チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間【改】

北きつね

第二章 転生者 幕間 転生者(男)

/*** 立花肇 Side ***/
 俺は、立花肇。立花家の長男として生まれて、今年で13歳になる。
 もう中学になっているし、お父さんも、俺を”跡継ぎにする”と、言ってくれている。

 お父さんは、この国会議員で、この街で一番えらいと言っても間違いない。その息子で、跡取りだから、俺もお父さんの次位に偉いと言っても間違いじゃない。その証拠に、誰も俺に逆らわない。
 身体も、同級生の中で一番背が高くて力もある。俺に逆らうやつはもう居ない。大人も俺に挨拶をするし、お父さんに連れられてパーティに行けば全員が俺に頭を下げる。

 今日は、来週からのテストの為に、授業が午前中で終わって早く帰る事が出来る。
 山崎や西沢や他の同級生と、一緒に帰っている。俺に、勉強を教えてほしいということだ。この後、俺の家で勉強する事になっている。
 部下の面倒を見るのも、俺の役目なのだと、お父さんに言われている。

 俺の家までは、バスで行けるがバス停を越えた所に車を待たせてある。
 学校まで来いと言ったが、学校の近くに長く止められる場所がないので、そこに待たせてある。車に乗れない奴らはバスで来るように言ってある。

 バス停に近づいた時に、小さな女の子と老婆が並んでいた。
 同級生たちもその列の後ろに並んだ。
 そこで、俺の家に着いたら、俺を呼べとだけ伝えて、立ち去ろうとした。

 バス停に目をやると、高校生位だと思われる奴らがあろうことか、威嚇しながら横入りをしてきた。
 先頭にいた、女子が抗議の声を上げる。

「あ!?ガキ何言っているのだ。俺たちは”ここ”に最初から居たよな!」

 理不尽な事を言い出した。
 老婦人が、女子をかばうように、「あんた達、いい大人が女の子を怖がらせるんじゃないよ」

「ババァ何言ってんだ」

 そう言って3人居た一人が老婦人を蹴飛ばしてころばした。残りの二人はそれを見て笑っている。

「あ!?まだ文句があるのか?」

 一人の高校生がまだ威嚇している。女子は、抗議の目線を向けているのが解る。

「あ~。俺が格好いいから見惚れちゃったんだね。いいよ。俺の女にしてやるよ。どこでも股開けば可愛がってあげるからな」

 下衆な言葉を発しながら、笑いあっている。

「俺にもやらせろよ」「あぁ俺の後でな」

 そんな会話が聞こえてくる。

 なんとかしなくてはならないと思って履いても、足が竦んで動けない。怖いわけではない。俺が一声上げれば、あいつらも俺には逆らえない。お父さんの権力ちからもある。俺の方が強いし偉いに決まっている。

 そこに、同じ制服を着ている生徒が、一人が歩いてきた。
 違うクラスだから、名前までは解らないが同級生なのはすぐに解る。顔を見たことがある。
 俺の方を見た。人数も俺たちの方が多いのは見て解る。誰も、動こうとしていない俺たちを、鼻で笑っていきやがった。

 女子が、それでも何かを言いかけた時に、高校生の一人が、手を上げそうになった

 殴られると思った時に、さっきの同級生が高校生と女子の間に割って入った。
 女子に向けて、
「ゴメン。横入りしちゃった」
 唇が切れているんだろう。血が滲んでいるように見える。

「お前誰だ?此奴の彼氏か?」
「違う」
「それじゃなんだ。何か文句でもあるのか?」
「ない」
「はぁぁぁあ?!。お前何言ってんだ」
「臭い」
「あ!?」
「おい。お前馬鹿にされているぞ」
「おい。正義の味方くん。俺たちはしっかり並んでここに居るんだよ。それをそこの女とババァが勝手に勘違いしているんだよ」
「・・・」
「なぁそうだろう。お前たちは最初から見ていたから解るだろう。俺たちは何も悪くないよな」

 俺たちの方を向いて、高校生の一人が問いかけてきた。
 間違いなく横入りを、したのは高校生で、抗議した女子を殴ろうとした。老婆を蹴ったのもあいつらで間違いない。
 でも、それを言おうとしても、俺の周りの奴らも目を合わせないように伏せて何も言わない。

 誰も何も言わないのを良いことに
「な。俺たちは何も悪くない」
 などと言い出した。

 同級生は
「大丈夫?」
 女子に話しかけていた。無視された形になっている高校生は、同級生の制服を掴んで向かせるようにした。

「何?」
 それだけを同級生は答えていた

「お前。やっぱり馬鹿にしているんだろう?」
「していませんよ」
「だったらなんだよ」
「だって、立場や力が弱い人を、権力や力で、押さえつけて居る人に、何を言っても無駄でしょ。相手にするだけ、無駄ですからね」

 はぁ何言っているんだ?
 権力や力が、なければ何も出来ないだろう?
 同級生が、言っている事が理解できない。
 無駄。無駄ってなんだよ。俺は無視されるような人間なのか?
 なんで弱そうな男に、無視されるのか?

 俺の周りの奴らも、同じ気持ちに違いない。周りを見ると、俺と、目線を合わせないように”さっ”と目線を外す。なんだ、俺だけがおかしいのか?
 そんな事はない。だったら、大人が、俺の言う事に従って、頭下げるわけがない。あいつが、おかしいんだ。あいつが、悪いんだ。俺は、間違っていない。

 ほら、高校生も同級生の襟首を、持って動けない状態にして、腹を殴っている。抵抗しないで、ただ殴られている。
 数発殴られた所で、騒ぎを聞きつけた警官が、笛を鳴らしながら駆け寄ってきた。
 警官が近づいてきたのを見て、高校生たちは、我先にと逃げていった。

 近寄った警官に、同級生が、何か質問されていたが、立ち上がって、お腹抑えていたが、すぐに、警官という立場ある人間の言葉を、無視して立ち去ろうとしていた。警官も、少し話をしていたが、そのまま開放していた。並んでいた、女子や老婆にも何か話を聞いていた。

 そして、同級生は俺たちの側を通り抜ける時に、俺に視線を送ってきた。

 ひどく、侮蔑されたような、感じがした
 まるで、何もしなかった俺が、悪いかのように言っているようだった。
 俺は、何も悪くない。警官が、来ることが解っていたし、立場ある俺が、出ていっても、警官の面子を、潰すだけだから、俺は間違っていない。
 間違っているのは、あいつの方だ。

 次の日になって、あいつの名前が、わかった「神崎凛」と、いうらしい。山崎が調べてきた。
 弟が、2つしたの小学校5年生。父親は、地方新聞の記者を、やっている。母親は、タウン誌の編集を、しているらしい。

 問題なのは父親で、お父さんの事を悪く言ったり、不正があると言ったり、何かしらと文句を言っている新聞で、記事を書いている。あの父親のせいで、息子の神崎も、あんなおかしな事を、平気で言うような事に、なっているんだろう。そうに、違いない。弟は、まだそこまでではないようだが、この先わからない。はやいうちに、あいつの事を、矯正しないとダメな人間になってしまうだろう。俺に、従っていれば、間違いはないって事をわからせる必要があるんだろう。今は、クラスが違うからいいが、クラスが同じになったら、しっかり教えないとダメだろうな。

/*** 茂手木義徳 Side ***/

 僕は、茂手木義徳もてぎよしのりこの名前は仮の名で、真名は別にある。
 それが今日証明された。

 そう、僕は僕達はバスの事故にあって、生死の境をさまよっている状態だと言う。
 なんで、僕がそれを認識出来ているのか?
 それは、僕が選ばれた人間だからだ、ラノベやアニメ・マンガの世界ではよくある。異世界転生が、目の前で行われている。細かい説明は省くが、僕は真の力に目覚めて、異世界で活躍する話がもうすぐはじまる。

 最初、目覚めたときは「白い部屋」の中に居た。ただそれだけで、死んだと思っていた。
 それが、アドラと名乗る神が現れて、説明をしてくれた。
 『キタァァァァァァァァァァァ』と、叫びたい気持ちをぐっと抑えた。

 僕は、異世界で過ごす権利をえた。くだらない地球での事を忘れて、異世界で、真の自分に目覚める事が出来る。
 魔物や、魔王を、倒して勇者になろう。異世界地球の知識を活かして、チート能力でのし上がっていこう。楽しそうな事を、いろいろ考えている。もしかしたら、奴隷制度があって、ケモミミの奴隷もチート能力で、惚れさせて、チーレムを作るのも夢じゃないだろう。まだ童貞だが、やり方は解っている。楽しそうだ。綺麗なエルフの女の子や、ケモミミの女の子を、沢山沢山そばにおいて、ハーレムを作ろう。お金も、居るだろうから、異世界の知識を、活かしていろんな物を、作ればいいだろう。そんなスキルが、付いたらいいな。

 アドラが、有力なスキルが付くような事を言っていたな。それも、最初から顕現するのではなく、国や教会が、管理する場所で儀式を受けることでスキルや能力が顕現するらしいな。

 それは、少し困った事になりそうだな。
 ラノベとかの定番で、強力なスキルに目覚めた、異世界人は、必ず王家や教会に捕えられたり隷属させられたりする。そうなったら、僕のハーレムが作れなくなってしまう。命の危険性もある。

 話がそれでしまったが、王家や教会を、欺く方法がないか確認して置かなければならない。
 アドラへの質問が、途切れたから、僕が質問をした。

 結果は、僕が望んだ以上答えだった。スキルは、隠蔽出来るらしい。どんなスキルが付くのかは解らないが、強力そうなスキルを、隠蔽しておけばいいだろう。最初さえ乗り越えてしまえば、良いことが解った。でも、困った事がある。スキルの説明が、神官がするらしいが、隠蔽されたスキルの説明まではしてくれないだろう。それではスキルの使い方や、意味が解らない時に、困ってしまう。

 悩んでいたら、女の子が質問を始めた。
 まさに、これから僕が聞こうとした事だった。
 この、7日間が終わった後で、異世界に戻る事を、選択する事が出来るらしい。それなら、例え一番にならなくても、勝った人間に”僕が異世界に戻る”ことを、宣言してそれを実行してもらえればいいだけになった。これは、すごく良いことを聞いた。僕のハーレムが、終わった後でも使える事を意味している。

 またハーレムの事を考えていると、質問タイムが終わって、スキル付の時間になっていた。
 さっき質問した女の子が、一番最初に球体に触れた。女の子の身体を、青い光が包み込んだように見えた。

 続々と球体に触れている。僕も早く球体に触れて、本当の自分を確認したかったが、これからの、異世界ハーレム生活の事を、想像していたら、少し落ち着かないと、ダメな状況になっていた。だって、ケモミミの可愛い獣人や、すごく綺麗で可愛いエルフが、僕に惚れて、僕の言いなりになるんだよ。それで興奮しない高校男子がいたら教えて欲しい。

 おっとまた一部が反応し始めてしまった。最初の13年間は、記憶は戻らないらしいから、記憶が戻ってからが、ハーレムを作るチャンスだな。何ができるのかは、スキルを見てから決めよう。戦闘系か、創造系のスキルがチートになりやすいからな。できれば、チートなスキルがいい。
 ハーレムへの道筋は、後で、ゆっくり考えよう、スライムへの転生の心配はなさそうだけど、貴族の八男に生まれる可能性はあるんだよな。冒険者の息子に生まれて魔族の師匠の元で、魔術を学ぶのもいいだろうな。創造系のスキルを使って、同級生を巻き込んだ、ハーレムもいいだろう。あぁ楽しみだ。

 やっと、落ち着いてきたから、僕もスキルをつけてもらおう。
 アドラの所に来て、球体に手をかざした。
 触ってと言われたので、球体に両手で触った。暫く触っていると、金色に輝いた。

『おぉぉぉ何かすごいスキルが着いたに違いない。金だよ。多分いちばん上か二番目なんだろう。』

 すぐにスキルを確認した。
ジョブ:アサシン
体力:200
魔力:120
腕力:100
敏捷性:240
魅力:60
魔法:灰(1)
スキル:隠蔽、念話
ユニークスキル:影移動、鉱物発見

 ん?
 スキルがよくわからない。
 隠蔽は、さっき説明されていたから解る。

 ユニークスキルって?レアスキルってことだろう?
 それに、ジョブも意味不明だ、アサシンって暗殺者って事だろ?
 暗殺スキルらしき物は、影移動だけだぞ。

 まずは、隠蔽をしておこう。
 隠蔽を隠蔽して、念話もわからないから隠蔽して、鉱物発見も隠蔽だな。
 アサシン関連の影移動は、出しておいたほうが、怪しまれないだろう。

ジョブ:アサシン
体力:200
魔力:120
腕力:100
敏捷性:240
魅力:60
魔法:灰(1)
スキル:(隠蔽)隠蔽、(隠蔽)念話
ユニークスキル:影移動、(隠蔽)鉱物発見

 よし、これでよさそうだな。
 鉱物発見は、もしかしたらチートスキルかもしれない。
 異世界鉱物といえば、オリハルコンやミスリル・ヒヒイロカネの鉱山とかを、発見出来るかもしれない。そうしたら、それだけで、お金の心配がいらなくなる。影移動が、どれほど使えるかわからないけど、もしかしたら、鉱物まで一直線に迎えるかもしれない。そうしたら、幻の鉱物をゲット出来るチャンスが生まれる。
 それで、気に入らない奴を、影移動で暗殺していけばいい。案外良いかもしれない。
 魔法は、ここでは確認できないから神官に聞くしかないかな。

 ゲートが開いたようだ。
 あれで異世界に行ける。
 気持ちを落ち着かせた、さっきの女の子と凛が、先にゲートに溶け込むように入っていった。

 その後に誰も、入っていかない。
 僕は立ち上がってゲートに向かった。
 そして、誰も入っていかない事を確認して、ゲートに手を入れた。何か引っ張られる感覚のままゲートの中に入ってしまった。

『よし。ハーレムを作るぞ!待ってろよ、ケモミミ娘。エルフ嫁』

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