"一生懸命"なラブバト

1章 1人目の目覚め(東京都秋葉原)

                2018年4月11日

・・・・・・・・・・・・ッドン!! 「イテッ!」俺の朝は、まずベットから落ちるところからスタートする。
そして、その時間は

「8時半・・・8時半!! 遅刻確定じゃん!まぁいつものことか。」

俺の一日はまず遅刻して始まる。おっと大事なことを言い忘れていた。俺の名前は 見n…

「懸くん!」
「っ!あぁ、お前か・・・。」

朝、自分の部屋から出て階段を降りて、今話しかけてきた女子が、俺の友達の 今伊野 花菜(いまいの かな) 

ただの友達ではなく、アニメや漫画でよくみる主人公の恋愛対象の一人、幼なじみだ。

・・・・・・おっと、大事なことを言い忘れていた。俺の名前は 見波街 懸(みなみがい けん)  

同じクラスの女子はみな、俺を見た第一印象が「頭めっちゃ悪そう」だそうだ。

悔しいが、その印象通り現実である。
テストはいつも0点。

・・・とまではいかないが、最高でも10点代である。

授業は毎日寝てばかり、家では学校から帰ってきたらまずゲーム。それも夜遅くまで。
ならまだいいが、もう夜があけそうな時間までやっている。

風呂は朝起きたら入っている。
自分でも非常にだらしないとは思うが、暇だから仕方がないと思っている。

夜明けまでゲームをして、2.3時間寝て、起きたら8時半である。

そして毎日幼なじみの花菜が家まで迎えに来てくれるのだが・・・。

「もー。やっと起きたのね。私まで遅刻しちゃうから先いくね。」

・・・とまぁ、迎えに来てくれるまではいいのだが、俺を置いて先に行ってしまう。

俺が起きるのが遅いからだと思うが。
いや、思うじゃなくてそうなのだ。

花菜が先に行こうと俺の家の玄関を出ていった頃、

「やばいよ兄ちゃん!遅刻遅刻!」

と妹も同じタイミングに起きてきた。

「さっさと飯食っていくぞ」

と言ってパンをほうばって準備を始める。

このタイミングで紹介するのもおかしいと思うが、この生意気そうな目をした少女が妹の 見波街 小波瑠(みなみがい こはる)  

中学2年生、勉強はそこそこ、運動も人並みにはできて、はっきりいって平凡で普通な妹だ。

だが、見た目だけでいけば、とても可愛い。惚れてしまいそうだ。

これは所謂シスコンというやつかな。自分でも否定はしないがな。

おっと、もうこんな時間か。

時間がないので俺はパンをくわえたまま妹と一緒に家を出た。

「じゃあ、兄ちゃん。鍵お願いねー」

と走りながら叫んで言った。

まったくしょうがないな。
そんなめんどくさそうな気持ちで俺は学校へ向かった。

俺の学校は家から徒歩5分という、そこそこ近所の学校だ。

近いがゆえについなまけてしまう。今日みたいにな。
走っても今日ついたのは9時ちょうどだった。

大遅刻である。

一限はもう始まっていて、俺は恐る恐る学校へと入っていった。

        〜放課後〜

めんどくさい学校がやっと終わった。

当然朝は先生に叱られて、一日中屋上で授業をサボっていた。

そして今も屋上だ。

・・・帰ろうとした時に、勢いよく屋上の扉が開いて、そこには花菜がいた。

「もう!またそんなんところでサボって、そんなんだからテストの点数が悪いんだよ。それに、女子からモテないんだよ!」

「う、うるせーな!どうしようと俺の勝手だろ!」

「はいはい。わかりましたよー」

と言って去っていった。

こんな会話が毎日毎日続いていて、周りの人からはよく 「おまえら本当に幼なじみか?」
と言われることがよくあるのだが、前はもっと仲が良かったのだ。

俺は前のように仲良くしたいのだが、花菜の方が冷たく接してくるのだ。

最近の花菜はなにか様子が変だ。
悩みがあるのだろうか…。

今度聞いてみよう。悩みがあるんだったら俺ぐらいには相談してほしいものだな。

仮にも俺は幼なじみだから。

そう思って俺は家へ帰った。

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