Duty

Kfumi

chapter 10 dark side Ⅳ

「ねえ? キミの名前は何ていうのかな?」
「……」
「口が利けないわけじゃないよね?」
「……うん」
「そっか。良かった。お喋りはとっても楽しいからね。もう一度聞くね。キミの名前は何ていうの?」
「……ぃ」
「え? ごめん。聞こえなかった。もう一度聞いてもいいかな?」
「……れぃ」
「そっか。これからよろしくね、れい」

 二人は握手を交わした。
 これから先、繋いだその手が離れていくことをこのときの二人は知る由も無い。

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