その弾丸の行先
第3話 転機
ガツィア=セントカインは、とある施設で生まれた。
クロウラの隣国、エンバレスの田舎町。そこにあるセントカイン修道院の運営する孤児院で、彼は生まれた。
孤児同士の子だ。母は14歳で、父は13歳。
母はガツィアを産んだ時に死に、父は周りの咎めに耐えられず院から脱走した。ガツィアを残して。
ガツィアはシスターの手によって育てられ、無事5歳の誕生日を迎えた。
「ガツィア、誕生日、おめでとう」
「ありがと、シスター・サーニャ!」
焼きたてのクッキーがいっぱいに詰まった袋を抱いて、灰髪の少年ガツィアは太陽の様に笑った。
その頭を優しく撫でる女性。シスター・サーニャ。彼女は院の子供だけでは無く、同僚からも人望の厚い、良い人間だった。甘いのでは無く、真に優しい。ガツィア達と同じ孤児の出自で、妹がいるらしいが、今はお互いに消息を掴めていないらしい。それでも彼女は気丈で、今日も陽だまりの様に暖かい。
ガツィアも、彼女を慕っていた。
「ねぇねぇサーニャ。僕もそろそろ魔能使える様になるかな?」
「そうね。みんな5歳くらいだったもんね。きっともうすぐよ」
セントカイン修道院には魔人の子も当然いる。シスターの中にも魔人がいるくらいだ。
エンバレスはクロウラと違い、共生の風潮の強い、れっきとした共生国家だ。
「ガツィアはどんな魔能が欲しいの?」
「シスター・リーシェみたいなのが良い!」
「あら、変わってるわね。男の子はみんなカッコイイの欲しがるのに」
リーシェの魔能は『一朝万花』。一瞬にして花を咲かせる、絵本に出てくる様な魔法のじょうろだ。
「だって、サーニャはお花あげたら、喜ぶでしょ?」
「まぁ、ガツィアは優しいのね。ありがとう」
サーニャは柔らかな笑顔で微笑んでくれた。
ガツィアは、その笑顔が大好きだった。
その笑顔を見ると、胸の奥がふわふわとして、何というか、とても嬉しい。
彼女の笑顔を見る事が、幼いガツィアに取って日々の目標であり、楽しみだった。
ずっと、一緒に居れると思っていた。
しかし、別れは早かった。
半年後のクリスマスイブの夜に、その事件は起きた。
院のとある少年が、金庫から金を盗もうとしている所を、牧師様とサーニャが見つけた。少年は暴れ、その際にある物がポケットからこぼれ落ちた。それは、白い粉の入った小さなビニール。ドラッグだ。
サーニャがそれを取り上げる。
「何でこんな物を…答えなさい!」
「返せよ!俺のだぞ!?」
騒ぎを聞きつけ、シスターや子供達が集まってきた。
少年はかなりの依存症で、とても精神状態が不安定だった。金の調達に失敗した焦燥、薬を奪われた怒り、周りの目。それらが少年の理性を突き崩した。
「返せよぉっ!」
少年はサバイバルナイフの様な魔能を顕現させ、サーニャを襲った。
余りの出来事に周りの者は硬直。動けたのは、ガツィアだけだった。
ガツィアは小さな体で少年に体当たりし、二人で倒れこむ。
「ガツィア!?」
「っぐ…この、邪魔すんなよ、チビ!」
少年のナイフが、ガツィアの肩に突き立てられる。
「ひ…ぐ……あぁぁあぁぁぁ!?」
耳の内に、ブチブチと肉が裂ける音が響く。
(殺……され、ちゃう…!?)
ふざけるな、こんな薬漬けになるようなくだらない奴に、殺されてたまるか。殺させて、たまるか。
(殺して…やる…!)
薄れかけた意識の中、純粋な殺意に煽られ、それは覚醒した。
ガツィアの手に顕現した青白い光。それは、形を変えた。
命を奪うために最適化された、殺意の象徴。
黒い、拳銃。
「がぁぁああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!」
咆哮。ガツィアは迷わず引き金を引いた。
自分と、自分の大好きな人のために。
サーニャは必死にかばってくれたが、ダメだった。
院の子供が麻薬に手を出し、修道女に襲いかかり、その子供を別の子供が殺した。
子供が麻薬に触れられる様な子供達の管理状態、簡単に人の命を奪う子供が育ってしまった教育環境、この事件が公になれば、この院は管理能力の是非を問われ、確実に潰れてしまう。
牧師様は、院を守るために選択した。
この原因である二人を、いなかった事にする。
その筋の知人に頼み、二人を戸籍ごと抹消する。
「わかってくれ、ガツィア。皆の居場所を守るためだ」
そして、危険な要因はここには置いておけない。
「…僕、サーニャに、会いたい」
「……ダメだ。彼女は、優しい。どんな手を使ってでも君を守ろうとするだろう。それは、彼女の幸せにはならない。君だって、彼女を苦しませたくは、無いだろう?」
「……うん……」
渡されたのは、わずかな金。
「……元気でな、ガツィア」
「…………」
こうして、ガツィア=セントカインは、5歳の身にして、帰る場所を失った。
✽
(あぁ……?)
ガツィア=バッドライナーの意識がはっきりと覚醒する。
同時に、混乱する。
目の前に、女の顔があった。見覚えのある顔だ。
「わっ!」
突然目を開いたガツィアに驚き、女は少し後退。
「……あぁん?」
状況を確認する。
少し狭目の部屋。長机の上に大量のタオルを敷いた即席ベッドに、ガツィアは寝かされていた。
「…っぅ…」
全身が痛み、起き上がれないので、首から上だけを動かし、周囲を見回す。
テレビやレンジ、冷蔵庫などの日用品は充実しているが、人が暮らしている感じでは無い。さっきガツィアの顔を覗き込んでいた女も土足だ。
(つぅか、この女……)
頭に乗った犬帽子、そこそこの顔、見覚えのある制服。
「あぁ、確か昼間の……っが……」
「だ、大丈夫?」
裂傷の処置は完璧、打撲・骨折箇所にも適切と言える処置の跡が見えるが、それだけでまともに動ける程、ガツィアは軽傷では無い。
痛みに涙目になりながら、ガツィアは鼻を使う。
(……この匂い…壁の1枚向こうに山程食いもんがあんな……って事ぁ、やっぱ……)
ここは、あのコンビニ。ハートフルマートのスタッフルーム。休憩室も兼ねているので日用品も充実している。
……ああ、理解できたおかげで、余計わからない。
「…どういう……」
「あー、しんどーい……って、あら?案外早く起きたわね。流石は魔人」
スタッフルームに入って来たのは、タバコを加えた女性。犬帽子よりいくらか大人びていて、制服の左胸には「BOSS」の名札。
「ちょっ、トトリさん!?また店内でタバコ吸ってたの!?」
「店長と呼びなさいってば。スタッフルームは喫煙OKでしょ?」
「あなたは今店内から吸いながら来たでしょうが!!」
「…うるさいわねぇ。これだから婚期をオーバーランした女は…」
「まだ走り抜けてない!」
トトリという名らしい店長女はタバコを灰皿に押し付けると、ガツィアの方を見る。
「そこの貧乳独身とイガルド、そして何より私に感謝しなさい、灰かぶり。誰か一人でも欠けていたら、あんた、アウトだったわよ」
「貧乳……」
あぁ、この犬帽子の事か。
「納得した様な顔しない!」
「…………一体、どぉなってやがる……」
ガツィアは確実に致命傷を負っていたはずだ。
確かに、全身に鈍痛が残っているし、まともに動けない。しかし、死が迫っている感覚は無い。
意識が安定している。
一体どんな名医にかかれば、こんな奇跡が起きるのだろうか。
「まず、ハイネがあんたを拾ったのよ」
「ハイネェ?」
「貧乳の名前」
あぁ、こいつか。
「…重傷者とは言え、そろそろ殴るよ?」
「あ、そーそー。そこのワンコにも感謝しなさいよ?その子がハイネをあんたの所に連れてったんだ」
「……あぁん?」
首だけ動かしてトトリの指差す方を見ると、小さな籠の中であの子犬が寝ていた。
話をまとめると、この犬帽子の女、ハイネがゴミ捨てのために外に出た時、通行人に必死に吠えかけるこの子犬を発見。確か昼間の灰髪男と一緒にいた犬だと思い出し、更にその必死に助けを求める様な姿が気になり、子犬の元へかけよると、子犬はこっちに来てと言わんばかりに走り出し、そして雪に埋もれるガツィアを発見したそうだ。
最初は救急車を呼ぼうかと思ったが、クロウラは魔人差別の残る国。多くの大病院が魔人の受け入れをたらい回しにし、同盟代表会議で問題になった事もある。ましてや、街中でボロボロになってる様な物騒な魔人を受け入れてくれる病院などあるかどうか……
そこで、思い出した。この店長女、トトリの職歴を。
「私は元々素晴らしい軍医でねぇ。『死神泣かせ(デスリベンジャー)』なんて言われてたりもしたよ」
「……そんな軍医サマが、何でコンビニのボスなんざやってんだよ……」
「大人の女にゃ色々あるのよ灰かぶり。っても、私がどんだけ凄腕だって言っても、こんな設備のせの字も無いとこじゃ厳しいもんがある。あんたみたいな死ぬ寸前の奴なんてまさに、ね。イガルドの魔能が無きゃお手上げだったわ」
どうやら、イガルドという魔人の従業員がおり、その魔人の治療系の魔能とトトリの腕のコンボでガツィアは一命を取り留めたらしい。
「……ご苦労なこった……アホくせぇ」
「もうちょっと言い方って物があると思うんだけど。えーと……」
ハイネが不意に言葉に詰まる。
「…そういえば、名前聞いてなかったよね」
「……どぉでもいいだろぉが。一応礼は言っとくけどよ。見ず知らずの魔人のために得にもならねぇ苦労する連中が、アホ以外の何なんだよ」
ガツィアを助けても、こいつらに得があるとは思えない。ガツィアとしては有難い事だが、正直アホだなーと思う。
今までの人生で、ガツィアも気まぐれに色んなケースの救済活動を行った事はあるが、それはあくまで自分が苦労を感じ無い範囲での事だ。
「むぅ……でも昼の事だってあるし…見つけちゃった以上見捨てらんないし…」
「っていうかさ、灰かぶり。誰が無償で助けたなんて言ったの?」
「…あぁん?」
「ちゃーんと金銭は要求するわよ。慈善事業は嫌いじゃないけど、好みでも無いから」
「ちょっ、トトリさん?」
「構いやしねぇよ貧乳犬帽子」
「ハイネ=フリードッグ!次貧乳って言ったらその尻尾を引きちぎるからね!」
何か本気でやりそうな匂いを感じ、割と暴力的だなこの女と思いながらガツィアは続ける。
「金なら腐る程あんだよ。言い値で払ってやらぁ」
命を買ったと思えば億単位でも安い物だ。
「言い値、ねぇ……あんたの所持品、ケータイひとつだったけど、そんなボンボンなの?」
「あぁ、そのスマホに…」
おそらく、ガツィアが生死の境をフラフラしてる間に、ハイネやトトリは一応身元が特定出来そうな物を探したのだろう。
トトリの手には、ガツィアのスマホがあった。
昼間、ハイネに貰った犬ストラップ付きの、元々はスマホとして機能していたスクラップが。
ガツィアの全財産、そしてキリトとの唯一の連絡手段。それが、壊れている。
そういえば、そうだった。
「……そのスマホに、全財産突っ込んでたんだが…」
「どんだけお財布ケータイ贔屓にしてんのさ。…まぁ、そんな大金突っ込めるって事は特別会員でしょ?ショップ持ってけば残高移してもらえるだろうし、大丈夫じゃない?」
「そぉなのか」
少しひやっとして損した。
「ま、厳重な身分確認があるだろうけど」
「…………」
ガツィアは色々あって現在無国籍者だ。身分証明など、不可能。
このスマホはそもそもキリトが契約した物だし。
(……そうだ、キリトの野郎に頼んで、身分証を偽造してもらいや…)
ガツィアはキリトの電話番号やメルアドをいちいち記憶していない。だって、アドレス帳に入ってるから。
そのアドレス帳は……
……ああ、目眩がする。
問題は、トトリに金が払えない事だけに留まらない。
全財産を失い、キリトとも連絡が取れない。つまり、金を工面してもらう事も、仕事を回してもらう事も不可能。
無一文になり、職も失った。そして、唯一残ったこの体も満身創痍。
「…………」
「すごい顔色ね、灰かぶり」
「……何か、楽しそうですね、トトリさん」
「まぁね」
新しいタバコをくわえ、トトリはじっとガツィアの目を見る。まるで、何かを値定めする様なねちっこい視線。
「んだよ……」
「まぁ、私は目利きには自信があるって事よ」
「……はぁ?」
意味がわからない。
とりあえず、トトリからは何かを企んでいる様な匂いを感じる。
「ちゃーんと、払ってもらうわよ。私の言い値でね」
「……っても、たった今俺ぁ無一文って事が発覚しただろぉが。寝ぼけてんのかニコチン女」
「トトリ=グッドマインよ。そしてこれからは、店長かオーナー、もしくは女王様とお呼び」
「あぁん?」
「怪我人だろうと関係ナッシング。ま、私は非常に優しいから、治療費は破格値で手を売ってあげる」
タバコを口の端にくわえたまま、トトリはにっこりと笑った。優しさなんぞ皆無な、姦計が全力疾走している笑みで、トトリは告げる。
「治療費は1000万C。金が無いなら働いて払う。世界のルールよ、灰かぶり」
✽
「頭が痛いよ……」
「俺ぁ全身が痛ぇ」
「見ればわかるもん!」
「…んだよそのキレ方…」
もうすっかり深夜に差し掛かった頃。ガツィアはとある二階建ての一軒家にいた。
トトリの所有する家で、現在はハイネが借りて住んでいる。
いつもはハイネ一人のリビングに、今日は松葉杖を両脇にあてたガツィアと、未だに爆睡中の子犬がいる。
トトリの決定により、今日からガツィアとこの子犬は、この家でハイネとルームシェアする事になった。
金が無いなら働け。という訳で、ガツィアはトトリがオーナー兼店長を務めるハートフルマート一号店で働く事になってしまった。
まともに動ける様になり次第、出勤だ。
そして、家も金も職も無いガツィアのために、ハイネに貸出していた借家の使用権を与えてくれたという訳である。この重傷で寒空の下はキツイので正直助かる。
(にしてもだ……)
コンビニ店員、家に住む、同居者有り。たったの数時間で、ガツィアの生活はかなり様変わりしてしまった。
(仕方ねぇ事とぁ言え、未だに現実味がしねぇな)
自分がコンビニで働く所なんて、全く想像が出来ない。
ついさっきまで人の命を奪って生活していたのだ。
それが、数日後にはレジの奥でニコニコ接客?……ギャップが有りすぎる。笑えない。
「……私のプライベートが……っというか、男と同居なんて危なくない、私?」
「あぁ?安心しろよ、そっちがよっぽどフザけた真似しなきゃ撃ちゃしねぇよ」
「……貞操的な意味で言ったんだけど、不安が増えたよ……」
ハイネの重い溜息。かなりしんどそうだ。
「……で、ガツィア=バッドライナー、だっけ?」
「ああ。さっきあのニコチン女の所でそぉ名乗っただろぉが。で、んだよ?」
「……あなたさ、もしかして…テロリストか何か?」
昼、迷い無く引き金を引いたり、街中で瀕死状態になってた男を、平和的な一般人だと解釈するのは、生身で月に行くより難しい。
「……俺がテロなんざくっだらねぇ事する様に見えんのかよ」
「……鏡見たこと無いの?」
はい、と小さな手鏡を差し出すハイネ。
「…………あぁ、そぉだな。悪人面だよこのクソッタレ」
「でしょ?」
テロリストかも?と思っている割にはズバズバ言う女だ。
「…俺ぁ傭兵だ。テロリスト共はむしろ飯の種だった」
「傭兵って……」
「マジで何でもする便利屋って所だ」
「……やっぱ、人を殺したり…?」
「まぁな」
「…………」
多少、そうではないかと予想はしていたのだろう。それが今、確信に変わった。
きっと、ガツィアを見る目は変わる。一応の平和の中で生きる者に取って、犯罪者など嫌悪の対象でしかない。
傭兵になってからは汚職議員だのテロリストだの、世間的に言う「悪党」を相手取った「仕事」ばかりしていたが、ガツィアはそういう「事」しかしてなかった訳では無い。
傭兵になる前、どれだけ取り繕っても取り繕えない、そんな時代があった。
「で、軍にでも突き出すのかよ?」
ガツィアは悟られない程度に戦闘態勢を取る。せっかく拾った命を、刑務所で過ごすつもりは無い。
「ううん」
ハイネの返答は、ガツィアの予想をあっさりと裏切った。
ガツィアへの理解を示したとかでは無い。依然として、会った時から変わらぬ不審感の混じった目。
「一応、はっきりさせただけ」
「……恐かねぇのかよ」
「その顔はね。でも、どういう訳か、トトリさんはあなたを詮索しなかった。あの人の見る目は、確かだから。きっと、それなりの理由があると思う」
トトリはガツィアを値踏みし、引っかかりを感じなかった。故に詮索はしなかった。
それだけで、少しくらい信じてみる価値はある。ハイネはそう考えているらしい。
「あなたは、どうしようも無いクズって訳じゃ無い。多分、そう判断したんだと思うから」
「随分、あのニコチン女を信頼してんだな」
「だからって、あなたを完全に信用した訳じゃないよ?妙な真似しないでよ?」
「無い乳かばって何がしてぇんだよ…」
「もう胸の事はいじらないでよ!」
「ごうっ!?」
「あ」
ガツィアの腹を強襲したハイネの張り手。
全身ズタズタのガツィアにはそれだけでも非常に重い一撃である。
「………て…め…ぇ……っ!」
「ごごごご、ごめん!つい手が…」
「つい、で重傷者ド突くとぁ良い度胸だなテメェ……!」
撃ち殺してやろうかと思ったがガツィアは踏みとどまる。
この体では適当な裏稼業に戻るのは命を捨てに行く様な物だし、身元不明な悪人面の魔人を雇ってくれるまともな企業は存在しない。
ここでこいつを撃ち殺しては、マジで今後の生活が詰んでしまう。
(っ…生きるためだ…どんなくだらねぇ事でもするって決めたろぉが……)
我慢くらい、してやろう。生き抜くために。
まともに動ける様になるまで、これから始まる、今までとは全く勝手の違う生活を耐え抜く。
それが、当面のガツィアの目標である。
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