腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

42話 修学旅行10

修学旅行三日目。

「おはよぉ…ユウ〜。」
ミーシェは目をこすりながら食堂にやって来た。
「寝癖くらい直してこいよ…。」
「えへへ…お腹減っちゃって…。」
「たく…。」
「お肉あるかなぁ?」
「朝から肉かよ。」
「お腹減ったんだもん。」
「…おはよう。ミーシェ、藤山くん。相変わらず仲良いわね…。」
遅れてやってきた松山が優とミーシェに挨拶をする。
「うっせ。」
「えへへー…それほどでも〜。」
「…陸は?」
「「陸…」」
「…何よ?」
「由希ちゃんが…陸くんのこと名前呼びしてる〜!」
「…あ…。わ、忘れて!」
「陸なら寝癖直してるぞ。」
「…寝癖…わ、私寝癖出来てないよね?!」
松山が慌ててミーシェに尋ねる。
「だ、大丈夫だよ?可愛いよ。」
「…そ、そう?」
「うん!」
「…よかった…。」
「陸きたぞ。」
「…あ…お、おはよう…陸…。」
「お、おはよう…ゆ、由希…。」
にまぁ…
2人は怪しげに笑い2人を見る。
「な、なんだ?」
「…何よ?」
「「別にぃ?」」
「あー、大丈夫!邪魔しないから!」
「そうそう!ごゆっくり〜。」
2人は自分の席へと戻って行った。
「…たく…あいつらは…」
「…おはよう…陸…。」
「ああ、おはよう。一緒にご飯でも食べないか?」
「…ええ。喜んで。」


その様子をニヤニヤしながら見つめる優とミーシェ。
「んふふ…良かったね〜。」
「そうだな…。だがまだだぞ?まだ付き合ってないからな…。」
「そうだね。」
「陸にはお前のことで色々相談に乗ってもらったからな…。今度は俺が助けてやらなきゃな。」
「ふふふ…どうする?」
「今夜クラスでレクリエーションがあるだろ?」
「うん。」
「そこで企画してることがあるんだ。」
「え?」
「なんのために俺がレク係に志願したと思ってるんだ?ふふふふ…」
「ユ、ユウ…なんか笑い方こわいよ?」
「まあ任せとけ。」
「分かった。お肉いただきまーす!」
「おい、野菜も食えよ?ピーマンな。」
優はミーシェのさらにピーマンを乗せる。
「い、いらないよぉ…。」
「ほら、あーん。」
「うっ…あ、あーん…。」
ミーシェはピーマンをかじる。
「苦い…。」
「それだけ栄養があるってことだ。肉ばっか食ってると太るぞ?」
「わ、私太らない体質なんだもんだもん!」
「はいはい。わかったわかった。ほら、もう一個な。」
「ふえーん…お肉〜。」
文句を言いながらもピーマンを食べるミーシェだった。


そんな様子を眺めながら松山の皿を見る。
「…ニンジン…苦手なのか?」
「…え?」
「端に避けてるだろ?」
「…べ、別に苦手ってわけじゃ…。」
「ちゃんと食べろよ?好き嫌いは良くないからな。」
「…わ、分かってるわよ…っ…」
松山は鼻をつまみながらニンジンを食べようとする。
「か、可愛…」
しかし陸がなにか言おうとしたため箸が止まる。
「…え?何?」
「い、いや!別に!」
(危なかった…!鼻つまみながら苦手なもの食べるとか…可愛すぎるだろ…!ギャップが…!)
「?…なんか変なことした?」
「い、いや…鼻つまむのは意味ないだろ?それにあからさますぎて苦手なのがバレバレだぞ?」
「…っ…あ…」
松山は顔を赤くする。
「…べ、別に苦手ってわけじゃ…!た、食べれるし!」
松山はニンジンを口に入れようとするしかし箸が止まる。。
「…う…」
そして急いで水を飲むのだった。
「…はあ…はあ…ほ、ほらね?」
「…ぷ…あははははっ!」
陸は声を上げて笑う。
「…ちょ…何笑ってるのよ?!」
「わ、悪い悪い。由希…君は本当に…面白いな…!結局食べてないじゃないか…!」
「…わ、笑うな〜!苦手じゃないって言ってるでしょ?!」
「わかったわかった。無理しなくていいからな?」
「…してないし!食べれるし!」
「ふ…ふふっ…」
陸は口を抑えて笑いそうになるのを抑える。
「…ま、まだ笑うか!」
「わ、笑って…な、ない…。」
「…笑ってるじゃない!」
「き、気の…せいだ…。」
「…っ〜!」
「大丈夫。好き嫌いは誰にだってある。僕は特にないが。」
「…ないじゃん!」
「ほら、ミーシェだってピーマンが嫌いだろ?」
「…それはそうだけど…なんか屈辱…!」
「ひどくない?!」
ミーシェが反応する。
「ほら、ミーシェだって食ってるんだ。君も食べてみたらどうだ?」
「…で、でも…!」
「あ!そうだ!」
ミーシェがなにか閃いたように切り出す。
「陸くんが〜食べさせてあげれば〜?」
「は?」
「…な、何言ってるのよ?!」
松山は顔を真っ赤にする。
「そうだ。食べさせたからって味が変わるわけないだろ?」
「陸…そういう問題じゃないだろ…。」
「え〜。いいと思うのにな〜。私だって食べれたし。」
「それもそうか…。」
「…え?」
陸は松山の方に向き直る。
「やってみるか?」
「…な、何馬鹿なこと言って…」
「え〜!やりなよ〜!」
「…ミ、ミーシェ…」
「ね?」
「…う、うう…。なんでこんなことに…」
松山は目を閉じながら口を開ける。
「ほら、陸。」
「…ああ…。」
陸はニンジンを箸で掴む。
「馬鹿っ、そういうのは自分の箸でやるんだよ!」
優が小声で陸に伝える。
「っ…だ、だが…」
「いいんだよ。あっちは目、瞑ってるんだから!」
「わ、わかった…!」
「い、行くぞ…由希…。」
「…ええ…!」
「…」
「…」
パク…
ゴク…

「…っておい!」
「…え?」
「一瞬で噛まずに飲み込んでも意味ないだろ?」
「…だ、だって…こんなの…食べ物じゃない!!」
「おま…全国のニンジン農家さんに謝れ!」
「…だ、だって…!」
「はあ…ま、これで食えるんだったらいくらだって相手になる。」
陸が答える。
「…え?




…それって…。」




一周回って早めの投稿ですw(遅くなってすいません。)
松山さん可愛さ爆発回です。

フォローが300行きました!
読者の皆さん本当にありがとうございます!
本編の10分の1ですけどw

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コメント

  • かつあん

    もう結婚しましょw
    どっちも可愛いわぁ〜(尊死)

    1
  • 豆腐

    それって……
    もう結婚ですねぇ!(暴走)

    1
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