腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

47話 後輩ちゃんとお泊まり再び

優のバイト先のファミレス

「わぁ〜!藤山先輩、これほんとに全部私へのお土産なんですか?!」
1人の女性アルバイトが嬉しそうに飛び跳ねる。
「ちげえよ。みんなの分もあるんだよ。独り占めすんな。」
「冗談ですって〜。先輩冗談通じないんだから…。そんなんじゃ彼女出来ませんよぉ?」
「うるせぇ。余計なお世話だ。」
この少女は島田  美樹しまだ  みき。バイト先でも学校でも優の後輩にあたる少女だ。

修学旅行から帰った次の日。
優は日常に戻り、バイトに精を出していた。
「あら、おはよう。2人とも早いのね。」
「店長、おはようございます。」
「おはようございまーす!」
「ええ、おはよう。優くんは修学旅行楽しめた?」
「あ、はい。ありがとうございます。これからはバリバリ働きますんで。」
「ふふ…期待してるわ。これは…」
「あ、お土産です。皆さんでどうぞ。」
「あら、丁寧にどうも。いただくわね。」
「はい。」
「さあ!ばしばし働きますよ〜!」


「いらっしゃいませ〜!」
美樹が活気良く挨拶をする。
「え?ユウ?もしかして藤山先輩のことですか?」


「藤山せんぱーい。」
「どうした?」
キッチンにいた優に美樹が話しかける。
「なんかお客様が藤山先輩に用事あるみたいで…かわいい女の子でしたよ?先輩何したんですか?」
「なんでそうなるんだよ…。ちょっと行ってくる。」
「はいはーい。」


「藤山です、どうかしました…って…え?」
「…ユウぅ…」
そこに居たのは涙目のミーシェだった。
「ユウ!」
そしてミーシェは優に飛びつく。
「お、おい!今バイト中!」
「ふえーん!どうしよう…!私…お姉ちゃんに嫌われちゃったぁ…!」
「はぁ?!」
「藤山せんぱーい…大丈夫でしたか…って何やってるんですか?!通報しますよ!?」
「なんでそうなる?!ちょ…ミーシェ!落ち着け!」
「うわぁーん!!」


控え室
「…落ち着いたか?」
「うん…その…ごめんなさい…。」
「で?どういうことだよ?サラさんか?ベルさんか?」
「サラお姉ちゃん…。」
「あ、あのぉ…」
「ん?」
そこに控えめに美樹が入ってくる。
「もしかして…2年の山田ミーシェ先輩ですよね?」
「え?あ、うん。そうだよ?もしかして同じ学校?」
「あ、はい。それで…藤山先輩とはどう言ったご関係で?」
「私は…」
「彼女だ。」
「え?…今…なんて?」
「だから俺の彼女だ。」
「は…ははは〜…やだな〜先輩。寝言は寝て言ってもらっていいですかぁ?」
「寝言じゃねえよ。本当だよ。」
「え…ええぇぇぇぇぇ?!?!」
「うるせぇよ!」
「ミーシェ先輩!本当なんですか?!」
「う、うん。」
「そんな…!藤山先輩に彼女なんて…!」
「お前…馬鹿にしてんのか?」
「…私…戻ります…。」
「?、ああ。悪いな。」


「で?詳しく。」
「…明日…11月20日…。ベルちゃんの誕生日なの…。」
「へぇ…それはおめでたいな。」
「それでね…ケーキ作ろうって話になって…」


「ミーシェ、ベルのケーキ何がいいと思う?」
「もちろん苺のショートケーキでしょ!」
「いや…チョコね…。」
「は?お姉ちゃん何言ってんの?」
「あなたこそ何言ってるのかしら…?」


「…それで今に至る訳です…。」
「うん…。くだらないな。」
「…うう…。」
「そんなのお前がチョコケーキ作ってやればいいだけの話だろ?」
「だってお姉ちゃんが作るわけじゃないのに勝手に決められるのやなんだも〜ん!」
「そんな事言われてもな…姉妹の喧嘩に俺が踏み入るのもなぁ?」
「そう言わずにさ〜…お願〜い。」
「分かったよ…。とにかく店長にあがっていいって言われたから。俺の部屋…来るか?」
「…行く。」


その様子をチラ見する美樹。
「…あなたもあがる?」
店長が美樹に話しかける。
「い、いいんですか?」
「ええ。暇だしね。」
「あ、ありがとうございます!」


美樹は優とミーシェのあとをつける。

「ユウ、ご飯食べた?」
「まだ。賄いで済ませようとしてたんだ。」
「じゃあ私作ってあげる。なにがいい?」
「なんでもいいよ。」
「むぅー…それが一番困るの!」
「て言ってもなぁ?お前の料理はなんでもうまいよ。」
「そ、それは…それは嬉しいけど…もう…じゃあ簡単な焼きそばとかにするね。」
「おう。」


…やっぱ…あの二人は本当に…

美樹はつらそうに伏せる。
一目惚れだった。
バイト先でテキパキと働く優に心を奪われたのだ。
「そ、そんなぁ…!」
美樹はその場に崩れる。
「相手がミーシェ先輩じゃ…勝ち目ないじゃん…!」


優の部屋
「はい!焼きそば。」
「おお…美味そう…いただきます!」
「ふふ…どうぞ。」
「そうだミーシェ、サラさんには言って出てきたのか?」
「んーん。言ってない。」
「おま…!また謝りに行かねえといけねえだろ?!」
「知らないもん…お姉ちゃんが悪いんだし…。」
「はぁ…どうする?泊まってくのか?」
「うん。」
「…着替えは?」
「…ない。」
「…はぁ…次は裸ワイシャツとかやんなよ?」
「…見たくないの?」
「見たい…。」
「やってあげようか?」
「いや…いい。歯止め効かなくなりそう。」
「私はユウならいいよ?」
「や、やめてくれ…。そういうのは俺はちゃんとしたいんだよ。こんなノリみたいなのではやりたくねえ。」
「ヘタレ…。」
「うるせぇ。ごっそさん。ほら、洗っとくから風呂はいってこい。」
「うん!」




フォローorコメントよろしくお願いします!

コメント

  • かつあん

    あっ、普通に店長良い奴じゃん...
    後輩ちゃんがどうなっていくのか楽しみだなぁ〜.................



    (ユウ、モテすぎじゃね?!)

    4
コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品