す。
しかし、魔法の構築は中断されてしまった。
地面に降り立ったハイオークはもう一度跳躍し、そのまま盾を構えて突っ込んでくる。
こちらもサッカーボールほどの石の塊を作り出し、宙に浮かせる。
それに右手を添えて変性させると鉄の塊の砲丸に変わる。
砲丸の前に魔法陣を展開、水魔法によって強力な水圧の放水を生み出し、砲丸を吹っ飛ばす。
その放出さられる水に回転も加え、貫通力と速度も上がる。
目の前に迫るハイオークは盾ごと吹っ飛ばされる。
盾は大きくひしゃげ、貫通力のある放水が身体にぶち当たり巨体が吹っ飛ばされる。
地面を転がるハイオーク。
すぐ様俺はそこから魔法陣の色を変え、風魔法へと変化させる。
風魔法による大気の操作により、凍てつく竜巻を放つ。
体勢を立て直そうとしているびしょ濡れのハイオークに凍りつくような烈風が当たると、たちまちその身体が凍りだす。
地面もろともガチゴチに固め、風が吹き抜けた一面が凍りつき、キラキラと煌き出す。
それを見届けて、俺はガックリ膝を落とし、掲げた手を下ろす。
突き刺さった槍を掴み、勢いよく引き抜く。
激痛が走り、視界が一瞬真っ赤に染まる。
カランっと切断されて短くなった槍を地面に落とし、直ぐに傷口に治癒魔法をかける。
痛ぇ。
正直、死ぬかと思った。
戦いが終わった事で力が一気に抜ける。
治癒魔法の傷を癒やすヒーリングと、自然治癒力を高めるリジェネーションを併用して使っていく。
みるみる傷口は塞がっていく。
しかし、その肩も服も自分の血で真っ赤に染まっている。
痛みも傷口が塞がってはずなのに、未だに残っている。
俺は一旦身体強化と身体硬化を解いた。
身体が急激に重くなる。
これを使った後の倦怠感は凄まじい……。
かなり身体に負荷をかけてしまったようだ。
俺はゆっくり立ち上がり、自衛団の人達の下に向かう。
皆意識は失っているが、息はある。
壊れた材木の下敷きになってる人を助け出し、広い地面に並べて治癒魔法をかけ、応急処置をしておく。
これでなんとかなる。
良かった……。
一人も死ぬことは無かった。
教会に行って、早くこの人達を救護してもらわないと。
教会へと足を向けると、背後からビキビキッと音がした。
おい、まさか……っ!?
振り返れると、ハイオークの氷像にヒビが入っていく。
ヒビは瞬く間に広がり、バキンッ!と音を立ててその氷が砕け、中からハイオークが出てくる。
雄叫びを上げ、こちらをギロリと睨みつけてきた。
なんつう奴だよ、どんだけ頑丈なんだ?
いや、凍らせる前に身体硬化を高めたのか!?
それで身体を守りやがったのか?
未だ狂気のオーラを放ち続けているハイオーク。
数歩歩き出した後に、一気に駆け出してきた。
狙いを定められないようにジグザグに走って距離を詰めてくる。
物を考えるような理性は吹き飛んでいるはず。
きっと直感で狙われないように動いているのだろう。
俺は両手を地面につけると、広範囲の炎の壁を作り上げる。
その紅蓮の炎は高くそびえ立つ。
フレイムウォールである。
この熱と炎の勢いがあれば近付く事など……。
しかし、その炎の壁を突き抜け、ハイオークは体当たりをしてきた。
驚く間も無く、俺の小さな身体は吹き飛ばされた。
まるで車に跳ねられたかのように地面を転がり、地面に倒れ伏す。
グッタリ地面に倒れ込んだまま、身体が動かなくなる。
全身が軋み、骨も至る所が折れてるようで、激痛が至る所から走る。
口の中も切れたようで、血の味がする。
身体硬化も身体強化も解いてしまった事が致命的だった。
倒れ込んだまま動くことも出来ない。
ハイオークは身体を未だ燃やしながら、倒れている俺に近付いてくる。
燃えていることなど気にもとめていない。
俺は闇に落ちそうになっている意識を必死に保つ。
そして辛うじて動く片腕震えながら空に掲げ、光の球を打ち上げる。
その光の球は空高く舞い上がり、大きな光を放つと、直ぐに消え去った。
無茶する前に呼べって言われたけどな。
無茶し過ぎちまった。
悪い、ジノ。
お前が来るまでは持ち堪えさせるつもりだったんだけどさ……。
そして意識が段々と薄れていく。
瞼が重い。
閉ざされる視界の隅で、隣に降り立つ影を見た。
あぁ、やっぱりお前は……。
呼んだら、すぐ来てくれるんだな。
「悪ぃな……ジノ……」
「すまなかったな、シン。
こちらも急いで来たのだが。
村の周りに散らばったオークを駆除するのに時間がかかってしまった」
そう言って俺をゆっくり抱き起すジノ。
「あとは任せろ」
その言葉を耳にすると、俺は安心して目を閉じる。
この身体でこんだけやれば、上等だったろ?ジノ。
でも、俺はもっと強くなるからよ。
それまでは……もう少し、頼らせてくれよ……。
そして俺の意識は闇に落ちていった。
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