覚えた魔法は異世界召喚魔法!?

もぐら

番外 内田と五十嵐とナーラ

番外

異世界で鏡達が争いをしている中、元の世界では内田と五十嵐がガラガラに空いた教室に二人だけで座っていた。

「内田、焼きそばパン買ってこいよ」

「まだ、朝だぞ。うちの学校の購買はやってねーよ」

「じゃあ、面白い事話せよ」

「ねーよ」

「......」

「......」


ガタンッ


「あーー、暇だ!」

内田と五十嵐は家にいてもやる事がないため毎日一応は学校に来ていた。

「この前、鏡にはこっちの方がいいって言ったけどよここまで暇だとあっちに戻りたくなるぜ」

内田は五十嵐を横目にスマホをいじっていた。

「おい、何してんだよ。ナーラちゃんと連絡でもしてんのか?」

「そんなわけねーだろ。あいつはそもそもスマホなんて持ってねーよ」

「まっ、連絡なんてしなくても家帰れば待ってるんだろ」

「はぁ〜、変な言い方すんなよ」

鏡達が異世界に戻った後身寄りのないナーラは内田の家に居候することになった。アルベイトは今のこの世界をいろいろと見てみたいと一人で旅に出た。

「お前って確か一人暮らしだよな。ナーラちゃんとはどこまでいったんだよ」

「どこまでもいってねーよ!追い出してやりたいくらいだよ」

「なんでだよ?なかなかカワイイ子じゃんか」

「どこが!?毎日のように俺の金使ってはガラクタが増えていってるだぞ!」

「......大変だな」


カンコーン


昼の鐘が鳴った。

「内田、いますかー?」

「内田ならパン買いに行ったぜ。何かようかナーラちゃん?」

「五十嵐だけですか。これ内田に渡そうと思ったんですがよかったら食べてください。さっき初めて弁当というものを作ってみたんです」

「おぉ、ありがてー。これで食費が浮いたぜ」

しばらくすると内田が戻ってきた。

「五十嵐、お前の焼きそばパンなかったから代わりに焼きうどんパン買ってきたぞ」

「やっぱパンいらねーわ。俺には弁当があるから」

「待て、パンと弁当はいいとしようなんでナーラがここにいるんだ?」

「内田に弁当作ってみたんですが五十嵐に取られたんです」

「おい待て俺はっ」

「五十嵐いくらお前でもそれはないだろ。だいだいお前はいつも自分勝手なんだ・・」

内田に叱られながら五十嵐はナーラの方を見るとまるで動物園に来た子供のみたいに笑顔だった。五十嵐は思った。

(あの女、性格クソ悪いー)

続く?

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