契約の王

ノベルバユーザー243572

2「ニート」ってなんですか?

「ちぐさ!」

目を覚ましたときは夜で

おそらくどっかの森の中だった

「いっつ!!」

とにかく頭が痛い…

空を見上げた

そして思わず息を呑みこんだ

こんな綺麗な夜空見たことない

「東京じゃこんなん見れないだろ、てかここほんとどこだよ…」

アオーン

アオーーーーン

ん?

なんだかやばい気がしてならない

アオーン

アオーーーーン

アオーーーン 

俺氏ニートが知る中でこの声の正体を表すならば

おおかみ

お・お・か・み♪

うぉぉぉかぁみぃぃいいいい!?

絶滅したんじゃないのー?

暗闇から見える目が怖すぎて漏れそう

恐怖のあまり思わずがむしゃらに走った……


のが間違いだったお

完全に囲まれたお

ツンだお♪

ゴトゴト

ゴトゴトゴトゴト

ん?

なんか…音がする?

ガタガタ

ガタガタガタ

これは馬車?

「ぅーさまぁー」

あんだって?

「ぅーさまぁー」

なんかだれかがだれかを呼んでる

「おーさまぁー!」

ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

すごい速さで俺の方向かってくる

アオーーーーン!

すごい速さで狼たちも消え去った

ガタガタガタガタガタ

「王様!探しましたよぉ」

ん?俺か?

「誰のことだ?」

「王様は王様ですよ」

は?

「俺はニートだ」

胸を張って言おう

俺はニィィートだっ!

「ニート?お名前でしょうか?」

「いや名前は別にあるわ!」

「大変失礼いたしました。ここでの話はよしましょう。話は城で…」

よく見ると馬じゃないな…

牛か?

いや虎?

「早く!!」

そう言って名前も知らない彼は俺に手を差し伸べた

「あ、ああ」

ガタガタ揺れて俺のプリケツが痛い

ゴリケツになっちまうぜ

と口に出さずにいると

「もうすぐあなたの国です」

「あのーそれはどういう?」

「ほんとに何も知らないのですか?」

「この世界のミジンコよりもこの世の中を知らんな」

「ミジンコというのはわかりませんがなにも事情をしらされてないのですね」

あ、

そういえば………






ここどこっ!?





それと裸足で走っていたせいか

足もボロボロで擦り傷だらけなことに今気づいた

「くっそいてぇ!!!!」

「もう少しです」


ゴゥン!ガタガタガタ…

なにか門の開く音がした

あー…もうほんとに

どうなってんだ

ゴンゴン

ゴンゴンゴンゴン

なんだ?

外が騒がしい

馬車から窓を覗くと

大勢の人がいた

人混みは苦手だ

だけど顔を見たらみんななにか憤りを感じてるようなそんな顔だった

その時だった

この馬車に一斉に石を投げつけてくる


「「この愚王!!!」」


この馬車に浴びせられてるであろう罵りは

だんだんと遠くなるにつれ小さくなっていった

「着きました。降りてください」

「す、すまない…足が痛いんだ」

そうすると足に手を近づけて

「回復させるのが遅れました。今、回復させます。汝に癒やしをヒール」

そう言い放つと手に優しい光が纏だした

あれ治ってる?

まだ痛みはあるものの

擦り傷がすっかり消えていた

「さあ、行きましょう」

「あ、ああ」

そうするとこいつは
急に俺を担いだ

「え?え?えー?」

「さぁ行きますよー!」

俺を担いだままジャンプというか飛行している?

うぉーーーーーー

飛んでるぅーーーー

気を失いかけて見えた景色は

強い光を放つ月と塔みたいな建物の窓だった

……………


「…きて…ださい!」

「…ください!」

「起きてください!」

なんだここ?

「何があったんだ?」

なんかでっかい大広間みたいな

まあそんなことはどうでもいいわ

「王様!王様!」

「だから俺はニートだって!」

「ニートってなんですか?」





え?











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