覚えた魔法は異世界召喚魔法!?
75話 ダンジョン前
75話
あの後、俺達は女神と別れ。俺の元いた世界に戻ってきた。
「おぉ、鏡じゃねーか。こっちに来るなんて用事かなんかか?」
話しかけてきたのは武智だった。日も暮れてクラスには数人しか残っていなかった。
「用事ってほどのことじゃないけどな。まぁ休憩しに戻ってきたんだ」
この会話を聞いた桜田も話しかけてきた。
「タリアちゃーん!ナノちゃーん!会いたかったよ!」
「桜田さん!」
「桜田なの」
桜田もまだ学校に残っていたらしい。しれっとナノとも仲良くなっているのか。
「休憩って言っていたけど一夜くんの家に泊まるの?」
「えぇ、まぁそうなりますね」
桜田は言いづらそうに俺の方をちらりと見て言った。
「そうなんだ...よかったら2人ともこれから私の家に来ない?もっとゆっくりお話したいなと思って」
タリアとナノもこちらをちらりと見た。どうやら断りたい気持ちもあるが行きたい気持ちの方が強いらしい。
2人にはいつも助けられっぱなしだからな。こういう時くらい自由させるべきなんだろう。
「分かったよ。明日の朝またここに集合な」
「ありがとうございます!」
「ありがとなの!」
そのあと残っていたクラスメイトがあれから起きたことなど聞かせてほしいということで少し話した後、俺は学校を出た。
家に帰ってきたのは1ヶ月ぶりくらいだろうか。両親は2人ともいない海外に出張に出ているため年に数回しか会わない。
「...暇だ」
ここ最近タリア達といたため1人になるのも久しぶりだ。
俺は夕飯を適当に済ませた後、横になり天井を眺めていた。眠れないのだ。
時間が早いこともあるがそれより早くダンジョンに潜りたいのだ。
「よし!行こう」
タリアには怒られるかもしれないが俺は魔法陣を展開させ中に入った。
「ようこそおいでなさっ......なんじゃお主か」
「悪かったな俺で」
「早いお帰りじゃの。仲間はどうしたのじゃ?」
「あぁ、タリアとナノにはいつも迷惑かけてるからな。あいつらには休んでもらったんだ」
「それでお主はこれからダンジョンに潜るというわけじゃな。何か急ぎの用事でもあるのかの?」
「なんでダンジョンのこと...いや、いいか。まぁ、そんなとこだ」
「ふーむ」
女神は何か考えている様子だったが俺は気にも止めずに反対の魔法陣に入った。
ステホールの街もすっかり日が落ち、辺りは酒場の光で明るくなっていた。
俺は急いでダンジョンの入り口まで来た。
「まだ、ダンジョンに入れますか?」
ステホールのダンジョンは入り口に門番がおり中に入れる時間が決まっていた。しかし、一度入ってしまえば出てくるのはいつでもいいのだ。
「もう閉める予定でしたが、冒険者の方ですね」
どうやらギリギリ間に合ったらしい。
「...お1人ですか?あまりこのダンジョンに1人で入るのはおすすめしませんがよろしいのですか?」
「構いません。中に知り合いがいると思うので」
「分かりました。では、お気をつけて」
中にいるのが沙知と決まった訳じゃないがこう言っておいた方が心配をかけさせないでいいだろう。
そして、とうとう俺はダンジョンに足を踏み入れた。
続く
あの後、俺達は女神と別れ。俺の元いた世界に戻ってきた。
「おぉ、鏡じゃねーか。こっちに来るなんて用事かなんかか?」
話しかけてきたのは武智だった。日も暮れてクラスには数人しか残っていなかった。
「用事ってほどのことじゃないけどな。まぁ休憩しに戻ってきたんだ」
この会話を聞いた桜田も話しかけてきた。
「タリアちゃーん!ナノちゃーん!会いたかったよ!」
「桜田さん!」
「桜田なの」
桜田もまだ学校に残っていたらしい。しれっとナノとも仲良くなっているのか。
「休憩って言っていたけど一夜くんの家に泊まるの?」
「えぇ、まぁそうなりますね」
桜田は言いづらそうに俺の方をちらりと見て言った。
「そうなんだ...よかったら2人ともこれから私の家に来ない?もっとゆっくりお話したいなと思って」
タリアとナノもこちらをちらりと見た。どうやら断りたい気持ちもあるが行きたい気持ちの方が強いらしい。
2人にはいつも助けられっぱなしだからな。こういう時くらい自由させるべきなんだろう。
「分かったよ。明日の朝またここに集合な」
「ありがとうございます!」
「ありがとなの!」
そのあと残っていたクラスメイトがあれから起きたことなど聞かせてほしいということで少し話した後、俺は学校を出た。
家に帰ってきたのは1ヶ月ぶりくらいだろうか。両親は2人ともいない海外に出張に出ているため年に数回しか会わない。
「...暇だ」
ここ最近タリア達といたため1人になるのも久しぶりだ。
俺は夕飯を適当に済ませた後、横になり天井を眺めていた。眠れないのだ。
時間が早いこともあるがそれより早くダンジョンに潜りたいのだ。
「よし!行こう」
タリアには怒られるかもしれないが俺は魔法陣を展開させ中に入った。
「ようこそおいでなさっ......なんじゃお主か」
「悪かったな俺で」
「早いお帰りじゃの。仲間はどうしたのじゃ?」
「あぁ、タリアとナノにはいつも迷惑かけてるからな。あいつらには休んでもらったんだ」
「それでお主はこれからダンジョンに潜るというわけじゃな。何か急ぎの用事でもあるのかの?」
「なんでダンジョンのこと...いや、いいか。まぁ、そんなとこだ」
「ふーむ」
女神は何か考えている様子だったが俺は気にも止めずに反対の魔法陣に入った。
ステホールの街もすっかり日が落ち、辺りは酒場の光で明るくなっていた。
俺は急いでダンジョンの入り口まで来た。
「まだ、ダンジョンに入れますか?」
ステホールのダンジョンは入り口に門番がおり中に入れる時間が決まっていた。しかし、一度入ってしまえば出てくるのはいつでもいいのだ。
「もう閉める予定でしたが、冒険者の方ですね」
どうやらギリギリ間に合ったらしい。
「...お1人ですか?あまりこのダンジョンに1人で入るのはおすすめしませんがよろしいのですか?」
「構いません。中に知り合いがいると思うので」
「分かりました。では、お気をつけて」
中にいるのが沙知と決まった訳じゃないがこう言っておいた方が心配をかけさせないでいいだろう。
そして、とうとう俺はダンジョンに足を踏み入れた。
続く
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