覚えた魔法は異世界召喚魔法!?
95話 手に入れた物
95話
みんなは無駄と分かっていながらも懸命に魔法で攻撃した。
しかし、全ての魔法はマリウスには効かず消されるばかりだった。
しかし、身体能力を強化する魔法や物を使った魔法は前と変わらずに攻撃することができた。
「俺達がなんとか時間を稼ぐ」
武地を筆頭に該当する魔法を持つ者達が前にでた。確かに武地達の魔法ならダメージを与えることができる。しかし武地達も自分がどうにかできる相手ではないことは十分に理解している。
「みんなありがとう、もう離脱してもらっても大丈夫だ」
俺の魔法陣が完成間近まできた。このままクラスメイトをここに残しても危ないだけだ。ナーラも重傷を負って回復魔法で治してもらっているが早めにしっかりとした場所で手当てをしたい。
「いいのか?鏡」
「でも今のマリウスは魔法も効かないんだよ。どうするつもりなの?」
クラスメイトの一部は心配そうに話しかけてきた。
「俺だって死ぬつもりはないよ。危なくなったら自分の魔法で逃げるさ」
俺の迷いがない目を見て榊はみんなをまとめた。
「ここは鏡に任せよう。どのみち俺たちがいても危険なだけだ」
みんなは小さく頷いた。
「アルベイト頼む」
アルベイトはナーラを含めたクラスメイトを安全な場所まで転移させた。
「貴様らはどうする?」
残ったのはナーラを除いた最初にいた9人だ。
「「残る!」」
迷いもなくみんなは言った。
しかし、体力は全員ない状態だ。
「みんなも避難してくれ」
「けど、一夜くん1人じゃ...」
「あいつはもう魔法は効かないんだぞ」
「信じてくれ」
俺はアルベイトの目を見てそう言った。
俺の伝えたいことに気づいたアルベイトはみんなを転移させた。
「本当に貴様1人でいいのか?」
「ああ」
「分かった」
アルベイトも転移してマリウスと俺2人だけになった。
「何を考えてるか知らないけど僕にはどんな強力な魔法も効かないんだよ」
「最後にお前に聞きたいことがあってな」
「そのためだけに残ったの?今からでも君の仲間の元まで転移して殺すことだってできるんだよ」
「けど、お前はそれをしないよな」
「君が1番厄介だからだよ。戦闘力ではなくずる賢いってことだよ。で、聞きたいことって何?」
「お前はいったい何がしたかったんだ?」
「邪魔な生き物を消したいだけだよ。弱いくせに強くなろうとして仲間を作って群れてイライラするんだよね」
「お前も最初は今より強くなかっただろ」
「だから僕は1人で強くなったんだ。君みたいな他人任せじゃないからね」
「その後はどうするんだ?1人になって強くなってもお前を評価してくれる奴はいないぞ」
「君も見ただろ僕はコピーが作れるんだ。僕の思い描いた仲間だって作れることはできるんだ」
「正直に言えよマリウス。結局お前は自分以外の者を作る。お前は信頼できる仲間がほしかったんだろ」
「違う」
「最近、俺は覚えた魔法がこの魔法で本当に良かったと思ってる。もし、チート魔法と呼ばれる物を貰ってたらお前みたいになっていたかもな」
「僕が君の失敗作って言いたいわけ?」
「失敗ってわけじゃないそういうルートもあったって話だ」
「何、分かった気になってるの。君を殺して早く君の仲間が絶望している顔を見たいよ」
マリウスは俺に攻撃の姿勢をとった。
「なぁ、マリウス、お前恋はしたことあるか?」
「はぁ?いきなり頭でもおかしくなったの?」
「自意識過剰かもしれないけど今俺には好きと言ってくれる奴が2人いるんだ。どちらを選べと言われても選べなくてな」
「もう、君とは話にならないよ。ここにきて恋とかくだらないこと言い始めて」
「まぁ、何が言いたいかと言うとな。このくだらない話よりくだらないのが今お前がしていることなんだ。
今の俺にとっては全てがこの数ヶ月で起こった人生のたった1ページなんだ」
「言いたいのはそれだけ?殺してあげるよ。その1ページが最終ページだ」
俺とマリウスは同時に魔法を発動した。
続く
次回で最終回となります。
みんなは無駄と分かっていながらも懸命に魔法で攻撃した。
しかし、全ての魔法はマリウスには効かず消されるばかりだった。
しかし、身体能力を強化する魔法や物を使った魔法は前と変わらずに攻撃することができた。
「俺達がなんとか時間を稼ぐ」
武地を筆頭に該当する魔法を持つ者達が前にでた。確かに武地達の魔法ならダメージを与えることができる。しかし武地達も自分がどうにかできる相手ではないことは十分に理解している。
「みんなありがとう、もう離脱してもらっても大丈夫だ」
俺の魔法陣が完成間近まできた。このままクラスメイトをここに残しても危ないだけだ。ナーラも重傷を負って回復魔法で治してもらっているが早めにしっかりとした場所で手当てをしたい。
「いいのか?鏡」
「でも今のマリウスは魔法も効かないんだよ。どうするつもりなの?」
クラスメイトの一部は心配そうに話しかけてきた。
「俺だって死ぬつもりはないよ。危なくなったら自分の魔法で逃げるさ」
俺の迷いがない目を見て榊はみんなをまとめた。
「ここは鏡に任せよう。どのみち俺たちがいても危険なだけだ」
みんなは小さく頷いた。
「アルベイト頼む」
アルベイトはナーラを含めたクラスメイトを安全な場所まで転移させた。
「貴様らはどうする?」
残ったのはナーラを除いた最初にいた9人だ。
「「残る!」」
迷いもなくみんなは言った。
しかし、体力は全員ない状態だ。
「みんなも避難してくれ」
「けど、一夜くん1人じゃ...」
「あいつはもう魔法は効かないんだぞ」
「信じてくれ」
俺はアルベイトの目を見てそう言った。
俺の伝えたいことに気づいたアルベイトはみんなを転移させた。
「本当に貴様1人でいいのか?」
「ああ」
「分かった」
アルベイトも転移してマリウスと俺2人だけになった。
「何を考えてるか知らないけど僕にはどんな強力な魔法も効かないんだよ」
「最後にお前に聞きたいことがあってな」
「そのためだけに残ったの?今からでも君の仲間の元まで転移して殺すことだってできるんだよ」
「けど、お前はそれをしないよな」
「君が1番厄介だからだよ。戦闘力ではなくずる賢いってことだよ。で、聞きたいことって何?」
「お前はいったい何がしたかったんだ?」
「邪魔な生き物を消したいだけだよ。弱いくせに強くなろうとして仲間を作って群れてイライラするんだよね」
「お前も最初は今より強くなかっただろ」
「だから僕は1人で強くなったんだ。君みたいな他人任せじゃないからね」
「その後はどうするんだ?1人になって強くなってもお前を評価してくれる奴はいないぞ」
「君も見ただろ僕はコピーが作れるんだ。僕の思い描いた仲間だって作れることはできるんだ」
「正直に言えよマリウス。結局お前は自分以外の者を作る。お前は信頼できる仲間がほしかったんだろ」
「違う」
「最近、俺は覚えた魔法がこの魔法で本当に良かったと思ってる。もし、チート魔法と呼ばれる物を貰ってたらお前みたいになっていたかもな」
「僕が君の失敗作って言いたいわけ?」
「失敗ってわけじゃないそういうルートもあったって話だ」
「何、分かった気になってるの。君を殺して早く君の仲間が絶望している顔を見たいよ」
マリウスは俺に攻撃の姿勢をとった。
「なぁ、マリウス、お前恋はしたことあるか?」
「はぁ?いきなり頭でもおかしくなったの?」
「自意識過剰かもしれないけど今俺には好きと言ってくれる奴が2人いるんだ。どちらを選べと言われても選べなくてな」
「もう、君とは話にならないよ。ここにきて恋とかくだらないこと言い始めて」
「まぁ、何が言いたいかと言うとな。このくだらない話よりくだらないのが今お前がしていることなんだ。
今の俺にとっては全てがこの数ヶ月で起こった人生のたった1ページなんだ」
「言いたいのはそれだけ?殺してあげるよ。その1ページが最終ページだ」
俺とマリウスは同時に魔法を発動した。
続く
次回で最終回となります。
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