冒険者の日常
ギルドにて
肌で感じる風が寒くなって来ている。ついこの間までは半袖でも過ごせたのだけれど、今半袖で過ごそうものなら風邪を引きそうだ、とは言っても今年は例年と比べて夏が終わるのが早かったそうで、そのおかげで作物は十分に育たず、市場の値段は日々高騰している。僕が依頼された月落草も例外ではなくポーション不足が深刻化しているそうだ。アイシャから聞いた話によると今年からダンジョンに新たな規則が設けられるとか。詳しいことはわからないがおそらくはダンジョンの入場規制だと思う。入場というのも変な話だけれど、おそらくその辺の事がされるのだと思う。
日は短くなりそこらの木の葉もだんだんと赤みを帯び始めてきているアンティラの街。この時期にはこの都市をあげた大きな行事がある。冒険者もこれに参加しなければいけない。それを確認する為にもギルドに向かっているのだ。
病院からギルドまでは歩いてもそこまでの距離はない。今は丁度半分くらい歩いたところだ。時間にして5分かそこらだろう。
「ねぇ、アイシャ……そろそろ放してくれないか?」
というのも病院を出てからというもの僕の腕には片時も離れずアイシャがくっついている。それはもうピッタリと。
「それは出来ないです。また勝手に遠くに行かれても困るのです」
そう言ってさらに強く抱きついてくる。こうなってしまうとおそらく何を言っても聞いてくれないだろう。大人しそうな性格をしているようで実際かなり自己主張が激しい。勿論いい意味でも悪い意味でも……
残りのギルドまでの道のりを羨望と嫉妬、主に嫉妬の眼差しを向けられながら歩くことになったのは言うまでもない。
日は短くなりそこらの木の葉もだんだんと赤みを帯び始めてきているアンティラの街。この時期にはこの都市をあげた大きな行事がある。冒険者もこれに参加しなければいけない。それを確認する為にもギルドに向かっているのだ。
病院からギルドまでは歩いてもそこまでの距離はない。今は丁度半分くらい歩いたところだ。時間にして5分かそこらだろう。
「ねぇ、アイシャ……そろそろ放してくれないか?」
というのも病院を出てからというもの僕の腕には片時も離れずアイシャがくっついている。それはもうピッタリと。
「それは出来ないです。また勝手に遠くに行かれても困るのです」
そう言ってさらに強く抱きついてくる。こうなってしまうとおそらく何を言っても聞いてくれないだろう。大人しそうな性格をしているようで実際かなり自己主張が激しい。勿論いい意味でも悪い意味でも……
残りのギルドまでの道のりを羨望と嫉妬、主に嫉妬の眼差しを向けられながら歩くことになったのは言うまでもない。
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