探検とキノコ狩り1！

　「全員、体調の方は問題ないか？　これから俺たちは、島の探検とキノコ狩りを行うぞ」

　準備を済ませ、俺たちは先輩の別荘の玄関に集まる。
　今日はこの島の森に入り、寮のマスターに頼まれた依頼をクリアする。

　珍しい生物ではあるそうだが、偶然にもこの島にいるらしい。
　最悪倒せなくても、背中についているキノコさえ回収出来れば。

　「さて、大樹から話を聞いた時、俺は作戦を考えていた。おそらく狙うは、マッシュリザード。この島と考えると、これしかないだろうと」

　「マッシュリザード……私は以前本で見たけど、結構大きかったような」

　「先輩の言う通り。コイツは図体大きく、動きはそれなりに早いと言う厄介な生物だ。だから、協力しなければいけない」

　先輩とリッシュが話しているが、俺が役に立てそうにない感じがしてきた。
　結構大変な依頼だったんだなぁ。

　「で、俺が考えた作戦だ。まずは先輩の魔法で、気配を薄くし、できる限り近づく。そして、俺が見つかった時、または俺が攻撃をした時が作戦のスタートになる」

　リッシュは考えてきた作戦を伝えてくれる。
　リッシュは囮で先輩は補助、フローラは万が一の時に備え待機、そして俺は……

　「大樹には、先輩の魔法で気配を消してもらって、キノコの回収を任す。マッシュリザードを倒せればいいけど、難しそうだしな」

　「そうだな、確かに依頼はキノコの回収だから倒す必要はない。けど、責任重大だな」

　でも元々は俺の依頼だもんな。
　キノコは俺が採取しないと。

　「と言うことで、この作戦でいくぞ！　このサークル初の、共同クエストだ。絶対成功させよう」

　リッシュが気合を入れてくれる。
　俺たちは顔を見合い、拳を突き上げるのだった。

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